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大寒波に験担ぎ_誰も気づかないシークレットブレイク『エックス(X)』_美談の暖かな日by町井さん_(2573文字)

数年に一度の大寒波だと聞いて、

恐れおののいていたが、

昨日に比べてそこまで寒くはない。

けれど前の田んぼが見事に凍っている。

とするとやはり寒いのだろうが、

「数年に一度」と身構えていた身としてはこんなものか。

と肩すかし。

もしかするとサンフランシスコの方が寒かったりもして、

そんなことで鍛えられていたのかもしれない。

この大寒波でセンター試験への交通は大丈夫だったのかと気になった。

ラジオを聞いていて感じたのが験担ぎのこと。

タコのぬいぐるみが人気なのだそうで、

そのココロは「おくとパス」&「タコ=多幸」ということで、

試験にパスするということと多くの幸せとかけている。

笑ってしまうようなことだが、

「溺れる者は藁(わら)をもつかむ」

ということなのだろうか。

いよかん=いい予感

カツ丼=勝つ

キットカット=きっと勝つ

納豆=ネバネバ=Never give up.

いりこ=入り校

ウィンナー=Winner(ウイナー、勝者)

カール=受か〜る

受験生はそんなものを食べてセンター試験に向かったとも聞いた。

波乗りでもそんな験担ぎの食べものが多そう。

こちらが昨日の梅。

この様子だときっと花弁は凍っているのだろう。

ということを通過しながら海に。

さっきも書いたけど、この梅や凍田から車で4分。

不動産屋さんみたいだな。

向かったのがマイブームのテトラの中。

この前にテトラがあって、

水平線を遮っているので直接波がやってこないブレイク。

付近のブレイクよりサイズが半分、または1/3以下。

ということで、常に無人。

たまに初心者の人たち。

またはウナクネ式の、私に連れて行かれて半信半疑でサーフした人だけ。

おもしろいのが、誰もが目の前にある波が見えないようで、

「どこでサーフするのですか?」とあさっての方を向いてそう言うこと。

それほどまでに「乗ったみないとわからない波」。

常にほぼ無人、しかも奇天烈&不思議な波。

今朝はカヤックライダーがヘルメットをかぶって波に乗っていた。

ここは3年前からやっていたが、(もっと前かも)

名前がないというので、自己流で命名することにした。

波質に特徴あり。

波が左から、そして右から角度が付いて届き、

それらが合わさると『X(エックス)』の文字に見えるのと、

「謎の意味」とかけて「エックス」ときっぱり命名した。

ここエックスはサイズが小さいが、

波が重なるところは、時にパイプラインやバックドア並に掘れ上がる。

なのでひさしぶりにショートボードに乗って、

ウリャだかクヌヤロしようと思い、

コールのクリーチャーにワックスアップ。

ワックスも凍っているようで、

まるでプラスチックのように塗れない。

そこで浴びるはずのお湯の中に2分ほど入れておいてから使った。

ガキガリからガーリゴーリとなってめでたくワックスは塗られていくのでありました。

Cole Da Creature 5’7″

いつものように3本だけと乗った波は、

きっと世界でここだけ、唯一無二の波だった。

押されて掘れ上がるセクション。

テイクオフしたときは膝の高さ程度なのに、

向かいからやってきた波が合わさって、

それこそエックスになった瞬間にグロウ(育つ)の最上級である倍増が体験できるであろう。

誰も信じないだろうけど、

この波の良さはローワーズに匹敵する。

でも上記したようになぜかいつでも無人なのであります。

隣の堤防の向こうは30人くらいがひしめきあって、

前乗りも何もない波なのに

「ヘイ!」とか、

「自分の向かっている方向に乗っているサーファーの排除」

に忙しく、みんな殺気だっていた。

こちらは太陽を見上げながら、

ウエットスーツの暖かさを実感しているのでありました。

なんという違い。

たった50m向こうは、

ローマ帝国の闘技場コロッセオ(イタリア語: Colosseo)で、

こちらはスナフキンの口笛だー!

と突然、先日の古舘伊知郎さんを思いだした。

【新春七草特大号】ウナクネ式迎春御魂(みたま)滑走@千葉北_(古舘伊知郎さん風Jさんによる実況)_(3326文字)

Catch Surf Skipper Fish 6’6″ JOB edition

フィンレスボード中毒でもあるので、

(寒いので)浜までボードを持って、

置いておき、こんな美波も追加で乗った。

このスキッパーフィッシュ、

いつだか孫マリブ前の堤防に忘れて出発してしまい、

すぐに戻るもすでにその姿が見えずに

「宇宙に帰ったのね」

とあきらめたキャッチサーフの逸品。

しかも我らウナクネ道の剣闘士(グラディエーター)JOBこと、

ジェイミー・オブライエン・エディションである。

Prosフィンのプロトボンザーフィンも付いていたので、

星を見るたびにどれがスキッパーフィッシュの星でしょうか?

と視界をにじませていた。

宇宙に行ったならいいけど、

よその人にもらわれて隠されてはいやしまいかとか、

ブックオフの店員に「じゃまだねこのサーフボード」と言われてはいやしないかと、

ココロ傷める毎日でありました。

すると、先日勝浦のロックホッパーさんに由来があり、

大黒寿司のご子息石井悟さんの親友が車でやってきて、

「船木くん、マリブに板忘れませんでしたか?」

そんなことを言うではありませんか。

裏に貼られたNAKISURFステッカーで私の、

または弊社ユーザーのだと思い、持って来てくれたのだそう。

このことは誰にも話していないのに無事に、

しかも無傷で全てそのままの形で戻ってきた美談です。

まるで寅さんでございます。

人情愛情汽車ぽっぽ。

青で走るは信号で、旅する汽車も青で進みます。

青いボードはここに、上総の国に舞い戻ったのではありませんか、

それはうれしい出戻り娘でございます。

もうこれで星空見上げて涙ホロリはいたしません。

これがその美談の主、町井忍(しのぶ)くん。

ありがたいありがたやと、

こちらからもカレンダー一式をプレゼントし、

人の親切と人情に寅さんの、

そしてしょう寅さんのいくつものエピソードを思い出しました。

移転セールにありがとうございました!_木村拓哉さんとNALU誌編集長_しょう寅さんによるフィンレス口上『上総国玉前神社奉納編』_(3100文字)

町井くん、

これを縁にまた一緒にサーフしましょう!

ALOHA!

ありがとう!

それではみなさん、Happy Sunday!!