いろいろあった日だけど、
ロッキーショアに行った
うねりはまた高くなった
波の壁と泡が威勢よく跳ね上がっている
それはつめたい海に激しく咲く花火のようだ
ここにクリスちゃんとミゲールがやってきた
美しい波が現れたけど
誰も乗ることができなかった
もう1本 さらに1本
そして水平線の彼方にたくさんのうねりが見える
胸が熱い
高さと斜面のある波がやってきた
クリスちゃんは波の芯に向かって漕ぎ
波の中にはいって行く
壁はめくれて
波先に緑とオレンジの点滅を見せた
猫脊となったクリスちゃんがレイルをセットして
巨きなバレル穴に吸い込まれていく
波の向こうに雲が色づいている
夕陽色が激しくなってきた
鳥たちは歌いながら南に飛んでいった
ペリカン
カモメ
白鷺
切れ切れの雲に夕陽色は照り返され
海は天となり
波は地となる
美しい波が来て
ミゲールがそれに乗っていった
キックアウトした彼に手を振って合図すると
クリスちゃんがやさしそうに笑っていた
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