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naki's blog

【テクニック編】フェイドターンの全て_(1589文字)

 

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Photo by @tuckertuna

ひさしぶりに自分の波乗りの写真を撮ってもらった。

で、このボトムターン写真を見て気づく人も少ないだろうが、

この波で極限的なフェイドターンをしてみた。

その見方、観点としては、

波のトップから途切れずにトラックが残っているということ。

それはつまり、長いターンをしているということでもあります。

重いシングルフィンならではのうなるような、

体の内側から沸騰するような重力感覚がこの長距離ターンで味わえます。

しかも波が大きくても、小さくてもできるので、

ぜひみなさんにご紹介しようと思い、今日はテクニック編としました。

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まず大事なのは、可能なかぎり早いテイクオフ。

ここではブレイクが始まる前に波の中に入っています。

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しっかりとノーズを押しつけながら、

重く、少し長いボードをフルに使います。

そしてピークの中にある波の芯から外れないように強く、

深いパドリングで波の前にボードを押し出していきます。

『波の芯の見つけ方編』はこちらです。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/64666

IMG_1508.

テイクオフ。

このままライト(レギュラー)側に行きたかったのだが、

ショルダーが落ちていて、

すぐにカットバックをすることは必至だったので、

レフト(グーフィー)方面にボードを振ることに。

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バックサイドで滑っていくようにします。

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この時点ではまだ斜面が切り立っていないので、

ターンをしすぎないように出力15%程度でボードを滑らせます。

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そのまま斜面を見て、

どのように変化するかを注視する。

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まだまだ、後ろ側に向かっていきます。

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そろそろセカンドセクション(もしかしたらファースト)のピークが見えてきた。

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上の写真では、右側にちょっぴり切り立った頂上がこの波のピークで、

ここを確認しながらライト側にターンをする準備をします。

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具体的には、新しい進行方向(ライト側)の斜面を見て、

そして後ろ足をステップバックしてフィン上の位置に乗せる。

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こうすれば後ろ(右)足がフィンの挙動を捕らえて、

ボードが曲がるように操作できるようになります。

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ピークの頂点にボードを合わせながら、

右側に、Uターンしていきます。

斜面が切り立てば立つほどボードは軽く曲がるので、

テイルを踏み付けながら右側(体正面)を意識して。

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曲がり始めたら、

ここから曲がり過ぎないように加重をコントロールします。

体幹を硬くし、加重しすぎないように、

また力を弱めないように微調整していきます。

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ここまできたら通常のボトムターンが始まります。

違いはすでに速度が付いていること。

実際はここで最大速が出ている位置であります。

(ボードが通ってきた筋=トラックで確認ください)

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波が切り立って面が硬くなってきたので、

さらに加重し、加速しながらターンにコントラストを与えてみた。

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このままライトセクションに突入していく。

上から一度も加重は弱めていません。

まだまだ踏み付けていきます。

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速度が付いてきたので、さらに踏み込み加重し、

最高速と最大重力をここで感じられることでしょう。

これはすでに満足ライディングとなるテイクオフです。

高速ボートが通ったようなサーフボードの溝から、

この緩慢な波で速いターンを実現したのがわかるはずです。

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この長いボトムターンができるようになると、

小波でも大波のように長く強くターンできるようになり、

描くラインがとても大きくなり、

よりサーフィングのスリルと醍醐味を感じられることでしょう。

ミニボードでもログでもできますので、ぜひ次回からトライしてみてください。

それでは、みなさんにもすばらしい9月となりますように。

Have a great day!!