【COLE】BAZOOKA Ⅱ, 5’9″ x 19″ x 2-3/16″ (CALR) by 真木勇人

巨匠COLEシェイプ/デザインで、爆発的ヒットとなった”BAZOOKA”がリリースされたのが今からちょうど二年前。
2009年秋にコールが初来日した際に、日本特有の力の無い波でも、楽に加速できるハイパフォーマンスデザインを作ろうとしたことがきっかけ。
日本の力の無い波からパワーのある極上の河口波はもちろん、海外のあらゆる波でも広い範囲で活躍してくれて、それは最高に素晴らしい仕上がりでした。
photo:JSC
この初代バズーカに乗っていただいた一般のお客様からも、
”とにかく走るし、反応もよく、乗り易くて最高です!”と、
嬉しい反響もあったのですが、
一部の方々からは、
”実際乗ってみると良いのですが、最初はこのバズーカ特有の厚めのレイルが正直ちょっと抵抗ありましたね。。。”
”自分は脚力が弱いので、もう少しレイルがシャープだともっと乗り易い気がするのですが。。。”
そんな声もあった事を切っ掛けに、コールとBAZOOKAをさらに改良してみることになりました。
投げかけた課題は、
1)基本的な乗り心地はなるべくそのままで。
2)十分な浮力を確保しつつ、反応がさらに良いように。
3)脚力の弱いサーファーでも乗り易いようにレイルボリュームをもう少しシャープ(薄め)に仕上げられないか。
4)可能であればさらに速く。
と、とりあえず言うのはとても簡単なのことだけど、この課題をコールはどう”かたち”にしてくれるのだろうか。。。
およそ半年後、コールからのアンサーが日本に届いた↓
↑サイズは 5’9″ x 19″ x 2-1/8″ (CALR)
↓下は初代バズーカ
それぞれの課題に対しリニューアルされたところは、
1)デッキコンケイブ→フラットデッキ
初代バズーカのコンケイブデッキ特有の波の水面と足裏が近い乗り心地をキープしながら、浮力を確保しながらレイルをよりシャープにするため、コンケイブデッキからフラットデッキにリデザイン。
2)よりシャープなレイル
フラットデッキデザインによりセンターの厚さをレイル際まで引っ張ってあるため、センターの数値は通常よりも薄めでも問題なく十分な浮力を確保。
参考までに普段HPS-V12などで乗っているのは 6’0″ x 18-1/2″ x 2-3/8″ 前後。
初代バズーカでは、デッキ面にコンケイブを施すために必然的に分厚くなっていたレイル際の厚みが省かれたことによって、十分な浮力を確保しつつもよりシャープなレイルに仕上がっている。
ちなみに自分の初代バズーカのレイル記号は”ACR”だったのに対し、新デザインでは二段階シャープな”CALR”。
また、初代バズーカでは不可だったグラブコンケイブ(レイルチャンネル)もこの新しいデザインでは可能に。
3)さらなるパドリングスピードとドライブ性能。
初代に比べ、ワイデストポイント(ボード幅が一番広いところ)が若干ノーズよりに。
※ちなみにこのワイデストポイントがテイルよりになると逆に回転性が増す。
これによってボードの持つドライブ性がさらに向上。回転性に優れたやや短めのバズーカのデザインでもドライブ性能をさらに引き上げてくれる。
ノーズ幅も気持ち広がり、安定感と浮力が増す事でパドルもさらに楽に。
ボトムは水抜けのよいシングル〜ダブルコンケイブ。
そこから初代バズーカの厚めのレイルも波面に入り易いように施されたサイドフィンあたりから始まるVEE。
そして、VEEだけではスピードが犠牲になるため、コールが考案したバズーカチャンネルをVEEの中に組み込んであるのは初代バズーカと同じコンセプト。
”フラットデッキになり、よりシャープなレイルになった新型バズーカでは、初代バズーカほどVEEがきつくなくてもレイルの反応は良いし、スピードもさらに増すはずだ”とコールはVEEをマイルドに仕上げてある。
ここまでが自分が聞いたコールのデザイン話です。
この他にもコールのみぞ知る秘密があるのかと思いますが、自分に理解ができるのはこのくらいまでなので、ここからは実際にテストして乗ったお話へ。
暑い夏の南ウネリの沖縄から、
インドネシアでもテスト。
ここは長いライトのポイントブレイクで、一本乗ると結構な距離をパドルで戻らなければいけませんが、そんなところでもパドルは楽にできたほどパドリング性能もいい。
フラットデッキの隠れボリュームと若干広まったノーズの幅のお陰でしょうか。
ダブルくらいでしょうか、オーバーヘッドの日。
本来はたるいパワーの無い波用に開発されたバズーカですが、こんなコンディションでも最高にドライブしてくれて、ホールド感もある。
体重をボードに預けてあげるだけで増々スピードが加速していくのを実感できました。
テイルエリアはやや広めで波の力を最大限に吸収してスピードに変換してくれるデザイン。
テイルエンドにかけてはやや絞ってあるので、タイトな波のポケットでもコントロール性も抜群。自分の思い通りの場所に導いてくれる。
ちなみにこの赤レイルのテイル形状はシングルウィングスワロー。
トップスピードでも水面に鋭く切れ込んでくれるレイルとボトムデザイン。
リリースも素晴らしい。
パワー/トルクのある乗り心地。
掘れたチューブの波でも申し分ない加速性とコントロール性。
これは抜けれないかな?と思ったくらい深い場所からも抜けてこれてしまったのには驚きました。
ボトムのバズーカチャンネルとコールによってさらに調整されたVEEのバランスでしょうか。
この波のシークエンス写真はこちらから。
http://www.nakisurf.com/blog/hayato/archives/15109
かなりいい手応えを感じ、ここからカリフォルニアへ。
サンクレメンテのコールを訪問し、
創っていただいたテストボードのフィードバックをかねたボードデザイン談義。
最高に調子が良いのでスカッシュテイルでも一本作っていただくことに。
1/16インチだけセンターを厚くし、5’9″ x 19″ x 2-3/16″ のサイズ。
入念にシェイプするコール。
コール邸にも滞在させていただいたのは本当に最高な想い出。
きっかけをつくってくださったnakiさんにも感謝です。
コールと息子のオーウェンとマイロはスケートに夢中なとても元気で良い子達。
次回は一緒にサーフしたいな。
数日後グラスショップから上がったボードを入念にチェックするコール。
少しでも気になる所があれば自らサンダーで最終調整。
こうして仕上がった全てのボードをチェックしているところに、コールのこだわりの職人魂が伝わってきます。
仕上がったボードを持って、太陽の国メキシコへ。


ボードを抱え、サボテンに刺さらないように海へ。。。

まず感じたのは、インドネシアのニアスより柔らかい波質でも楽に加速してくれること。
通常のショートボードよりも楽してスピードがつけられて、パフォーマンス性も最高なデザイン。
基本的にはハイパフォーマンス。
ただ、通常のスラスターに比べもっと馬力のある走りっぷりが印象的な特徴。

トライはもちろん、クアッドでも調子がいいようにコールがフィンの位置も調整済み。
ちなみにクアッドの方がスピードはさらに速く、トライの方がよりタイトなターンがしやすいと思います。
おすすめテイル形状はスカッシュ、ウィングスワロウ、スワロウ、ラウンド。
長さは自分の身長と同じサイズがおすすめ。

フラットデッキのおかげで水面と足裏が近い乗り心地と、まるで畳の上に立つような感覚でサーフできるのも新鮮。
とにかく楽に加速でき、安定感もありながら俊敏に動いてくれる。




ついつい笑顔になってしまう最高な乗り心地。

日本、インドネシア、カリフォルニア、メキシコでテストを繰り返し、最高なフィードバックを得たコールのデザイン。
COLE 2013年度最新モデルは”BAZOOKA Ⅱ” として、2013年1月11日遂にリリース。
2013.1.11 Hayato Maki

































































