新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

長老フレディにとって波乗りとは?_若者だけではなく、全員のもの_(1407文字)

 

201605_NH_Ishihara2_3828

Ishihara Market,

Waimea 2016 May

201605_NH_Freddy_1614

私の友人でもあって、

師と仰ぐ長老フレディは、数えで73歳、

満72歳となる現役サーファー。

フレディというのは、

フレディックの略で、

日本語で言うところの「フレちゃん」にあたると思う。

アメリカでは敬称がない。

よって「さん」もない。

付けても喜ばれない。

よって、このブログではアメリカ人や敬称のない国の人には、

あえて敬称を省略してきた。

しかし、フレディは、

「”そこまで年寄りではないのでフレちゃん”と呼んでくれ」

そう言うので、それに従っている。

IMG_3008

昨日のブログは、

反響があったものの、

波乗りにはそれぞれのやり方があるのだから

「研げ」とか「研ぐな」とは、

言い過ぎだったと反省した朝でもある。

私の世代は「猛烈」時代でもあったので、

その当時に波に乗ることを始めるのは、

とても勇気のいることだったし、

そして強く硬い決意もあったのが、

突然浮き上がってきたことだろう。

私の論を支持してくださった方たち、

そして反論をくださった方の両方に感謝いたします。

それぞれのスタイルでできるのが、

波乗りの良さでもあります。

そんなことを再確認できたのは良かったと思える。

IMG_3011

さて、前出の長老フレちゃんと闘牛岬でサーフし、

その後念願だった石原商店、

つまり石原マーケット(冒頭に置いた店内作品)に。

IMG_3014

グルメのスパーキーに

「最近どこかおいしいお店できた?」

そう聞いてみると、

「うーん。イシハラだな」

「まだイシハラなの?」

「メネフネマートもないからやはりイシハラだろう」

そんな評価のイシハラマート。

日系というか、

石原さんという日本人がここに商店をオープンしたのが1934年。

82年も前のことです。

それからその日本の味とハワイアンフードのダブル食材で、

カウアイ島の西側に名店ありと謳われ、

こちら側に来ると必ず訪れるお食料品店となりました。

IMG_3016

さて、ひさしぶりの私の逆上メニューがこれ。

銀ダラ(メロ)弁当

そうめんサラダ

ご飯x2

ハマチポケ

そして半分残して、夕食にするのはいつものこと。

IMG_3021

フレちゃんは、

マグロポケとご飯x1でシンプルに。

「ポケ丼よりもこちらの方が安くて、マグロも多い」

さすが長老だけあって、一言あった。

201605_NH_Inaris2_3819

で、フレディに

「あなたにとって波乗りの魅力とは何ですか?」

そう聞いてみると、

顔を上に持ち上げて、そしてずっと空を見ていた。

ずいぶんあってから、

「人生そのもの」

そう言い切った。

なぜなら、波乗りしているから彼は、

世界クラスの波に乗ることができるここに住み、

ここで結婚し、孫が出来て、住む家があり、きっとここで死んでいく、

そんな決意をさせた場所であるという。

定年後にたくさん波に乗れるために貯蓄し、

食べものに気を使い、

酒を止めて、

呼吸法や生活のリズムも波乗りのためだけに生きているという。

大波への欲求はなくなったけど、

斜面を滑る興奮は若いときと変わらないと言って、

今ではトレンドとなった5’0″のミニボードにいまだに乗っていて、

「時代が追いついてきたな」

そう言って、破顔した。

こうして波乗りは人生を変え、

そして幸せに豊かにしていく。

フレディの人生はきっと一陣の風のようなものだろうけど、

確かで、そして豊かで幸せなものだと思える。

「波乗りは若者だけではなく、全員のもの」

サーファー全員が幸せになれる指針がここにあると思う。

Aloha!!