昨日は『スーパー・ブラッドムーン』で、
これは地球に月が最も近づいた「スーパームーン」と皆既月食が同時に起こった夜。
ウナクネ総帥ことアレックス・ノストが、
「今日はクレージームーン・パーティをしよう」そう言って、
ウナクネ(ニコリンサーファー)有志たちがフォードアーズに集まった。
このスーパー・ブラッドムーンは、夜7時20分から赤くなり始め、
9時21分をピークに真っ赤になるという。
私は満月日には眠れなくなるが、赤満月はどうなるのかが気になった。
総帥はフォーちゃんを「こいつ誕生日だからよろしく」と連れて来た。
フォーちゃんはフォード・アーチボルドと言い、
総帥と『トゥモローズ・チューリップス』を組む今をときめくロックスターである。
もっと言うと、マット・アーチボルドの長男で、
彼が小学校のときにお父さんのマットとフォーちゃんとで、
コスタリカや種子島に行ったりしていた。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/62898
総帥のバン2号内から。
フィッシュゴッドことジャスティン・アダムスの背の高さが際だっている。
フォーちゃんに「誕生日なの?」そう聞くと、
総帥はいつもそう言うから
「エブリディ・イズ・マイバースデー」
というTシャツを作って良いかな、そう皮肉を言ったものさ。
サーフボード全面にワックスを塗るのがウナクネ(オルタナ)流。
これはリーシュをしないので、どこでもつかめるようにと、
必要に迫られている世界標準仕様。
ちなみにサンオノフレは日本とは反対で「リーシュ不要」となっている。
初心者はリーシュを付けるので、それで見分けているのだという。
サーフィングは泳げることが前提なので、
サーフボードを流すと溺れてしまいそうになると聞くが、
リーシュって、フィン後方に引っかかったりすれば、
簡単に切れてしまうので、頼りにするのはとっても危険です。
注意書きにも「命綱ではありません」と書いてあるように
いつでも体ひとつで陸に戻って来られないといけません。
波の大きなときは、高さが怖いとかそういうことよりも、
「ピークでボードを流しても帰って来られるかどうか」
それを目安にサーフすれば危険はかなり減る。
サーファーはウオーターマンでもあるので、
海で泳ぐ、泳げるというのは必須事項なのを記憶しておいてください。
フォーちゃんと、総帥のダブルライド。
シェアライドとも言うが、
良く見ると、ダブルノーズライドなのがスゴイ。
このふたりはこうして本当に仲が良く、
その彼らが紡ぐ音楽というのは本物なんだと改めて思った。
ソースイボンザーに乗ったフォーちゃんの笑顔が、
ウナクネサーフィングの楽しさを代弁していた。
こうして仲間全員で乗る波。
アーリック・ユールとシェーン・マクファーソンが見える。
そして、ブラッドムーンを照らすために陽が沈んでいく。
到着して5分くらいは起きていたが、
それからずっと寝ていたリンチーこと、ジャック・リンチ。
彼はウナクネ流派のオーストラリア支部長であるが、
フォードアーズを気に入り、総帥家に居候し始めて、
自国に帰る気がなくなったようだ。
それでも夕陽後にはムニャムニャと起き上がり、
ふらふらとボードを抱えてサーフしていた。
さすが師範クラスは違う。
ザ・ペソズのブレンダ・シーピーと、
谷田くんことヤーン・ペシーノも登場。
ペソズ大好きです。
彫刻家のアーリックと、グリーンファズのスコット。
そしてプルートと呼ばれるジャック・コールマンやそれぞれの友だちも混ざって、
クレージームーンパーティとされる宴は大きくなってきた。
時間が前後するが、
総帥が『パンクガール』を持ってきたので、
興奮しながらマンライを決めた証拠写真。
パンクガールのPの縦線が書き足されていた。
私は、このボードを一度乗ってからというもの
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/65643
「勝手にパンクガール・ファンクラブ」を結成してまで恋い焦がれているので、
こうしてまた乗ることができて、とってもうれしい日となった。
フィッシュゴッドのスイッチスタンス。
逆向きなので裏クネ流と表記すべきか。
そのままショアブレイクまで来て、
ジャスティンの親友でもあるジャック・コールマンの声援を受けていた。
サーファーと観戦者たちの一体感がフォードアーズのすばらしさで、
それはノースハワイのビーチハウスや七里ヶ浜の正面、パイプラインとバックドア、
メキシコのサユリータ、カボサンルーカスのジッパーズ、伊豆の多々戸浜と似ている。
マンライを決めたフィッシュゴッドも静かにうれしそう。
表舞台にあまり登場しないが、
ウナクネ写真家の第一人者であり、
ジャスティンやタイラー・ウオーレンたちを見い出したジャック・コールマン。
いわゆる天才であり、
彼の作品はインスタグラムで見ることができます。
@JACKCOLEMANPLUTO
心優しいジャスティン・アダムス。
ジャック・コールマンが、
「狼男伝説を知っているだろ、フィッシュゴッドはな、
スーパー・ブラッドムーンになると魚になるらしいぞ」
「ふーん、エラが先かな、ヒレかな?」
私がそう返すと、
「うーん、どっちだろうか?」
真剣に悩んでいたのがジャックらしいエピソードになった。
無事にスーパー・ブラッドムーンは空に浮かび、
全員がそれぞれすばらしい時間を共有し、
クレージームーンパーティは無事に終わった。
ジャックと総帥、
フォーちゃん、リンチーは明日からノースショアに行くのだそうで、
しばらく会えなくなりそうだ。
(このサーフィング話がもう少しあるので明日に続きます)
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