おはようございます。
サンクレメンテは快晴オフショアの朝です。
俺のルーツでもあるサンクレメンテ・ピア。
波も景色も全てがいい。
ライフガード発表のサーフレポートは、
西南西うねりが1−3フィート、
水温16度とありました。
NATIONの新モデル三種のテストライドにやってきました。
するとピア北側では、
キャッチサーフのジョエル・マナラスタスがサーフしていて、
奇しくもNATIONロスドスに乗っていた。
身振り手振りで、
「ボードがあるよ〜!」
とやると、気づいたジョエルが上がってきて、
「どれどれ、どんなボードがあるんだい?」
「アジャスター2014にシェビィ、
そしてギャラクティックレーザーだよ」
と教えると、
「おーし、体積87ビールか!シェビィを貸してくれぃ」(センパイ風味で)
「喜んで!」(居酒屋風味)
とテストライドが始まった。
シェビィの恐ろしく速いテイクオフを目の当たりにしたジョエル。
一発目から気に入ったようで大喜び。
「これマジックボード認定確実デス」
私のギャラクティックレーザーは、
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/48913
先日のソルトクリーク岬でそのポテンシャルはわかっていたのだが、
やはりフロントサイドとなると、
テイクオフした瞬間に狂おしいほどの加速刺激が全身を貫いた。
ラウンドノーズなのにニードルノーズの動き。
プロモデルとしてチューニングされているのにも関わらず、
硬さが全くないのがすごい。
前足を踏み込むと、
その応答性の高さをありありと感じてしまう。
上の画像は、
ピア下で近すぎたようで全容が切れてしまっているが、
この切り立った位置でのグリップ力がわかってもらえると思う。
前足から後ろ足へ荷重を載せ、テイルを切るように押しつける。
異常なまでの旋回能力。
シュアなスタビリティー重視主義。
「ギャラクティックレーザーのシングルタック・ムーンテイル形状は、
カジキマグロのヒレからのデザインにアイディアを得たんだ」
とは創造主のライアン。
魚界での最速ボディから学ぶところは大きいし、
さらにはライアン所有のコンピュータシェイプによって、
こういうアイディアを実際のサーフボードデザインに帰結できるのが、
2014年の新事実であろう。
ジョエルはマンライでシェビィをストレートに表現していく。
俺たちはカメラに向かって歓びをアピールする。
25分経ったのでアジャスター2014に乗り換える。
NATIONのシングルフィン、
つまり単気筒のフラッグシップモデルがこれで、
隠れたベストセラーでもあります。
そのモデルをさらにチューニングしたのがこの2014モデル。
今年モデルとの大きな違いは、
デッキとボトムに付けられた段差レイル。
「これで(シングルフィンの)レイルワークが容易とナリマス」
とは前出のライアン。
乗ってみて、
それは上質なソリッド感と、
しなやかでラグジュアリーな乗り味の滑走に酔う。
朝から酔えるのは、
大阪新世界だけかと思っていたが、
サンクレメンテでもばっちり串カツ風味です。(笑)
見た目もそうだが、
乗ってもやたらと芸術点が高い。
これはシングルフィン好きには重要な要素であります。
フィンが1本なのにしっかりと波斜面をグリップする。
レトロシステムなのに次世代を見据えているのがアジャスターの真骨頂。
こういった小波でもトルクを発生させ、
軽く流しながらも波を駆けぬける歓び。
アジャスター独特設計のコンコルドテイルが、
ワイドなステップバックの面積を残し、
それは大波へのダダモノでないポテンシャルを感じさせる。
NATIONが誇るベストセラー・シングルフィンは、
『エレガントでエゴイスト』
そんなキャッチコピーを得たのでした。
ジョエル出社時間@9:55AM。
俺も50分経ったので、
カメラをナカガワと替わることにした。
全てがうれしくて、
ジョエルに向かってボードを掲げた。
今日の4本です。
ツイン、トライ、ツインスタビ、そしてシングル。
クアッドがありませんが、それは後日にゆっくりと。
「シェビィに乗ります」
と笑顔でパドルアウトしたナカガワは、
ピア特有のウエッジセクションに飛び込むように張り付いていった。
「NATIONシェビィのコンセプトは、
インバースVEEで切り返しの軽いオーバーフロート」
これを解説すると、
渦浮力=テイクオフやスケーティングが容易なのだが、
逆VEEの特性である鋭さと、
全体的なフォルムの持つ柔軟性、
すなわち軟硬を醸成した一体感が表現できているのであります。
グッドサーファー・ナカガワは、
そんな乗り味を凝縮してわかったようであります。
もう木曜日なのですね。
こちらはワールドシリーズが終わりました。
上原さんが大活躍でした。
そして田沢さんもすごかったです。
パピもそして全てのチームメイトもそれぞれの持ち場を守り、
優勝するということの意味が始めてわかった48歳の秋。
これで野球は来年の春までお預けです。
サーフィングの季節ですね!
のんびりと空いている海で、楽しくいい波に乗りましょう。
それではまた明日ここで!
■