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naki's blog

ノア、ハワイ州チャンピオンシップ参戦顛末記_(2088文字)

アラモアナの今。

南南西うねりが上がってきた。

これは昨日の夕方。

サイズがどのくらい上がったのかがわかりますね。

さて、これは昨日。

会場到着。

マジックアイランド上に設営されていた。

エントリー確認は、ヒートの15分前でいいらしく、

日本だと、試合開始前に行列をなさなくてならないので、

それがないのがうれしい。

本国では余計なことは省略されているようだ。

アラモアナボウルズ。

遠くに見えるのはダイヤモンドヘッド。

11時45分にノアのヒートがスタートする。

同じヒートだけど、

ノアと隣のお兄ちゃんでは大きさがまるで違う。

倍はあるだろうか。

ヒートスタート後、全くと言っていいほど波が来ない。

セットが入り、2本きれいな波がブレイクするが、

ノアはそれには乗れずにまた波が無くなった。

小さめの波が入る。

コンテストなので、

乗らないと得点が得られないのを知っているのか、

ちゃんと乗っていった。

良かった良かった。

サーフィンのいいところは、

体格ではなく、バランスなので、

それこそ「柔よく剛を制す」ということが可能となる。

バレルに包まれるノア。

この後、ヒート終了。

たった3本しか乗れなかったが、

どんなスコアがつけられているのだろうか?

ハーバーのチャンネルを通るのにマリンジェットで牽引されて、

In and Out(入、退場)をしていた。

ノアにはこれがとびきり楽しかったようで、

まだまだ子供だなあ、とうれしくなった。

上にも書いたが、3本しか乗っていないけど、

トップ2カウント(ベスト2ウエイブ)計算なので、

見事ラウンドアップ。

招待選手のみの選手権なので、

これでトップ12入りを果たした。

ノースハワイ島で半年をかけて、

5戦もの予選を行い、選抜され、

学校に休み申請をし、

飛行機に乗ってオアフ島はアラモアナまでやって来た。

それなのにここで終わってしまったら悲しい。

良かった良かった。

上の写真は、

生まれてから今日まで無敗を誇っていた(岳飛か!?)というルークくん。

ハワイ少年部の天才帝王&ヒーローらしく、

このヒートで初めて負けて、涙が止まらなくなっていた。

男は悔しさを知り、強くなっていくのだ。

「でもコンテストに出なければ、

一生ハッピーサーフィンでいられるんだよ」

という言葉が出かかるが、

ここではふさわしいのか、そうでないのか。

突然オフショアが強くなり、彼の泣き声が聞こえなくなった。

俺は動き続けるパームツリーの枝を目で追った。

次のヒートに向けて、

喜びながら波チェックをするノア。

モアナサーフライダーのご令嬢ナナちゃんまでも応援に駆けつけてくれました。

ポカリスエットをいただき、元気倍増です。

あっという間にラウンド2となった。

コンテストジャージが大きいから、

こうして背中でしばって、からまないようにね。

気負いなど一切ない歩き方。

失うものがないと人間は強い。

パドルアウトすると、一本目からいきなりバレルインするノア。

ハワイでサーフィンをしている子供は半端ではない。

リップが振り出した斬撃をかわし、

波壁と馳せ違い、意識は痺れていたのだろうか。

波のトップに抜き撃ちを放つノア。

とすると、COLEのボードは、

彼にとっては簫珪材(しょうけいざい)が賜った護国の剣なのか。

天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)という名剣もあったな。

それにしても他の子供たちのサーフィンも半端ではなく、

それはまるでASPを見ているようだった。

スクエアに寝かしたボトムターンからトップで反転させ、

またボトムまで一直線に下がり、波上に姿を現わした。

ひとつの波を奪い合い、無理を強いたテイクオフをし、

「勝ち」につなげていく。

黄色の選手の、

波先への渾身の打ち込みが少し逸れて、

波が彼に勝り、音もなく吸い込んでいった。

現実はときに無情でもある。

いかに調練を重ねたとしても、

海は君を簡単に吸い込むだろう。

実戦は調練とは違うのかもしれない。

あっという間に半刻(15分)が経ち、

戦人(いくさびと)だった少年たちはマリンジェットで戻ってきた。

この写真を見ると、

ノア以外の全員が戦に負けたような顔をしていた。

上がってきたノアに聞くと、

「みんな誰とも口をきいていなかった。

緑の人がなぜかすっごく怒っていた」

と報告してくれたが、

「コンテストは、ニコリンサーフィンの反極にあるのかどうか」

というのは、いつかの機会に書きたいと思う。

雀が高いところから降りてきて、

何かを言いたそうにしていたので、一枚撮ってみた。

結局ノアはこのヒートで敗退したけど、

最後まで彼なりのニコリンを貫いていたのが印象的だった。

勝とうとしないから悔しくないのか。

または勝とうとすると悔しいのか?

でも、勝とうとしないでも勝てるのが究極なのかな、

と思っていたらまた風が強く吹いてきた。

長かった大型連休ももうすぐ終わりですね。

すてきな、甘い日に!

Have a wonderful sweet day!!

Dセンパイのバリダイアリー2。

Dセンパイ、ずいぶんとお髭が伸びましたね。

ガータンもいました。

ピッチャとは1987年以来会っていないので、

またぜひ一緒にサーフしたいです。