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【naki’sコラム】vol.28 ぐりとぐらとD先輩

 

お料理することと、

食べることが大好きな野ねずみのぐりとぐらは、

森へでかけると、自分たちよりも大きなたまごを見つけます。

このたまごで何を作ろうかと、あれこれ二ひきで相談し、

「あさからばんまでたべても、まだのこるくらいの大きいかすてら」

を作ることにしました。

でもたまごは大きすぎて、家に持って帰れないので、

一度帰って材料と道具を持ってくると、

たまごの横にいたのは

クワガタを獲りに森にきていたD先輩こと、ドドゲの三浦さんでした。

 

 

 

「この おおきいたまごは きみたちのなの?

それを おじさんに くれないかな?

このからを つかって しょーめんに

ふたつの ぱらそるを たてたいんだよ へへー」

「あのー、いやです」

と、ぐりは いいました。

「ぼくたちは かすてらが たべたいのです」

と、ぐらは いいました。

 

「それならおじさんが、銀座ぶんめいどうの かすてらをやまほど かってあげるよ」

「ぎんざ だよ」

「ここから とおくて こうきゅうな ところだよ」

と、どどげせんぱいは つけたしました。

「うーん」

ぐりと ぐらは うでぐみをしながらかんがえました。

「ぼくたちは 福砂屋のかすてらのが すきなんです」

と まにあっくな ぐりとぐらです。

「じゃあ そのふくさやのを かってあげるな」

と どどげせんぱいと ぐりとぐらの しょうだんせいりつです。

それから みんなで そのおおきなたまごを

どどげせんぱいじまんの けいじどうしゃに

つもうとしましたが、たまごが おおきすぎてはいりません。

ぐりが ぽんと てをたたきました。

「おじさん、やっぱり ここで かすてらをつくれば いいんだよ」

「それはいいかんがえだ」

ぐらも ぽんと てをたたきました。

どどげせんぱいは、このおおきなたまごを

そのまま しょーめんに もっていって

ともだちたちに どーだどーだ!

と、じまんしたかったのです。

でも せに はらはかえられない

という ことわざを つかおうと おもいましたが、

のねずみの ぐりとぐらには わかるまい。

と こんどは、このあいだ しんぶんでよんだ

てんせいじんご にあったことばを おもいだしていました。

そこには、

「そなえあれば うれいなし」

と じしんと たいふうの さいに

そなえたことが きょうくんとして かかれていました。

「そうだ!」

と どどげせんぱいは てをたたきました。

「この ねこ(いちりんしゃのこと)で、

しょーめんまで ひっぱっていけばいんだよ。

その いちばんおおきなおなべを

このけいじどうしゃに のせて、

むこうで かすてらを つくろうな、な、な」

と ぐりとぐらの りゅっくさっくと、いちばんおおきなおなべを

けいじどうしゃに つんでしまいました。

ぐりとぐらは

「しかたがない。それでは このねこを ひっぱって いこう」

「ふたりで おして いこう!」

と おぼんやすみで だいじゅうたいちゅうの

はっぴゃくえんになった あくあらいんを とおり、

しゅとこうそくと よこはましんどう をあるいて

しょーめんに つきました。

ちゅうしゃじょうの かとうさんに わけをはなして

ばしょを かしていただきました。

どどげせんぱいが もっていた じごくの

はんまーで おおきなたまごを わって

おなべに ばたーを よく ぬって、

ぼーるの なかの ざいりょうを いれて、

ふたをして、 かまどにかけました。

ぼくらの なまえは ぐりと ぐら

このよで いちばん すきなのは

おりょうりすることと たべること

ぐり ぐら ぐり ぐら ♪

「あのー おれの なまえも いれてください」

と、どどげせんぱいが いうと

やさしい ぐりと ぐらは

「じゃあ このうたを ばんがいへんに します」

と、かしを すこしかえました。

 

ぼくらの なまえは ぐりと ぐらと どどげさん

このよで いちばん すきなのは

おりょうりすることと たべること なみにのること

ぐり ぐら どどげ ぐり ぐら どどげのげ♪♪

どどげせんぱいは いつのまにか

もおりすの ぎたーをひいて うれしそうに

ていおんの ぱーとを うたっています。

 

「かすてらを つくっているんでしょう!

とっても いい においがするもの」

と しちりがはまじゅうの さーふぁーが、

はなを うごかしながら、あつまってきました。

そうとも、かすてらづくりの ぐりと ぐら

みんなに ごちそうするから

どどげさんの ぎたーを きいてまっててね。

 

ろーかるさーふぁーも

びじたーさーふぁーも

みんな なかよく うたをうたいながら

おいしい かすてらが やけるのをまちました。

 

「さあ、できたころだぞ」

と、ぐらが おなべの ふたを とると、

まあ! きいろい かすてらが、

ふんわりと かおを だしました。

「うわあ、おいしそう!」

みんなは めを まるくして、かんしんしました。

 

その かすてらの おいしかったこと!

あとにのこった あのとっても

おおきな たまごのからで、どどげせんぱいは こうやくどおり

しょーめんに ぱらそるを ふたつ たてました。

それからというもの、

ろーかるも びじたーも みんなで いぜんよりも しあわせに

なかよく なかよく なみにのりました。

そうだ、その ぱらそるに ひょうごを かいたのですよ。

みぎがわのぱらそるには、

「わざは にのつぎ なみのりは みんな たのしく たのんます」 と、

ひだりがわのぱらそるには、

「たまには みんなでまっすぐのろうぜ そしたら いちどに おおぜいのれるから」

このひょうごに みんなにっこりと うなづきながら

それからも さらにたのしく なみにのりました。

 

(了、20090813)

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