(おまけ)
雑誌掲載時に使用したキャプション。ここには見えない写真を想像し
ながらお楽しみください。
1:ボトムで傾け続けたインサイドレイルを抜くと、それはマットが波を駆け上る合図。飛翔しながらリッピングする先駆者が、さらに極めたコントロールと速度で俺たちを興奮させた。ロケット発着場のある竹崎、その南側の入り江。右:午後の光に満ちた宮瀬川河口でのフォードのセットアップ。家から遠く離れたバレルの中で何を見つけられたのだろうか?
2:大洋に浮かぶ親子。ふたりはこの旅に出る前にこの姿を想像できただろうか?穏和な表情から波乗りの持つ優しさを受け取る。
3:この日イチローが258本安打を打ち、自分のことのようにマットは喜んだ。茨城、水族館前。
4:フォードのオーリーエア。ウエットを着た冷水が気持ちいい
5:毎日この流木が散乱する『えび』から波チェック。細かな、柔らかな砂浜に濃い影が落ちている。後ろには蝉の声。日本の夏
6:合計12本のコールのボードを持ち込んだ俺たち。フォードのフィンを取り付けている父親。開けたばかりのバッグからはアメリカの匂いがした
7:宿の下、竹屋野でのリッピング。この写真を見ているとマットの背中に羽根を描きたくなってくる。その竹屋野にやってきた竜巻。類は友を呼ぶ、という典型か
8:大好きだった波「ホテル前」で青い海を滑走し、強いターンを披露するフォード。まだ新品の輝きを帯びた瞳に魅せられる。
9:東京で大好きなレストランを発見。ここでお気に入りのメニュー、お子さまランチとフォード。笑顔はまだまだ子供
10:通称『裏岳』のバレル。まるで胎内の超音波写真のようにも見える。この位置でこの体勢と冷静さはさすがアーチボルドを襲名するにふさわしい。フォード
11:雲の位置、温度感のある色彩と数多くの波。夕陽を撮るたびに思うのだが、もう2度と見ることのできないはかなさを感じさせる。ホテル前
12:クローズアウトしたホテル波の急降下。リップは激しく飛び出し、マットに覆い被さった。波もまた己の魂を表現していた。淡い雨景色に蛍光色のサーフボードが発火しているよう
13:雨で豊かになったよきの川と親子。これは普段波がないと言われる西側レフト波の前でもある。
14:エアのセットアップ。弱く、柔らかな斜面をフルスピードで駆け上るマット。俺たちだけしかいない超空間。竹屋野ナライ前
15:欧州風別荘(ヴィラ)ナライの部屋でリラックス。そのナライに設置されているスケートボード・ボウル。波乗りの合間には必ずここでセッションが行われ、汗だくになった。止まることなく走り続けたクルーの移動風景。11人乗りのレンタカー。中種子のキーワードはAコープ、ソウルキッチン、スリースタイル、熊野ストア
16:種子島ロケット発射センターにて、仮想宇宙行き前の記念撮影。ちなみに大きい方がフォード。実はこんなことをいつもやっているマット
17:月光と共に旅は続いた。種子島ローカル抜粋。左からレイルの切り返しが絶妙だった竹原昭太郎くん、焼酎のCMでおなじみの佐藤くん、そしてマケイブこと真壁さんはスタイルマスターの称号を与えたい。波乗りはみんなプロ級だった。
18:熱しきった大気に湿った雲の訪れ。新しいサーフセッションの始まりは旅立ちにも似ている気がする。西側よきの
19:浜松での回転寿司。ちなみにアーチボルド親子はまぐろが大好き。東京ドームでバーチャル桑田の120kmを打ち込むマット。インタースタイルというトレードショウ移動中には新橋付近での満員電車に乗車。どしゃ降りの東京。傘を持たないマットが印象的だった。禁酒中のマットが発したたどたどしい日本語「ビール、オイシイデス」は本音だろう(笑)
20:旅後半に立ち寄った渋谷センター街にて。父は息子にデジタルカメラを購入し、この後スキヤキを食べた
21:すべての暗い霧には抜け道がある。虹の道を渡っていこう。——ナバホ族の詠唱歌
22:「旅」。新たなエネルギーの発見。または小さな天地創造のはじまり