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Z-rider ユーザーボイス

2007年07月01日(日)

【FOURKARAT】Z-rider 5’9”x19-1/2”x2-3/16”

z-riderと書いて、ズィーライダーと読む。

Z-rider

このボードがあこがれのサーファーであり、伝説の千葉公平さんが俺にシェイプしてくださった生まれて初めてのボード。

大阪まで佐川急便で陸送され、弊社とおる経由で手元に届いた。

Z-rider

グリーンルームフェスティバル大阪の搬入日。
搬入もそこそこに会場である名村造船所跡地駐車場でそのフォルムに見とれていた。

柔らかなアウトラインの曲線。
レイルの丸み、コンケイブ、ロッカー、テイルボリューム全て芸術品だ。

すぐに乗りたいが目の前は大阪港。

このイベントが終われば静岡へ取材旅行だ。
折りしも台風2号が発生し、こちらに向かってきている。
静岡に付く頃にはうねりは届くだろう。

なんと運がいいのだろう。
これもZライダーの生まれついての徳なのだ。

ネーミング好きな俺はすでに「Z(ズィー)ちゃん」と名付けた。

Z-rider

さて、その2日後。

湘南鎌倉、材木座海岸のニッポンレンタカーで車を借り、愛想の悪い女店員に言われるがまま名前を間違えた(舟木光秀)契約書にサインし、静岡に向けて出発。
免許書を見ながら書いているのにどうして?と苦笑い。

晴れた国道134号線、途中平塚は松風町のUSKEさん家で寝袋、ランタンをお借りし、西湘バイパス、136号線を南下していく。

湯河原、
熱海、
伊東と過ぎ、
景色はぐんぐんと美しくなっていく。

すばらしいドライブ日和。

以前湘南に住んでいた頃は波が無くなると伊豆に行っていたなあ。
青い海、白い砂、やさしい人たち。
おいしい食事にお酒。

白浜フラット

さらに南下。
多々戸浜は混雑気味なので、次のビーチを探すことに。

というか途中何度か電話して波情報を教えていただいた鈴木直人さんのお店『サーフショップ・リアル』さんに行き、ごあいさつ。

にこにこ顔の直人さんに迎えられ、こっちまでにっこにこ。

直人さんは同じ年のすばらしいサーファーです。
今後ともどうぞよろしくおねがいします。

Z-rider

直人さんによると、テイラー・スティールとティム・カレン(カランは誤表記)が来ているそうで、彼らは大浜でサーフしているそう。

ならば俺は入田浜だ!と瞬時に決定。

自販機を過ぎ、公営駐車場に車を停め、海を見ると波は腰くらい。

いいぞ~。
きれいなターコイズブルーの海に波が白く跳ねている。

ここで処女航海することを決定し、車で窮屈そうにしていたZちゃんを日陰で放つ。
それにしてもこのボードは緑に映える。

まっさらなので、アストロデッキを貼ることに。

そういえばZちゃんとほぼ同じ名前ZーRYDERというデッキパッドがハービー・フレッチャー・プロダクションから新発売となったから、それを手に入れればよかったなあ、とちらりと思った。

これもZ、あちらもZ。
同じ名前で変だな、と思ったら両方の名付け親は俺だったのだから当然なのだ。
そのいわれは姓名判断。
嘘です。

実はアルファベットがAからZ。
要はA=始まり、Z=究極と願い、付けました。

しっかりとパッドを貼り、掌でぐいぐいと押しつける。

本当なら前日に張っておかなくてはいけないのですが、飛行機移動だったもので、最後になってしまいました。

その後、クアッドフィンを取り付ける。

FCSはいいね。
すぽんと入る。
そして各ボックスに独立したネジがあるので安心。

Z-rider

ワックスをノーズまで塗り込み「いざいざ」と入水する。

おお、パドリングがやたら速いことに気がつく。

公平さんにお願いしたストリンガー付近にある「隠れ浮力」のおかげなのだろう。

それにしても「隠れ」という単語には魔力が潜んでいるようで、ぞくぞくする。

隠れ家

隠れ里

隠れ事

そのうち隠れフィンというのもできたらいいのに。

隠れテイクオフとかね。

隠れバレルもあるな。
これはチューブが深すぎて見えなくなるから隠れバレル。

隠れバック

カットバックのリエントリーのしぶきで一瞬消えるのってかっこいいぞ。

隠れ着水

これもオフザトップやダンプフローターの着地の際にスープの跳ね上がりで消えちゃうやつです。

コンテストだったら盛り上がるだろう。

コンテストに出ない俺は自分で実況をしてみる。

「WCT第4戦チリ・アリカ。

ものすごい波が押し寄せています。

クリス・ワード、アンディ・アイアンズを破った謎の仮面東洋人がファイナルヒートに進出しています。彼の国籍は日本。好きな食べ物はうどんと書いてあります。

セットが入った!

1本目の波。

乗るボードはフォーカラット、Zライダー。

なんと5’9”!

多くの選手が6’6”前後を使用しているのにかなり短い。

しかも4フィンです!

ゼッケン黒は彼の付けている黒い仮面とコーディネイトされじつに神秘的です。

選手達の間ではカメンノ・ニンジャ・クロカゲとささやかれています。

余談ですが、ヒートの合間にはブッカケウドンを食べていたと報告されています。

掘れ掘れのピークをテイクオフ!隠れています。

そのままバレル。

出てきてから大きな大きなカービングからフックにスラッシュを決め、そのまま隠れ、いやチューブインです!

出てくるとすぐに隠れレイバックからまたもやバレルです。

最後のセクションに大きなオフザリップ、また泡に隠れました。

1秒、
2秒、
3秒。

出てきました!

大きな声援が沸いてます。ニンジャクロカゲの忍び術です。
すごいぞフジヤマジャパン、金メダルだ~、いや10.0ポイントだ~~~!」

とこんな夢を一瞬で見てしまった。

Z-rider

話が大きく逸れたので入田浜に戻すと、腰波は岸から見るより弱く、腰と思ったが膝くらい。
他のサーファーはテイクオフがやっと。

そんな中、俺はひょいひょいと漕ぎ、ボードに飛び乗り、うねうね~とフェイスを這い進み、セクションピークにフローターし、そのスピードで最後のクローズアウトにドスンともう一発。

いいねえいいね。

浮力があるので普通だったら終わるところをまだ進んでいる。

もっと行くぞ、と気合いを入れてさらに進むと、フィンが砂にザザッとついて終了。
浅いので飛び降り、大満足の一本目。

Z-rider

いいぞいいぞ。

2本目はフローターの際に前足の押しつけを強くしたらさらに距離を伸ばし、速度も増した。

喜び、にったりと沖で波を待つ。

すると台風2号からのうねりであろう胸サイズがどーんと届く、慌てて波の切れめまで動き、テイクオフすると、全速でダンパー気味のを抜け、最後のメラッにドガンとぶち当てる。

ネオクアッドと呼ばれる新型4フィンセッティングの特徴は切り返し、つまりくるりと返るニンジャのような動きが最大の魅力だ。

Z-rider

そしてなんといっても隠れ浮力だから気になるダックダイブ(ドルフィンスルー)も簡単に決まります。

この日は干潮いっぱいで波がなくなるまで乗り込み、『REAL』向かいのスーパーでチーズとワインを買い込み、下賀茂日帰り温泉に行く。

すると、受付にて、「後30分で閉館です」ときっぱりと言われる。
そーか町営だから早いのね、と慌てて湯に浸かり、次の目的地、静岡シークレットを目指したのであった。

陽が落ちた国道をひた走り、さらに走る。

真っ暗な山道、つまり大きく曲がりくねった道を右へ左へ車をくねらせる。ヘッドライトが届かない場所は闇なので慎重にゆっくりと進む。

動くものを発見。
よく見ると狸だ。
生で見るのは初めてなのでディティルを見ようと近づくと穴に潜っていってしまった。

俺は化かされているのかもしれない、と自問してみる。

CDで聴いていたニール・ヤングの曲がかかり、ボリュームを大きくした。

ここで聴いていただこうとYOU TUBEを探すが、ニール・ヤング本人のはなく、一般おじさんの個人披露カバーだが、曲はわかるので採用する。

http://www.youtube.com/watch?v=7XFdMIzGBxE

歌詞はこれです。

"My Boy"

Why are you growin’ up so fast
My boy?
Oh, you’d better take your time.
Why are you growin’ up so fast
My son?

Almost time to live your dream
My boy.
Oh, you’d better take your time.
Almost time to make some plans
My son.

Vacation gone, school is out,
Summer ends year in year out.

Oh, you’d better take your time
My boy.
I thought we had just begun.
Why are you growin’ up so fast
My son?

Vacation gone, school is out,
Summer ends year in year out.

Why are you growin’ up so fast
My boy?

Why are you growin’ up so fast
My son?

俺の息子もどうしてそんなに早く大人になってしまうのだろう?
ずっと子供でいて欲しい。

自分自身も子供でいたい。

やがて小さな集落が現れ、こんな場所(失礼)に人が住んでいるのか!
とオドロク。

やはり化かされているのかもしれない。

そのまま細い道を進むと、防波堤が現れた。
海に違いないと車を停め、防波堤にかけのぼると半月に照らされた海があった。

小さな湾、ささやかな岬が右に出ていて、「明日ここに台風のうねりが届き、噂のライト波が崩れるのだ」
と想像する。

影のようなうねりが幾筋となって、ショアブレイクにズドーンザラザラと玉石の音を響かせている。

全身にゆるやかにひろがる興奮。
「ああサーファーでよかったなあ」と感じる瞬間だ。

Z-rider

とさっき買ったチーズと安い赤ワインを取り出し、まあ一杯。
お腹が空いているせいか、いやロケーションが良いせいか普通のチーズがやたらおいしい。
安ワインだが、こちらも不思議と心に響く味で、ちょっとした饗宴となった。

アイポッドを入れて音を鳴らす携帯プレイヤーで、俺の島唄コレクションを聴き、先週までいた西表島を想う。
あっちでは洞窟野宿で、新月大潮の満ち干きに合わせて生活していた。

なんか遠くまで来ちゃったなあ、としみじみ寝袋にごそごそと入る。

人は誰もいない、誰も来ない。
音もなく、風もなく、聞こえるのは波が浜を打つ音だけ。

夜半、夜露でびしゃびしゃに湿ってしまった寝袋に気づくが、もう面倒なのでさらに深く顔を寝袋に沈める。

それから少し経って寒くなり、目を開けると満天の星空、つまり宇宙が遠くまで拡がっていた。

Z-rider

真上を横切る天の川。
いくつもの流れ星。

全神経を宇宙に集中する。
白、青、黄、赤、オレンジ色の大小、遠近の星、星、星々。
星雲まで見える。

どこか遠くの星でもこうして地球の輝きを見ているのかもしれない。

何千光年も離れた星も見えているのだろう。
とすると、この星々のきらめきは何千年前の過去の光であることに気づく。

すると、この地球の明かりが向こうに届く頃には何千年後となるわけだから、俺もまわりも、もう誰もいないのだ。

宇宙の広さを感じて怖くなる。

メキシコ、フィジー、カウアイでこのような空を見てきたが、
日本でこんなものすごい夜空を見たことはない。

闇に吸い込まれる精神。

俺の宇宙旅行がはじまる。

この視界は宇宙そのものであり、その拡がりは無限に感じ、しばし呆然とした。

寒いのでまた寝袋にもぐり込み、自分の息で冷えた両手を温めながら睡った。

ほんのわずか明るくなった視界が夜が過ぎたことを知らせている。

宇宙は少しづつ姿を隠していく。

寒く、冷たいのでそのまま起き、波を見ると、昨夜と変わらないうねり筋。

少し体を動かしついでに車からZちゃんと、ボディグローブ・ウエットスーツを出し、寝袋の周りにセット。

淡い朝焼けが始まってきたので、その記念写真を一枚カシャリ。

Z-rider

ここでも結局腰以上の波は立たず、台風のうねりは昨日の何本かで終わったことを知る。

でも無人の美しいブレイクにうっとりとし、波乗りのピュアな要素を味わったので大満足。

8時きっかりに始まる集落放送を聞きながら、荷仕度をしてゴミ拾いをしてこの浜にもさようなら。

Z-rider

途中、ファミリーマートで食料を購入しながら携帯を見ると、アンテナが立っているので、すかさず直人さんに電話をする。

「波ないよー、これじゃ当分だめだねー!」

という言葉を聞き、これからZちゃんを積んで温泉巡りをしようと決める。

下田でおいしいかさごの煮付けとちらし寿司を食べて、ゆらゆらと湯に暖まりながら北上する。

Z-rider

Z-rider

湘南に戻り、レンタカーを一日遅れで返却し、竜ちゃん家まで大阪より車で来てくれたとおると合流。

Z-rider

そのままグリーンルームフェスティバル横浜に搬入、参加し、

Z-rider

西湘は松風町、

Z-rider

大磯、千葉の和田浜

Z-rider

にZちゃんを連れていき、それぞれの場所で乗りまくりました。

それらのサイズは極小の膝、それから千葉の胸肩ちょいのいい波。

Z-rider

圧巻は松風町のオーバーヘッドで、こちらはバレルだった。

Z-rider

Z-rider

Z-rider

Zちゃんは自由なボードで、ニンジャのようにガキッ、ササッとターンしたかと思えば、バレルの奥深くから出口に向かってシュターっと一直線に走る。

Z-rider

この日は完全に無理だと思ったバレル、でも行くしかないと心に決め、入り込んで、あれあれ~?と魔法のように狭く小さなチューブセクションを抜けたときは、そのうれしさに心を躍らせて、写真を撮っていたUSKEさんに「ぜひ~!」と叫んでしまった。

そういえば、初めての松風町セッションは、噂通り腰胸のきれいな波だった。
今どき湘南にこんな空いていて、いい波があったんだ、とみんなで目を丸くし、ここをアジトとするUSKEさんに感謝したものだ。

Z-rider

1980年代の空いていて、砂がたっぷりあった頃の湘南を彷彿させる波。
沖に浮いていて懐かしくなってしまい、当時のいろいろを思い出し始めた。

過ぎ去った日々は、俺の中でとうに消え去った、または消化したと思っていた。
希望、悲しみ、影、夢、愛しい人、友、食、言葉、道、空、雲、波、海、旅という記憶はそのまましっかりと残っていて、 時間というダムが壊れたようで、さまざまなことを思い出し、その時間に戻れないことを知って胸に風が吹いた。

Z-rider

それは今も同様で、今日の波や友の笑顔も同じように記憶にしっかりと刻まれ、未来に持っていくのだろう。

波の順番を待ち、来た波で「今日という記憶」を刻む。

少しすると、ワイプアウトをこらえようと力を入れたら右のふとももの裏がつった。

次の波でも同じ場所がつるので、浜に上がって陽に温められた水を飲む。
きっと寒いこと、そして水分が足りてないこと、さらにはグリーンルームフェスティバルの翌日だったので、疲れと寝不足の三重パンチだと分析してゆっくりとみんなの波乗りを見学した。

少しすると、きんちゃんが「あれ?みっちゃん(俺のことです)もう帰るの?」と心配して上がって来た。

「まだ帰りませんよ」と言うと彼は安心したようで、俺の横で波乗り話をしながら波を見ている。

カズヤさんはリッピングのすごいのを放っている。
USKEさんはシングルフィンでクルーズ。
寝不足のとおるは、あまり波に乗っていないようだ。

きんちゃんは横の砂に刺してあるZちゃんをしげしげと眺めているので、

「乗ってみます?」
と聞いてみると、「おー!」と言いながらうれしそうに抱えて海に向かっていった。

波に乗るきんちゃんは調子良さそう。
そしてセクション内のスピードがさっきまでのボードより速い。

俺の体重が62kg、きんちゃんは同じ身長で68kg、48才、週一サーファーなので、6キロの体重差とパドル力の差があるが、隠れ浮力のキャパシティのおかげで軽々と小波をテイクオフしている。

ささっと10本以上乗り、上がってきた彼は興奮していた。

「最初さ、俺ね、みっちゃんの5’9”なんて乗れないと思ったのよ。
でも、公平さんのボードって俺、人生で一度乗ってみたかったんだよ。
でね、パドルした時に思ったより浮くからこれは大丈夫、と安心しながらテイクオフしたら、なんというかこれほんと速いね。
ただ速いだけではなく、なんか加速しながら曲がっていく、松坂の高速スライダーみたいな動きというか、すごいね。
立ってからびしっと安定しているけど、そのみっちゃんの言う、なんだっけ?「隠し浮力」のせいなの?」

「多分違いますよ。
きっとサイズ設定と各ボリュームバランスがいいから安定しているんです」

「そっか、なんか調子がいいのを全てその隠し浮力のせいにしちゃうなあ。
でもネオ4フィンって初めて乗るけど、こんな俺でも全然乗れるね。
びっくりしちゃった。
腰くらいでごんごん加速していくんだよ。
見たでしょ?
ああ…、もう一本欲しいけど今例のコールをオーダー中だからさ。
まあ、我慢しろってことだ。
これを持って波乗り旅行に行きたいなあ」

「行きましょうよ」と俺が言うと、海を向いたまま、遠くを見ていた。

大手建設会社の営業部長(鈴建の佐々木さん/c釣りバカ日誌)のきんちゃんは忙しいのである。

いつかはイナリーズに来ていただき、人生最長のバレルをメイクしていただきたい。

まあ、とにかくZちゃんをお気に入りになったようだ。
よかったよかった。

Z-rider

まとめると、このZちゃんは、隠れ浮力のおかげでみんなが乗れるキャパシティのボードとなっている。

それだけではなく、初乗りの日、つまり5月の入田浜に台風のうねりを呼び込み、松風町にオーバーヘッドのうねりをもたらし、しかもこのうねりは誰も気がつかなかった、つまり低気圧でもなんでもなく、沖に風が吹き込んだだけで波になったと推察される。

さらには創刊直後のGLIDE誌も「このボードを使ってフォーフィンの乗り較べをして下さい」

と電話が来て、俺はすかさず写真家にUSKEさんを指名し、最初大磯でやったけど、波が小さすぎてNGとなり、取材費でアクアラインに乗って千葉まで行き、 それはすばらしく楽しい日帰り旅行となった。

静岡では信じられないほどきれいな浜にZちゃんと行ったおかげで、安物のワインをロマネコンティに変え、宇宙旅行をした。

このZちゃん、つまりは運気の上がるボードだと断言できる。

大人の、いわゆる「上物」とされるものは高い。
時計、ワイン、おいしい食事、高級車。
全て値が張るものばかりだ。

逆に下等なものにも良い物がもちろんあるが、下等なものは運気が上がらない。

例えば偽物ロレックス、ワンカップ大関、立ち食いそばのかけそば、相部屋旅館、持ち主不明の軽自動車。

書いているだけで運気が下がってくるようだ。

このZちゃんは間違いなく上物にあたる。

金額的に考えると、このボードを買うお金で、カメラが買えたなあ、旅行に行けたなどと考えてしまう。

根が貧乏性なので、下手をすると旅先で旅行総額を波の本数で割り、波1本いくら、と言い出しかねないセンスを俺は持っている。

でも、その貧乏感覚がいいボードを見つける鍵らしく、できれば安くいいボードが欲しいといつも思っているのも事実だ。

俺当世きってのシェイパーに、3日間波乗りを見てもらいながら一緒に過ごし、特別にスペシャルボードを削ってもらってマジックボードを手に入れるような、成金の邪(よこしま)な考えは持っていない。

あくまでも自分に正当に廻ってくる、または通常のマーケットから、という冠のついたマジックボードを手に入れたい、つまりはサーフボードの(上)が欲しいと常日頃から願っている。

お金を使うのがもったいない、と考えるのも波乗りのうちで、逆に波乗りにお金を使うならすてきだとも思っている。

Z-rider

話が逸れはじめているが、何が言いたいかと言うと、真の紳士淑女の使うサーフボードは「格」が重要なのである。

台湾製の安物のボードを使い、波に乗ってもそれはもちろん波乗りだし、それに満足して上等なボードに乗ったときに、「ああ失敗した」と考えるようになったら、人生はつまらないはずだ。

ここには上等なボードで、美しい波に乗り、それを回想したときに美しい記憶がギラリと輝いたことを綴ってきた。

時計しかり、車しかり、上物を持つと、持っていて気持ちが豊かになるのです。

これは宣伝文句ではなく、俺の考える美学なのです。

白状すると、上物の車が今すぐに欲しいのだが、それらは本当に高く、とても手が届かない。
(余談だが、京商製の1/18スケールのミニカーでがまんしている)

時計もしかり、ワインもそう。
シャンパンもモエエ(ドンペリは成金だと考えている)を飲みたいのをぐっとこらえ、680円のカヴァを飲む。

しかし、俺はサーフィングに殉教していると公言しているように、サーフボードは上物にこだわっている。

上物は上にも書いたように格を上げ、運気を上昇させる。
波乗りを、人生を楽しくさせる創意工夫なのです。

俺はサーフボードをマーケットに流通させる立場となっている。

実はそんな上物をみなさんが普通の値で買えるようにしたのがこのフォーカラットなのです。

Z-rider

その願いに賛同してくれたのがチャンピオンであり、超がつくほどのフリーサーファー純城。

さらにサーフィン界、そしてサーフボード製作界の悠々たる伝説の千葉公平さん

そして、自然派スーパーカリスマ変幻自在の中村竜さん。

この百花繚乱(ひゃっかりょうらん)で優雅なメンバーは、世間へ上物を普及価格で流通したいと意志が一致し、フォーカラット販売をNAKISURF独占でこの6月からスタートさせました。

BBSでは柳瀬がぴったりのボードになるように最後までお手伝い致します。

今までで最長のインプレッションになりました。
8400字、400字詰め原稿用紙21枚分です。

長くてスイマセン。

ここまで読んでくださったみなさまにお礼の一句です。

Zちゃんと行く 春旅はるか 夢景色

DODOGEサーフィンへぜひぜひ!

(了、7-1-2007)

Z-rider

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