BD2は真っ直ぐ立てても鼻の下まで程度しかなく、ちゃんと乗れるか不安なので、いつも乗っているトライフィンも持っていくことにする。
風は北東気味。マルキをチェックしたものの今ひとつなので白渚へ。波は肩〜たまに頭。
ちょっとボヨンボヨンしているが、面はきれいで、早速パドルアウトする。
さて肝心のBD2はというと、パドルは想像以上にスムーズ。
あまり短さは感じられない。
ドルフィンも全く問題なし。
幅はあってもぼってりしているわけではなく、短いので、素直に沈んでくれる。
水の下で短い板きれが波に翻弄されるのにしがみついている感じも面白い。
さて、問題のテイクオフ。
最初は板が滑っている感覚がつかみきれず、微妙にアタフタしてしまった。
結局ちょっと遅れ気味にテイクオフ。
短すぎてどこに立っていいのかわからなかったが、デッキパッドのキックを確かめるように立ち上がる。久しぶりにデッキパッドのありがたみを感じた。
テイクオフをメイクしツボにハマって滑り出すと、想像以上に早い。
白渚特有の、マッシーなピークからインサイドにかけてどんどん掘れてパワーが出てくる感じのところに差し掛かると、最高のフィーリング。
抜けられないかと思っていたセクションも、瞬間移動のように駆け抜けてしまったのにもびっくり。
ターンは否が応でもタイトになり、ノーズの先まで使ったボトムターンなんていう未経験の領域にも突入。
波のパワーをダイレクトに感じられるのが気持ちいい。
さらに特筆すべきは、短さのせいでライディング中ほとんど板が視界に入らず、身体だけで波の上を滑っているかのような感覚。
まるで孫悟空のキント雲のように、板の存在を忘れてしまうのだ。あるいは裸足の水上スキー。
身体の中心で水と接し、丹田(ヘソの下)で直接板とつながっている感じ。
かなりソウルな乗りものと見た。
そんな具合で、白渚での進水式は実にフレッシュな経験だった。
ともすれば退屈になりがちなサーフィンも、これでまた張りが出るというもの。
「肩〜頭はこの板にきついんじゃない?」と言う人もいたが、ある程度サイズがある波の掘れたセクションをBD2滑ったら最高に違いない。
さて、続いて約一週間後。鎌倉の力ない膝〜腰。
僕の場合、普段ならロングボードで波乗りするサイズだが、BD2ならコンパクトなパワースポットをキープでき、このサイズでも十分に楽しい。
何というか、小さくてもちゃんと波のディテールを感じられるから、サーフィンが楽しい。これなら膝〜腰でもショートボードをやろうかなという気になるというものだ。
そして、BD2の3ラウンド目は、台風のバックスウェル。
午前中のうちはややジャンクな肩〜頭だったのでBD2はやめておいたが、夕方はサイズダウンして胸〜肩の弱いオンショア。
でも波のシェイプはしっかりしている。
日曜日だというのにそんなに混雑もしてなくて、富士山のシルエットがきれいな鎌倉。そして、BD2は最高に楽しかった。
何といっても、今まで経験したことのないようなスリリングでタイトなフィーリングが味わえるのが最高で、クセになる。それに、丹田直結型のキント雲状態で波のポケットを走ると、それがたとえ胸サイズでも、3〜4フィートぐらいの濃いい感じを味わえる。
もっとBD2に慣れ、たいていの波ならこれでOKという感じになったらサーフィン生活が変わりそうだ。
専用のボードケースをつくって、電車に乗って出かけたり、タクシーに乗ったり、飲み屋の壁にボードを立てかけてビールを飲んだり……、こんなに小さいボードひとつ持っていれば、凝縮された波のパワーを味わえるのだから。
41歳、165センチ、61キロ、サーフィン歴25年













