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【テクニック編】テイクオフの位置”芯”が向いている角度について_マークホワイト編_(1111文字)

201109_NH_Rainbow_8965

ノースハワイにホワイトハウスという伝説的なブレイクがあり、

このブレイクを愛する一人にマーク・ホワイトがいる。

彼は陶磁器製のルアーを考案し、

それを製作販売することで生計を立てていた。

釣り名人で、

ノアたちが彼にあこがれるほどの腕前だった。

当時70歳くらいだったのだろうか。

彼はその細い体で、

豪快なホワイトハウスの波をスルスルと乗っていく。

そのテイクオフの妙。

彼は特段パドリングスピードがあるわけでもないし、

ボードも細身の6フィート程度のスラスター。

「とすると、あのテイクオフは、

きっとマーク独自の位置があるに違いない」

そう感じ、それからは彼がテイクオフする際の漕ぎ出す位置に着目した。

ホワイトハウスは、南東以外の南うねりがいいので、

主に夏の間にブレイクする。

私はその春から秋まで、

つまり半年くらい、

マークが入ってくるとテイクオフの位置、

そして漕ぎ出す場所を確認していた。

20110830_NH_White House_1822

で、わかったのは、

ホワイトハウスはピークの中に段ができる。

これは私でも知っていたのですが、

マークはその段の中に小さなコブを見つけ、

さらには一度そのコブの方向、

つまりグーフィー側に15−20度くらいの角度でノーズを向け、

「ワシワシ」

と2回ほど漕いで、そこに合わせてからテイクオフ、

つまり立ち上がっていた。

私はそれまでコブを使っているだけで、

そのコブの向きを気にしたことがなかったが、

マークはじつに上手に、

そして的確にその方向を把握、

または予測してスルスルと滑りだしていく。

「始まりの始まりが最も重要じゃ」

まるでそう言っているかのようだった。

こんな些細なこと、

でもこれがしっかりと機能しているようで、

おじいちゃんとも呼べる年齢のサーファーが、

(実際には孫がいるのでそうなのだが)

こんな激烈な波をすいすい乗るためには、

この些細からスタートさせていたからだと気付いたのです。

201108_White Hose_2173

そんなこともあって、

自分にすり合わせると向こう20年、

私が70歳台になってもこんな波が乗れるように、

さまざまなブレイクでの些細を発見しようと、

今に至っております。

これはサンオノフレのテイクオフ些細。

【テクニック編】テイクオフの際のアプローチ開始位置_「波の”芯”について」_(1298文字)

それではどうぞ今日もすばらしい日となりますように。


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