夜明けから快晴。
よって放射冷却となって、夜明けの気温がたった10度だった。
これは砂漠気候だからなせる技で、寒くて凍えて起きたのだが、
陽が昇ると一瞬で真夏に逆戻りするのもカリフォルニアならではのこと。
この寒暖差でワイン葡萄はおいしく育ち、人間は風邪を引くようだ。
今日は夜から仕事があったので、
長い昼休みとしてフォードアーズに行くと、
ヤタくん(ヤーン、Yaan Pessino)のキーボードがあった。
ヤタくんは私の大好きなバンドのひとつPesosのシンガーソングライターで、
その天才宇宙ぶりはここでも書いてきた。
彼がどこにいるかを探し、沖を見ると、ちょうど波に乗ったところだった。
ひさしぶりのヤタくん。
年甲斐もなく、うれしくなってしまったのは言うまでもない。
私はーーバンドメンバーも含めてーー
ヤタくんこそが、
ジム・モリソンの魂を引き継ぐものであると信じている。
それほどまでの音楽天才がヤタくんことヤーン・ペシーノ。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/62326
車内荷物の散らかり具合を見ると、
どうやらこの車でみんなで来ているようだ。
やはり。
向こうのベンチにはブラッドフォードがいた。
だからサンオノフレはやめられない。
まるでTVのショーを観ているかのよう。
彼らの持っているグッズが本当にすてきだと思う。
このレトロカセットプレーヤー今すぐ欲しいです。
1970年代の宝もの。
ペソズ号の中には名著「星の王子さま」があり、
その他のいろいろも宇宙的ですばらしい。
ブライアン・ミラーが上がってきた。
彼は私の大好きなサーファーの一人で、気の合う友人にもなった。
サーフスタイルで親密になれるかどうかということもある。
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「ハローCQCQ、今、カールズバッドをデマシタ。そちらに向かいマスデス!」
そんなアマチュア無線交信風のSMSがドッキーことジェフ・ドック・ラウシュから届いた。
私のボードが完成したようで、
ハイドロフレックス工場からピックアップして届けてくれるという。
「CQCQ、こちらはフォードアーズにいます。よろしくどうぞ」
「フォードアーズ、確認しましたドーゾ」
「これでヒロト・オーハラさんのように車を買ってください」
(↑ヒロトさんの、USオープンでのインタビューが史上最高傑作だと公言するドッキー)
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/64839
私のスパニッシュ・オムレツ5’9″。
Surf Prescriptions (SURF RX)
しかもヴァリエルフォーム&ハイドロフレックス製という宇宙航空素材であります。
ありがとうありがとう。
「私サーフィンしますです。フォードアーズ大好きありますヘヘ」
本当にそんな英語のドッキー師匠。
岩田鉄五郎(©水島新司)のように「にょほほー」と波に乗っていた。
彼とはエルサルバドル、奄美に行ったり、
銀座アップルストアで講演したりと一緒に旅しました。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/1952
「NAKIさん、ディナーを一緒に食べましょうデス」
「何がいいですか?」
「普段食べられないものがイイデス」
「うーん。じゃベトナム料理は?」
「行ったことありません。ぜひ」
ちょうどNAKISURFのSkypeミーティングがあり、
それが終わるまで待っていてくれて、
AVEピコ郵便局裏にあるベトナム料理屋に。
「ドッキーはオックステール食べられますか?」
「怖い響きですが、人生は挑戦ですハイ!」
「牛肉好きでしたよね」
「何でも食べられますのでご安心をドーゾ」
ということでオックステール・フォーと、
チャーハンを頼んで二人で分けると、
怖がっていたオックステールを食べた途端、
「Wow!オイシーオイシーですこれ」
とほとんどひとりで平らげて、
「字面が怖いから違う名前にしたらアメリカ人も大好きになって、
ウシの尾っぽが足りなくなりますデス」
そんな冗談も飛び出すほどのすばらしいディナーとなりました。
なつかしい話も、楽しい話もたくさんあり。
さらには彼が削ったショートボードもやってきて、
うれしさあふれる夜が更けていった。
サンオノフレの魅力は、
サーファーとの一体感だろう。
しかもフレンドリーなローカルたち。
サーフブレイクとしての歴史も100年を超えるという。
すごい場所であります。
みなさんもぜひいらしてくださいね。
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