今年2015年は、
映画「Back to the Future」シリーズで未来と設定された年。
1985年に想像された未来世界として話題になっていますね。
「Back to the Future Ⅰ」が公開された30年前から、
現在はどのように進化しているのでしょうか？
まだまだ昭和の終わり頃、
その頃の遊び道具といえば、
ひとつのサッカーボールをみんなで追いかけたり、
学年入り乱れてフットベース（キックベース）をしたり、
悪い事をしでかすと近所に住む怖いおじいちゃんに怒られたりと、
町内が家族ぐるみで付き合っていた古き良き時代でした。
今より物や情報が少ないだけに、
遊ぶことにもっと想像的になれた時代でした。
この30年で進化した物のひとつとして、
欧米型の文化や消費生活があると思います。
日常生活は「最低限あれば良い」という考えから、
すべてのことに「最上限を望む」ようになりました。
ものごとはより効率的に結果を重視するようになり、
物欲を満たすことで高度な経済成長を遂げてきました。
それと同時に、
町中でみられた”家族ぐるみの付き合い”は少なくなり、
今やとても個人的な生活環境に変わってきています。
大都市だけでなく地方の町でも、
道路や路地はきれいに整備され、
あぜ道の多くもコンクリート水路になりつつあり、
とても清潔で利便的な生活環境が作られてきました。
その一方で、
見ず知らずでも助け合う精神や、
地域の大人たちが子供たちを見守る文化など、
純日本的な環境も失われつつあるようです。
しかし最近では、
都会に出るよりも地方で仕事を創造し、
田舎で暮らすことが一層注目されるようになってもいます。
また、多くの余計なものを手離すことで、
身辺を軽くして心の調和を取ろうとする人も増えています。
物から心へ、
そのような変化が起きつつある気がします。
この30年、正しいと思ってきた進化の仕方。
それは前述した都市化整備の発展だったと思いますが、
その進化に成熟を迎えた今、
田舎の魅力が加熱しているのでしょうか。
人の心が何か新しいものを求め始めているのでしょうか？
それとも、
今までの発展の考え方に歪曲が生じているのでしょうか？
田舎暮らしや断捨離などは、
新しい話題性として捉えられていますが、
昔から日本にあった考え方だと思います。
ものが少なかったからこそ、
ゆたかな想像力を発揮できた時代。
身も心も軽くシンプルに生きられた時代。
その頃にあったのは「心の豊かさ」なのかもしれません。
大量消費生活には限界がありますが、
自然に歩調を合わせて生きることに限界はありません。
むしろ、たくさんの刺激と発見に満ち溢れています。
板切一枚で波に乗るぼくたちは、そのことを知っています。
日々の忙しいなかでも海に向かい、
自然と触れ合うことで磨かれる感性があるはずです。
波乗りから学ぶこと、
「未来に戻る(Back to the Future)」ことではなく、
「過去に進む(Forward to the Past)」ということ。
波乗りはとても想像的な遊びだと思います。
波の崩れ方を予測してラインを読み、
独自のスタイルを追求して楽しむ遊びです。
クラシックなウッドボードに価値を置く人もいれば、
最先端シェイプでマニューバーを描く人もいます。
その相反する人たちが、
まったく同じ土俵（波）で楽しむことができる自由さ。
それもサーフィンの良さだと思います。
さらには、
他では得られない喜びを感じることができます。
朝陽の暖かさや海水のきらめき、
陽光が反射して輝く波の表面。
そのすべてに感動があり、
わたしたちの心を豊かにしてくれます。
自然のなかで刺激的に遊ぶことは、
物欲以上の価値をもたらしてくれます。
物の豊かさから、心の豊かさへ。
個（ワンマン）の時代から、共有（シェア）の時代へ。
より良い精神性を次の世代に受け継いでいきたいですね！
Triple X from The Surfer’s Journal on Vimeo.
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