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真のパドリング講座

ジョンが暗いうちに闘牛岬に行くと、すでに20人は集結していて、波はほとんど見えないけどかなり小さい、ということで意気消沈した今朝。

結局俺はノーサーフとして、ジョン達は観光と相成った。

その後、風と雨でストーミーコンディションです。
明日に期待ですね。

昨日、麗翠先生からチャットがあり、それは波乗りについての疑問だった。

「どうしてもテイクオフが遅れて、ファーストターンができない」というもので、もしかしたらパドリングがうまくできていないのかも?とピンと来た。

「クロールみたくパドリングしていますか?」

と聞いてみたらやはりそのようであった。

クロールとは違うんですよねぇ、と言いながら海上を思い浮かべる。

千葉で、湘南でパドリングをしている人を見てもちゃんとパドリングしている人は一割程度かなあ。

ひどい人になると利き腕だけでパドルして移動している。
これはパドリングバランスが崩れるので、やらないようにしましょう。

シエィ・ロペスが以前日本に行った時におみやげ話に「日本人のパドリング」と言いながらこの片手パドルの真似をしていた。

それから気にして見ていると、日本では多くの人が片手でパドリングしていた。

テイクオフの時に片手でパドルする人がいないのがそのNGの理由です。

話しは逸れたが戻ります。

パドリングはサッカーで言うと、歩く、走ると同じくらい重要で、でもみんなクロールみたくやってみると、力は逃げる上に、あまりスピードがつかないのです。

近くでプロサーファーのテイクオフを見たことがある人ならおわかりでしょうが、さーっと少ないストロークでボードを浮かせ、テイクオフしていきますね。

ソウルサーファーだろうが、エンジョイサーファー、はたまたサンデーサーファーにもパドリングが一番重要です。

こんなパドリングを目指せるように今日はパドリングのおさらい、またはお勉強をしましょう。

これができるようになると、サーフィングが豹変します。

で、そのチャットの模様をコピーして下記しました。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
Mitsuhide Funaki
パドリングは本当に重要だから本当は目の前で教えたいけど、それはできないからちょっと真剣に書いてみます。

Reisui
はい、お願いします。

Mitsuhide Funaki
まず右腕の動きを教えます。
両方の手だとわかりづらくなるので、最初は右腕だけとして、
最後に両腕としますね。

指先の力を抜いて海面をすれすれ移動し、その際に外側、つまり体から一番遠くを通るように回してください。

そして手を前に回しきったところで、時計の針で言うところの一時半の位置に落とします。

Reisui
はい

Mitsuhide Funaki
大事なのは、

1.外側を回る
2.海面すれすれ

です。

ここまでの動作はできますか?

Reisui
手をひろげて、海面すれすれに体から一番遠くを通るように腕をまわすところがわかりません。

Mitsuhide Funaki
それでは肩から真横に手を出してください。
両手と体で十字架を作るようにです。

その指先の位置を憶えておいてください。
そこを通り、一時半の位置に腕を落とす。
いいですか?

Reisui
はい!わかりました。

Mitsuhide Funaki
では次に行きます。

手(腕)を海面に入れたらそのまま深くいれ、斜め方向、つまりボード側に引き寄せてきます
力を入れずに水を掴む感じです。

Reisui
深さはどのくらいですか?

Mitsuhide Funaki
できる限り深くです。

Reisui
ボードの下を深くですね。

Mitsuhide Funaki
そうです。
肘はどこも、どのストロークでも一度も曲がりません。

Reisui
はい。

Mitsuhide Funaki
水を掴んできて、胸の横、そうだなあ、ボードのレイルの少し下くらいにきたらそこで全力で後ろ側に漕ぎます。
その時は「深く」、「強く」漕ぎます。
この距離はたった30cm程度です。

ここを全力でやるのです。

Reisui
最後の部分を全力ですね。

Mitsuhide Funaki
そーです。
それが終わったら腕が海面に上がるはずだから
その時に脱力して、また最初の時と同じく海面すれすれ、体から一番遠くを通って、一時半の位置に落とします。

これの繰り返しです。

左手も同様に交互に行います。
ストロークは楕円になっていますか?

Reisui
すごい!
ぜんぜん違っていました。
すぐに試してみたいくらいです。

Mitsuhide Funaki
大事なのはその全力で漕いでいる以外の時には脱力することです。

Reisui
海面での脱力ですか?

Mitsuhide Funaki
漕ぐまでは水を掴む感じで、海面に上げたら脱力?というくらい力を抜きます。

でないと1分で疲れてしまいます。

Reisui
漕ぐまでの水をつかむかんじは軽くですか?

Mitsuhide Funaki
もちろんです。

Reisui
ふわっと、そして、ぐいっと、ですね!

Mitsuhide Funaki
そーです。
楕円のストロークになっていますか?

Reisui
なってますなってます。
本当に上手な人のパドリングはこう肩が回っています。
これで開眼します。
ありがとうございました!

Mitsuhide Funaki
いえいえ、
ぜひ!

ーーーーーーーーーーーーーー

ということでした。
みなさんも繰り返し練習してください。

ちなみに俺はパドリングの練習を新井徹プロと千葉の荒木根ダムでやったことがあります。

ボードがなくても可能です。
波がないときには、ビート板を使うなどして、市営プールで猛烈に練習してください。

みなさんもぜひ!


34 thoughts on “真のパドリング講座

  1. shin

    パドリングが一番重要と僕も思っていました。

    しかし「片手パドル」…
    疲れているときにたまにやってました!
    気をつけて精進します。
    有難うございました!

  2. TAKASHI

    基本的なことって無意識でやっていることが多いので、なかなか自分が間違っていることに気ずかないでやってしまいます、これからも、これ違うぞ!ていうのがありましたらどんどん教えてください!

  3. markee.

    こんいちは。
    昨日、小波ながらパドリングの重要さを認識しました。
    一漕ぎでテイクオフとライディングの余裕が違います

  4. AVISOファン

    いつもお世話になります。サーフィン始めて何年かなりますが、いまだにパドリングとテイクオフは自問自答の毎日です。本で読んだり自分なりに試すのですが疲れる割にスピードが出ないのが現状…歳のせいにしてましたが、まったく自分のやり方と異なっているのに驚きです…ひとつ確認させてください。1時半の位置から腕がボードに下に・・つまり肩から垂直に位置する時も肘は曲がってないという認識でよろしいでしょうか?…要は手のひらで漕ぐということではなくて、腕全体を使って漕いでいるイメージ!?なんですよね…すみません、理解が悪くて…

  5. こうたろう

    パドリングしながら、いつも、どーしたらいいんだろう…と悩んでいましたが、これで解決です!

    ちなみに、‘Smile U’ビギナーズパックの中の
    how to冊子には、こうしたことが書かれているのですか?

  6. Toshi

     僕も厚いトロ波だとうまく乗れないです。
    パドルとポジショニングが悪いんだろうと思うので、これを機に自分のパドルを見直して楕円をイメージしてやってみます。

  7. バカボンフランケンレイター

    すばらしい!
    いつも拝見させて頂いてますが一番気になるツボをついたコミュですね
    永久保存版にさせていただきます

  8. RNF love

    純粋なパドリングとは少し離れてしまうのですが、ひとつ質問させてください。
    テイクオフのタイミングが合わせやすく、
    つい差しのりばかりしてしまいます。
    やはりよいことではないのでしょうか?
    年間サーフィン日数60日程度×10年の36歳です。

  9. haji

    全っ然違うパドリングをしてました!!
    早速練習します!
    ありがとうございました!

  10. ふなき

    重要ですよ。
    本当に大事です。
    片手パドルは百害あって?
    というタバコの説明みたいなものと感じます。

  11. ふなき

    お好きなようにやっていただくので技術的に「違う」ということはないのですが、私流のアドバイスはこれからも入れ込みます。

  12. ふなき

    テイクオフの時にあと一漕ぎというのも大事ですよね。
    昨日、再々々々認識しました。(笑)

  13. ふなき

    ご質問ですが、肩から垂直には出ないで、1時半、10時半の位置なので斜めです。
    そして肘は曲がりません。
    丸くなる程度ですね。

    そうです。
    腕全体です。
    特に肘の少し上から手首の面積を有効利用すべく最後のプッシュは手のひら側と二の腕の内側で漕ぐようにするとなお良いです。

  14. ふなき

    楕円というのは、例えば私を正面から見てもらった際にロボコンパンチ、またはインベーダーゲームの20点エイリアンのような動きにならないように、ということです。
    立った状態で説明すると、頭を12時、手が伸びきった場所を1時半、10時半の位置で、そして、腕を落として来たときは体の横ではなく、少し腹側に入り込みます。
    パドリングのときは、少しボードの下、レイル位置に腕が入りこむということです。
    説明不足ですいません。

  15. ふなき

    解決!
    よかったです。
    Smile Uビギナーズパック内の冊子には、こういった技術論でなく、もう少し大らかな波乗りのアウトラインが書かれています。

    これは「これから中級者に向かいたいサーファー」への技術論なのです。

  16. ふなき

    厚トロ波こそこのパワフルパドリングでボードを浮かせてテイクオフしてください。
    ポジションニングは語っていなかったのですが、ノーズが海面からちょっと出る程度を目標に下げていってください。

  17. ふなき

    どちらも正解なので、安心して波乗りをお続けください。(笑)

    さし乗りは難しくもあり、ギリギリまで波を見られるので、MLBで言うところの「バリーボンズが球を手元まで見、そしてバットを振り出す」という極意でもあります。

    逆に沖からパドリングしていく方法は「波に合わせてパドリングで的確に合わせていく」という能動的な利点もかなりあります。

    これを下記しますと、

    1.波の見極め方のレベルアップにつながる

    2.周りのサーファーへ「私が漕ぎ始めました」というアピールとなる

    3.初期パドリングスピードがあるので大波になった際に対応できる

    4.パドリングの回数が増えるので、上達しやすい

    というのを挙げてみました。

    ちなみに私は追いかけているサーファーが乗れなかった時、ギリギリでボードを返して乗っていったりしますが、これも周りを(人、波の行方予想)あらかじめ見ておき、それを一気に自分のチャンスにするというものです。

    これがさし乗りのチャンピオンではないかなあ、と思っています。

  18. ふなき

    良かったです。

    見知らぬ人に海の上で指導したくなる時があります。(笑)

  19. AVISOファン

    このパドリングテキストを自分のブログにリンク張っていいでしょうか?ぜひ、仲間内にも紹介したいです

  20. RNF love

    バリーボンズとは!!
    恐れ多いですが、教えのとおり、
    周りの状況を把握し、沖からのパドルをベースとしつつ、安心してさし乗りします!
    ありがとうございました!

  21. ふなき

    ぜひぜひ!

    それと、パドリングで追いかけるもうひとつの利点としては、

    5.波のセクションが早いときに斜めに滑り降りることができる

    というのを加筆します。

  22. Toshi

    今日実践してきました。
    今までかなりご指導と近いパドルをしていたのですが、水に入れたときに肘を曲げてました・・・
    今日ご指導通り実践したらパドルのスピードがかなり上がりました!
    一緒に行った友人(ファンドード)を置いてきぼりにしてラインナップに並ぶことがでいました。
    友人にもパドルの方法を伝えておきました。
    ありがとうございました。

    サーフィンて本当に楽しいですね!

  23. AVISOファン

    お世話になります。リンク貼らさせていただきました。ありがとうございます

  24. ふなき

    ありがとうございます。
    すごくうれしい話で何度もコメントを繰り返して読みました。
    次はロングに勝ってください!

  25. yudy

    今晩はお久りです。
    真のパドリング講座改めて勉強なりました。
    お盆中も波はそこそこあり、友人達と海で楽しく懐かしい思いで過ごしました。
    そこでここ最近nakiさんのパド講座を頭に叩き込み実戦してます。心なしか前より楽な感じがします。
    何はあれ、基本の中の基本は大事と改めて思いました。
    パドルとテイクオフは大事ですね。
    今度は真のテイクオフ講座お願いします。
    よろしくお願いします。

  26. ふなき

    了解しました。
    パドリングが全てではないかと感じています。
    そろそろ秋ですね。

  27. arata

    はじめまして。
    麗翠さんのコメントからここへ来ることができました。

    パドルスピードを上げる為に自分はやたら筋力ばかりをアップさせたのですが、ゲティングの際周りの人達に軽々と抜かれて悔しい思いをしております。スレンダーな女性にも抜かれていったのでこれは根本的に違うと感じ、模索しておりました。
    ありがとうございます。
    早速イメージし明日から実践させていただきます。

    それと質問なのですが、テイクオフの際のパドルも胸を反らせた方がいいのでしょうか?人によっては波に落ちて行きやすい様に胸を付けるみたいです。
    テイクオフの時、ゲティングアウトの時何かパドルで違いがあれば教えていただけますでしょうか。
    宜しくお願いいたします。

  28. ふなき

    はじめまして。
    パドリングは力でなくコツだと思います。
    相応の筋力も必要でしょうが、ジョエル・チューダーやロブ・マチャドたちはあんな細いのに速いですよ。

    テイクオフの際はアゴを付けます。
    そのくらい低くしないと降りていきづらいですよね。
    たまにノーズが刺さりそうになると、胸を反らして対応します。

    楽しんでサーフしてください!

  29. arata

    「コツ」というのがわかった気がします。
    脱力を加えながらがんばってみようと思います。

    お陰様でもっともっと楽しめそうです!

  30. naki Post author

    ももさん、

    以下の質問を旧ページの方で受けたので、こちらに移植しておきました。

    パドルについて
    はじめまして突然質問ですが、私はショートでそう若くもありませんが、テイクオフ前のパドルの時にばた足をしている方を良く見かけます。わたしは、しない派なんですが、やはり足もバタツカセタ方が速いのですか?

    返答は、
    しない派でいいと思います。
    以前に誰かがどちらが速いのか?
    を研究したそうですが、何も変わらなかったそうです。

    なので私もバタ足不要論を提唱するひとりです。