今回の奄美では、毎朝美しい朝陽が出現している。
グリーンヒルさんの2階テラスで写真を撮っていたら、
いつものように緑くんのお母さんがやってきて、
「わー!今日もきれいねー。あの辺りなんかゾクゾクするわぁ」
彼女がそう華やいでいるのを見て、
「自然の事象に感動できる人生は、とても幸せだろう」
そんなことを思っていた。
宿の周りの風景を撮っていると、
緑くんがやってきて、
「NAKIさん、河口の地形が良いんですけど、今から行きますか?」
緑くんは奄美でガイド業をしているので、
さまざまな情報を持っている。
その河口は、小さな湾の中にあって、
黒砂の美しい海岸であります。
以前にも何度かここでサーフしているが、
ここまで地形が決まっているのは初めて。
70mくらいの距離の、パーフェクトライト。
Yoshihito Midori
こうして波壁がかなり長い間続いていく。
奄美には、
こんなイージーで、パーフェクトな波もあるのですね。
「もう少しうねりが強ければチューブ巻きますよ」(緑くん)
「奄美はすごい場所だね。やはり」
「奄美は最高よー」(緑くん)
そんないつもの会話。
この緑くんを筆頭とした島のグレイトサーファーたちは、
いつも笑顔で私たちビジターのことを迎えてくれる。
それがうれしくて、
みんなに会いたくて、
旅に出るとなると、
まず最初に想いを馳せるのがここ奄美大島。
奄美のローカリズムについて聞いてみると、
「(ローカリズム)ありますよ」
「なんだ、ないのかと思っていた」
「でも基本はみんなで楽しくサーフィンできれば、その考え方」
「いいねいいねふむふむ」
「乗れる人が来たら、乗っていってもらえばいいです」
「すばらしい」
「ローカルサーファーとビジターが仲間になって、
わいわい楽しくできたほうがサーフィンもおもしろいですし。
ローカルがよそに行ったらビジターになるわけですし」
ローカルサーファーの次世代牧野大智くん。
切り返しの重さ、
ターンの深さなど世界クラスであります。
ミック・ファニング系のナローカービング。
大智くんはプロサーファーなので、
コンテストに勝つことが要求されているようだが、
これだけの波乗りができるのなら、
勝敗はあまり気にしないで、
自分の求める波乗りを追求してもらいたい。
それが彼らしいし、
そこにポテンシャルがあるのだと思う。
大智くんの目指してもらいたいのは、
笑顔のフリーサーファーで、
世界クラスというのが私が考える彼の立ち位置だろうか。
Yusei Ikariyama @Amamian Backdoor
碇山勇生(いかりやま・ゆうせい)さん。
彼はノースハワイにも来たことがあり、
トッププロでもてこずるイナリーズ波にテイクオフしていたのを見て、
ものすごいレベルのサーファーだと知っていたが、
今回の奄美バックドア&パイプセッションを見て、
彼のテイクオフは感動するほど完璧だということに気づいた。
どんなに波が掘れ上がろうが、
必ずレイルが斜面に食い付いていた。
みんなこの上の画像を見て
「うわー、いいな、乗りたい」
そう思うのだが、
彼レベルのテイクオフを、
しかも完璧に全ての些細大胆をメイクしないと、
ボードはこの角度でこの位置にはない。
通常の人の倍はあるパドリングスピード。
ぶれることのない体幹バランス。
そんな全てが結集してのサーフィングだと改めて感じさせてくれた。
そう感動していたら、
文 英二(かざり・えいじ)さんとなおさんが、
サーフ犬バイオを連れてやってきた。
えいじさんは、
クリエーターであり、
島では大工と農家、
そしてアート関係に没頭たまにサーフというスタイルの、
口数少ないハッピーサーファーであります。
彼も世界を旅しているからこその
「暖かいウエルカム」があり、
そしてそれは10年後もずっとそうしてくれるだろう、
そんな広大な気配を漂わせている。
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今回新しく友だちになったのが、この一生くん。
バックドアで、
彼が伝説的なエアドロップをメイクしたのを見て、
私と緑くんで、
「アマミアン・ブルース・アイアンズ(ABI)」
と命名するに至る。
このボードを持っているのがABIブルースで、
中央は昨日も登場したクレア(紅亜)ちゃん。
カイラ(右)の、島でできた初めての友だちであります。
彼女の名字が牧野。
そう、大智くんの妹なのでありました。
今回の荷物。
Z1サーフスーツと、ハッピーサーフィングの象徴であるデュークTや、
日焼け対策でいつものココサンシャイン一式に、
寒い日でもトランクス&タッパでできるようにインナースーツを。
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陽が落ちると、
みんなのところにハングアウトしにいくことにしていた。
旅は地元の人との交流が大切で、
たいていは波乗りの話になるけど、
いつもおもしろい話が聞ける。
プロサーファーでもあるゆうせいさんは、
一家でキャンネンサーフさんを営まれています。
右からゆうせいさん、すいちゃん、
ひなこ(日菜子)ちゃん、げん(玄)くん、カイラ。
とても大きなサーフショップ。
スクールやレンタル等もありますので、
奄美にお越しの際はぜひチェックしてみてください。
(奄美空港から10分南に下った龍郷町赤尾木にあります)
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こうして、奄美のローカリズムは、
世界でも珍しいほどすばらしいのです。
今度しっかりとこのことを書いてみます。
他のブレイクにも伝播することを祈って。
風がものすごく強くなってきました。
それではすばらしい週末をお迎えください。
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