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naki's blog

【naki’sコラム】vol.14 コスタリカ・純粋人生 PURA VIDA – パンカーの憂鬱 (PART3)

第7章 May This Be Love. 変わることのない滝の流れ。お前と一億日一緒にいたいんだ。変わらない滝でいてくれ。(Waterfall, don’t ever change your ways. For with you for a million days. You’re my waterfall.)

連日の晴れた朝。雨期の始まりには珍しいことのようで、在住のカイルは「神に感謝しなきゃいけないぜ」と口癖のように言う。大きめのサイズだが、この地形とうねりは相性がいいらしく、完全機能し、爆発していた。寝起きで体が目覚めずに躊躇するパンカー。彼を挑発するようにブラックがパンカーのゴミボードで沖に向かった。もう少しこのパンカーのサーフボードを説明すると、以前パンカーが中古で購入し、乗り味の悪さから興味を失い、捨ててあったゴミ同然のボードをブラックが再生したものだ。これは持ってきたサーフボード5本を全て葬り、加えてカイルから借りたボードまで折ったブラックの苦肉の策だが、パンカーにとってはこの一件でもブラックに嘲笑されていると感じ、憎しみが沸いてきたそうだ。加えて調子の悪いパンカーはビデオチームに「お前下手だから来なくていいよ」と真顔で言われ続け、かなり打ちひしがれていた。加えて、ブラックとの毎回の揉め事により、仲間も失っていた。こんな時の救いは波乗りだが、彼には『大技をメイクし、ブラックとの地位を逆転しよう』ということしか頭になく、難しい技に終始し、ひどいワイプアウトを繰り返した。よく考えればメイクするのが難しいから大技となるのに、彼の熱くなった頭ではそのことは考えられないようだった。結局このセッションを境にプライドを沈め、人格までを傷つけた。パンカーは俺の車に乗って、本来の明るい性格を見せ笑うのだが、ローガンの「お前終わりすぎ、明日帰れば」の最終宣告にも似た言葉に傷つき、部屋にこもるようになった。または夕方のセッションには現れず、サーフィングではなくトレッキングに行くようになった。ブラックとの関係も直接の暴力沙汰には発展していないが、かなりの摩擦ですり減っているようで、彼の部屋には『ブラック汚ねえ、死ね』と描かれた骸骨系のボールペン画アートが貼られていた。このパンカーアートだが、彼はメンバー全員に一枚づつ描いていて、俺の見た中ではゴーキンに描いた水彩画が一番の秀作であったようだ。「俺は兄貴に小さい頃から痛めつけられ、これまで無数の喧嘩をしてきたんだ。だから本気でやったらあんなブラックなんかこんなに小さくしてやるぜ。でも俺の喧嘩は生きるか死ぬかだから、それを決意するまではやっちゃいけないんだ」と顔を赤くしながら真顔で言った。この日パンカーはカマキリを捕まえ、ルーク、オビワン、アナキンというジェダイ騎士の名前を付けてペットボトルの中で飼い始めた。また夕陽頃に「新しいタトゥーを入れたから撮ってくれ」と部屋にやってくるが、それは上腕に(自分だけで呼んでいる)新しいニックネーム『P2(Pスクエア)』の文字がマジックインクで哀しく歪んでいた。
そして、パナマ行きは、「あいつが行くなら俺は行かない」、「もう俺は帰る」といったメンバー崩壊、そして東うねりの小ささ、天気予報によるカリブ海地方は連日の大雨といった情報により、矮小し、結局取りやめとなった。

話を戻す。新河口にパドルアウトしたブラックは分厚く、暗くなったバレルに突入し、炸裂と共につぶされ果てていた。水中からブラックを追いかけていると、ローガン、ブラッキーが参加してきた。ローガンは「自分のバレルショットを撮ってもらうのがもうひとつのゴールなんだ」と言っていたのを思いだした。ローガンに集中し、バレル内で何度も重なる、彼の目的のひとつはどうやら達成されたようだ。
風がオフショアから左からのサイドに変わり、これを機に撮影終了。一度家に戻り、4時から波乗りをどこかで、という予定となった。俺はその時間までカリチェ岬に行くことにした。崖を降りる下り坂の途中で鼻の長いピゾテ親子を見た。ピゾテは去年よく見たが、子ビゾテは初めてで、子犬くらいの大きさで狂おしいほどかわいかった。写真を撮ろうとすると、すばしっこく森の奥に消えた。左サイドからの強い南風だが、左手の高い崖が風のシェルターになり、沖には白波が見えるが無風の湾。そしてまたも無人で、それは海から上がるまでーー体がふやけるまで同じだった。この日は人生のベストセッションに入るもので、隠れ岩から吹き出すボイルを避けながらドロップインし、ピッグドッグ(グラブレイル)、フェイディング、レイバック、トップターン、カットバック、リエントリー、キックアウト、パドリング、テイクオフ…….と際限なく続き、それはまるで夢のような体験で、あれもしてみよう、これも、とヨロコビは広がっていった。ただ残念だったのは全てのセットに乗れなかったことで、キックアウトした後でいい波が来ると悔しかった….。と書いて気がついたが、なんと贅沢で、豪華な憤慨だったと?いまさらながら思う。
約束の4時に戻るが、雨が落ちていた。ベッドで伸びをし、そのまま深い睡りに回るように落ちていった。朝だと思って目を覚ますとまだ1時だった。これ以上眠れない気がしたので本を読んでいた。深夜に読むスティーブン・キングのホラーは冷たい怖さがある。

第8章 Fire. 聞いてくれ、俺にお金をくれるなら、それを貯めておいて、雨の日に役立てるんだ。ただ、お願いがあるんだ。俺のはかない情熱を君の炎で暖めて欲しい。こっちにきて。(Now listen baby, You try to give me your money. You’d better save it, baby. Save it for your rainy day. I have only one itching desire, Let me stand next to your fire, Yeah, you’d better move over baby)

翌日某日。
シークレット、『ヨーダ』という名の奇妙で、ミステリアスなブレイクが北に存在するという。早朝4時半に出発する予定が組まれていたので3時過ぎに起きると、あいにく朝から大雨だった。出発前のこの状況は朝が弱い者にとっては辛いスタートだろう。ローガンが各部屋のみんなを起こしにかかるが、「行かない」と泣きを入れる者(達)が出現した。彼達の意見は今まで朝から雨の日は一日雨のはずだ、と言う。だがこればかりは行ってみなければわからないことと、80マイル北に上るので、嵐は通り抜けられるはず、とひとりでも多くのサーファーを連れて行きたいローガン。彼のサーフ映画製作には少しのチャンスも欲しいのだ。

お仕事は何ですか?と訊ねられると、「サーフィングの写真を撮ることをメインにやってます」と答えることにしている。そうすると、「それは結構な職業で」とか、「楽しく、幸せそうな仕事ですね」と微笑されることとなる。だが、実際には不安定な天候と、波。そして不機嫌なサーファーをこうしてなだめ、すかせて連れて行かねばならないハードワークで、ギャンブル性が高く、不定なる職業だと言える。そしてビデオグラファー、プロデューサーのローガンもまた胃が痛い日々を過ごしていることがわかり、思わず肩を叩きたくなってしまった。

意見の交換が交わらないことに業を煮やしたローガンが、「行きたい奴は行けばいいし、行きたくなければ一日中寝ていろ!そして明日からはここから出てガーソンにでも泊まってくれ」とリーダー兼大家らしい発言で事態は急速に収まり、結局全員が行くこととなった。記憶では朝見かけることのなかったパンカーまでもが行くという。パンカーとパーキンス、ブラッキーが俺の車に乗り、ローガン、ブラック、ジャラー、ジョン、ダニエルが先導車に詰まった。途中ガソリンを入れ、9000コロネスを払い、水、スナックをここで購入した。

雨中のドライブは日本の車旅を思い出す。助手席のパンカーと映画の話題、ニューポートのこと、ヴォルコムや、彼の個人的なことを聞いていた。「お金が貯まったらフランスのカレッジに転入する。あそこは波もいいし、俺は女の子にめちゃくちゃもてるんだ。それはプロサーファーで頭がいいから当然のことで、週末はいつも忙しくなるだろうな」と言っている。後部座席で寝ていたはずのブラッキーは、俺も女で困ったことはなく、フロリダの女は俺に夢中さ、とパンカーに返した。「おお、それ本当だぜ、こいつ、いつもいい女を連れているんだ」とパーキンスが証明し、彼らの脚色が多く含んでいるであろう自慢話が始まり、世界各国の最高だった女の話で盛り上がっていった。

国道をひたすらプンタレナス方面へ向かう、道路が複雑で、いいかげんな標識の混乱から避ける先導のローガン号。雨はまだ降っているが、空が少し明るくなってきた、と希望を含ませて、自分へのモチベーションを上げる。4回目の大きなインターチェンジで右に折れると大きな港湾ゲートがあらわれた。本来なら一般車の通行は許されていないのだが、ゲート警備員を賄賂(2000コロネス)で買収し、堂々の入場を果たす。2時間という予定よりも少し早い到着であった。

港の奥まで進むと、中国籍だろうか海安城という貨物船が荷下ろしをしていた。堤防が伸びていて、狭いビーチはテトラポッドが積み重ねられ、魚の腐敗臭と、ヘドロの臭いがあたりに散らばっている。水平線に向かって右側を堤防に囲まれて、それは馬入(相模川河口、神奈川県)東側のような景観だ。堤防の上に車を停め、車外に出ると雨は思っていたより軽かった。ちょうどセットがやってきて、堤防にうねりを跳ね返し、水が集まったピークは倍程度に切り立ち、大きくウエッジしてバレルとなり、奇怪な実力のある(ヨーダ)パーフェクションを現し、皆から歓声が上がった。3人のボディボーダーが入っている。ここを良く知るローガンによると、あいつらは港でたむろしているスポンジ軍団、結構いい奴達なんだけど、ルールをよくわかっていないから気をつけろということ。ハウジングを持って雨中のセッションに参加する。岸から見たピークは同じ場所で崩れていたが、実際には大きく右へ左へと流れるシフトがめまぐるしく、ポジショニングに一苦労する。そのシフティングに振り回され、波に乗れないパンカーが「アイヘイトウエッジ!(ウエッジ波は嫌いなんだ)」と吐き捨て、海から上がってしまった。ブラックがバレルに包まれ、横を過ぎていく。水が汚く、加えて雨なのでバレル内は茶褐色の暗い空間だった。ジャラがその斜面の弱さに苛立ち、3本乗ったところで上がっていった。元々サーフしていた3人の黒人ボーダーはやはりルールを知らず、ピークの奥の抜けられないところから「ヘイ!ヘーイ!オー!!」と大声を上げながらスネークしてきて、俺達を困らせていた。波数が少なく、セット波が2本来て、それを両方の波でやられると閉口してしまう。ブラッキーが仲良くなり、事態は好転していたが、問題児ブラックが故意のドロップインを繰り返し、グループに亀裂が走った。しかし彼らはブラックの全身刺青に恐れているようで、直接的な対立は起きなかったが、不穏な空気が流れたのを察した俺は岸に上がった。ちょうど雨雲は過ぎ、晴れ間が見えてきた。堤防からセッションを撮っていると、港の荷下ろし員が4?5人のグループでやってきて世間話をしてくる。彼らの目つきが悪いのと、一人が話しかけ、残りが車を囲むという古典的な泥棒のフォーメーションを取ったので、少し直接的で気が引けたけど、車の窓を閉め、目の前で鍵をかけた。やはり金銭や服をねだられたので、「絶対にあげないよ」とはっきり言った。外人ははっきり言わないとわからない、という法則に従ったのだ。すると、あきらめ港に戻っていく。その後、違う3グループがやってきて同じような会話を交わす。昼寝をしていたジャラが釣り竿を持って、堤防裏に沈んでいる沈没船の脇で竿を振ると、いきなりいい形のシマアジがかかった。銀色のスプーンで連れたのだが、もう一度投げるとまた同じサイズのが釣れる。「ヤー」とよくわからないことを言いながら記念撮影し、それをナイフで3枚に下ろし、刺身で食べた。新鮮だからか、コリコリしておいしい。食べ終わった後で「よく考えると、汚い海の魚を生で食べるのはやばいかも」とジャラが言うので2人して気分が悪くなる。

海に目を戻すと、サーファーは増えていた。ジャラによるとカイルの友人達じゃないかなと言う。ビデオ撮影をダニエルと交代したローガンが沖に出て、テイクオフの姿勢のままバレルをくぐり抜けた。ブラッキーが今日一番、という波に乗った。まだ海に入っているブラックの調子が良く、ダブルグラブ360、インディ180リバースをメイクし続けている。(まだ上がらない)スポンジャー達もそれを見ておとなしくなったようだ。実力主義の外人方式が通用している。突然吹き始めたオンショアが強まったので帰ろうとすると、堤防の入り口に駐車したサーファーが走って誰かを追いかけているところだった。戻ってきたその男は車を開け、中を確かめると、財布と洋服が盗まれていた。被害者の彼が言うには沖から、浜に目をやると、4~5人の男達(多分さっきの)が車を開けていて、慌てて浜に上がると、走って逃げていったそうだ。大胆な盗みに呆れる。俺の対応は正しかったのだと確信する。

帰りにドライブインに寄って、コカコーラがついて3ドルのスパゲッティミートソースを注文すると、超盛りの大皿がやってきた。そしてブラックはオムレツのような同じ料理を2つ注文し、注文取りの太った親父をビックリさせていた。パンカーは堤防に干しておいたお気に入りの黄色いトランクスを港で盗まれたようで、タオルを巻いたまま怒りの食事をしている。
このプンタレナスは「レナス岬」という意味で、このレストラン内にあった準立体地図で見ると大きな岬を利用した巨大港だった。ここでは豊富な魚介類、アメリカ本土はもちろん世界各国からのタンカー、貨物船やクルーズシップ、遠洋漁業船が停泊するところである。ここで市民のほとんどがそれにまつわる商取引によって生計を立てている。魚の値段が安く、刺身用のキハダマグロが1キロあたり100円という値段だった。

帰り道にATMカードでお金を引き出したいというパーキンスに付き合って、3つ星のマリオット・リゾートホテルに行く。自称色男のパンカーがタオル姿のままフロント係の子(かなりかわいい)をかなりの時間をかけて口説くがもちろん不発で、「そういうことはみっともないからやめろよな」とパーキンスにたしなめられていた。
パーキンスによると、今日はホブグッド兄弟の到着日。彼らが泊まるはずのテラザホテルに行くが、まだチェックインしてはいなかった。シエィもまだ来ていないという。
夕方、ものすごい雨が全てを洗った。壁を振動させる雷の音に慣れ始め、恐怖感が失せてしまった。体を洗わず、シャツも着替えず、歯も磨かず、部屋に着くとそのままベッドに倒れ込むように伏せ、夢を見ずに寝る日々が過ぎている。日は沈み、うっすらと、確かな闇がやってきた。

第9章 Third Stone From The Sun. 美しく、奇妙な緑の葉とあなたのすばらしい銀の種で、驚異の山々は海まで押し寄せる。(Strange beautiful grass of green. With your majestic silver seeds, Your mysterious mountains that push the sea close)

夜明け前に起きると雨は止んでいた。そして、山の稜線から放射状に光を伸ばし、日が昇ってきた。
目覚める前に「MILFRUTAS」という文字が浮かんできて、それをTシャツにマジックで大書きした。意味を調べると、千の果実、という意味でスペリングも完璧だった。不思議なことがあるものだ。太陽からの贈り物の果実が言葉となったのか?
ドライブウエイで、荷を車に積み込んでいると、山道をリチャード(・ガーソン)が犬と駆け上ってきた。手を挙げ、あいさつすると、足下に黒に蛍光緑の斑点をつけた蛙を見つけた。リチャードに「このカエルは何という名前か?」と訊ねると、「オオー!これは矢毒蛙(poison arrow frog)だ、カリフォルニアに持って帰ったら高く売れるぞ」と言う。さらに名前の通り猛毒で、1匹で10人相当の致死量がある個体までいて、事実コロンビアのチョコ族ではいまだにこの毒を用いて吹き矢に使用している、とも付け加えてくれた。宝石みたいに色が鮮やかで、なぜ毒がある動植物は美しいのだろうか、それは人間にはあてはまるのか?とブラックとパンカーの顔を交互に思い浮かべた。

ハモサ南側にあるトゥリンに行くと、頭半くらいのバレルが切れ間なくやってきていた。例によってみんながやってくるまでバレルセッションに向かう。実際の波はパワフルでリップの飛びが荒々しく、しかも不安定で恐ろしい系だった。5つほどバレル内に入るが、ひとつもメイクできずにいるとみんながやってきた。いつもの朝のようにパンカー、ジャラを除くメンバーの写真を撮り、誰にも告げずにひとりカリチェへ向かった。ハイタイドで頭くらいだが、2艘の舟が10人のサーファーを連れてきたところだった。仕方ないので木陰で昼寝し、かなりの時間が経ってから目を覚まし、片目で海を見ると10人はまだ入っていた。そしてオンショア風が入ってきたので引き上げることにした。こんな日もある。

ハコのメイン通りを車で走っていると、全米チェーンのサブウエイ(サンドウイッチ屋)がオープンしていた。KFC、マクドナルド、ピザハットに続いてアメリカンフードが中米に進出してるなー、と感じていると、ローガンたちが店内にいるのを発見する。他においしいローカルフードの店がたくさんあるのに、アメリカ人はやはりファーストフード中毒に冒されていると納得確認。冷房の効いた店内にうっとりとする。ホブグッド兄弟はまだチェックインしていないと言う。何かあったのだろうか?日数が迫っているので気を揉んでしまう。夕方、例によってエストリオに行くという。4時出発で今が11時。新しく建設された鉄筋ビル2階にあるカフェでコーヒー。ここは世界で有数のコーヒーの産地だけあって香り高い芳醇を味わえた。(レギュラーが、350、カフェラッテが600コロネス)
そのまま向かいのウィッシュボンに行き、例のカサデ・コン・ペスカドと生ジュースを注文する。このカサドというのは日本でいう定食で、主食は「ペスカド=フィッシュ」、「ポヨ=チキン(地鶏なのでうまい)」、「アサダ=牛肉」を選ぶ。これにブラックビーンズ、ライス、目玉焼き、アグカンテ(アボカド)、生タマネギ、トマト、キュウリ、レタスのサラダが一緒にやってくる。ペスカドの切り身の大半を残して夕食へ充てた。この通りでお土産を買い、夕食のパンも購入。デニッシュが175、フランスパンが300コロネスだった。

帰り際海を見たら横殴りの風でものすごいチョッピーとなっていた。これは結局大嵐となり、家が揺れる強風。それに順応して、ゆったりと昼寝する。寝ている途中でファンが回っているため肌寒く、体温が下がり、蚊が耳の周りを飛び回っていることに気づくが、半覚醒の気持ちで、ファンを止めて、蚊取り線香を点けようと思いつつ、体は痺れ動かない。アラスカの氷雨での運動会、冷蔵庫だらけの家の中という奇妙な光景を交互に見て、「ああこれはゆめだな」と気づくが、そのまま起きあがることはできなかった。ようやく目を開くと、時計は1:23を表示していた。雨音は止み、煌々と灯った電灯、扇風機の風が身を刺していた。念願の蚊取り線香を点け、ありとあらゆる衣服を着て寝る。冷え切った足が痛い。 »PART4へ

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