NakisurfユーザーによるCANVAS、Tyler Warren、NATION、Surf Prescriptions、Catch Surfなどのインプレッション

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【CANVAS】 Mini Noserider (Parachute)(by naki)

Mini Noserider

 

クリスチャン・ワック考案の

キャンバス・ノーズライダー6′12″(7フィート)に乗ったのが去年。

それまでノーズライダーと言えば、

10フィートを筆頭に長く、重いものだった。

昔の話だが、

カリフォルニアに住んでいた頃、

歩いて40分はかかるローワーズに行くと、

マテオ(マット・ハワード)というソウルボーダーが、

クラッシックノーズライダーに乗っていた。

上がってきた彼にそれを持たせてもらうと、

なんと10kg近くもあって驚いた。

「彼はどうやって帰るのかな?」

と興味深く見ていると、

そのボードは浜をズルズルと引きずられていった。

「なるほど」と思ったが、

その先の舗装道路に出たら持ち上げるしかないわけで、

そこからは軍隊訓練並の辛さであったことは想像がついた。

さて、このクリスチャン・ワックだが、

当世きってのノーズライダーで、

人から伝わる噂、真実をごちゃまぜにして聞いても、

数々の伝説話を持っている。

去年、千葉太東岬で行われたASP LQSで、

世界から集結したテイル乗り(ハイパフォーマンス)たちを

10フィートのノーズライダーと、

そのゆるりノーズライドで、

ばったばたとなぎ倒し続けたのを目の当たりにした。

結果は準優勝。。

俺は、ドノヴァンよろしく、

コンテストの結果でサーファーを判断しないが、

特にパーフェクトなパフォーマンスサーフをするボンガとの決勝を見ていて、

まるで異種格闘技だな、

と思って観戦していた。

「全ては伝説ではなく、真実だったのだ」

と深く感じたことを思いだした。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/4550

そのクリスチャン使用ボード『AVISO CJ 10′0″』が

千葉テッドさんに置いてあったので、

お借りして、一宮で乗ってみたら

“まるで船”という安定性で、

「なるほど、これならノーズにずっと乗れるわけだ」と確認した。

そのクリスチャンに

「ノーズライダーもいいんだけど、あれを短く、軽くできないの?」

と聞くと、

「短いノーズライダー?

どうしてそんなのが欲しいのかい」

「あのさ、大きくて重いのって、運ぶのが大変だよ。

車の屋根に乗せるのも大仕事だったし、

エレベーターに乗せることを考えて、

7フィート以内で作れないかな?」

とつなぐと、

「わかった、多分可能だと思いマスヨ」

と話は終わった。

月が変わり、

俺がカリフォルニアにいるときにクリスチャンに誘われて、

ライアン・エングルのハイテク・サーフボード工場に行くと、

その7フィートのミニノーズライダーは誕生していた。

クリスチャンはよほどこのアイディアに自信があったのか、

『キャンバス(CANVAS)』

というサーフボードブランドを突然スタートさせていた。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/5400

これは記念すべき日で、2009.7.11のことであります。

そして彼は世界一のサーフィング見本市

『ASR』でキャンバスボードのお披露目をし、

https://www.nakisurf.com/blog/staff/archives/4615

その後、俺にもミニノーズライダーが届き、

闘牛岬の初乗りで、

俺とノアはこのボードに「完璧な評価」を与えました。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/6400

それからというもの、闘牛岬が小さいときはロングではなく、

このミニノーズライダーで楽しんでいたが、

「もっと短くしてミマショウ」

とクリスチャンはさらにこのデザインのポテンシャルに入れ込み、

彼と一緒に5′12″(6フィート)の

(極小)ミニノーズライダーをオーダーした。

先にサンクレメンテのチャーチで、

ハングヒールをメイクしたクリスチャンがここに掲載されている。

https://www.nakisurf.com/blog/staff/archives/6602

「いいボードなんだなぁ」

とスタッフブログを眺めていると、

そのクリスチャンから電話があり、

「もうミニ最高だよ。

どうして今までこんなすばらしいデザインに気づかなかったのかな?」

と大絶賛していた。

早く乗りたい、と願っていたら、

こちらにもその5′12″が届いた。

Mini Noserider

写真のパースではボードが前にあるため少し大きく見えるが、

長さが183cmのノーズライダーであります。

Mini Noserider

「キャンバス」と銘打つだけあって、

ノーズにはクリスチャン自慢のアートが入り、

これで彼ら、ネオロングボーダーの仲間入りをしたようで誇らしい。

Mini Noserider

そして、これが不可能を可能にする

「浮かしながら操作性を高める」

というボトムコントゥアー(形状)。

Mini Noserider

これは、

クリスチャンのアイディアをコンピュータが具現化したものなんだそうで、

なんだか時流に乗っているスロットチャンネルだなあ、と

うっとり眺めていた。

Mini Noserider

サイズは5′11″ x 21″ x 2.62″(2-5/8″)で、

あれ?俺のオーダーより実際には1インチ短いので、

これは180cmしかないことに気づいた。

よかった、5′12″だと(カッコ)を使って6フィートと書かなくてはいけなく、

それは面倒だったので、いきなりそれが解消されることになりました。

付属のフィンを付けて、

ミニノーズライダー5′11″さまは完全なる姿になられました。

Mini Noserider

特徴的なテイルにうっとりとし、

これはノーズライドのときにどちらかのテイルが波面に噛みついて、

スライドするのを防ぐスペシャルデザインなのだそうで、

「考えられていて、美しい」とボードとデザイナー&シェイパーを讃えた。

Mini Noserider

同時に届いたBD5 との2ショット。

『5′0″ VS 5′11″』

サーフボードの最近はミニミニ、でどんどん短くなっている。

こうなることを俺は想像できませんでした?

2010年ですものね。

Mini Noserider

で、連日の大波でなかなか乗る機会がなかったんだけど、

お正月に北海岸に行ったとき、

北西うねりをかわすブレイクを発見したので、

そこで乗ってきました。

Mini Noserider

「二本乗ったらチェンジだぞ」

と、ノアと交代で撮った写真を添えておきますね。

Mini Noserider

テイクオフはロング並とは言わないけど、

このボヨボヨビーチブレイクにおいて、

欲しい波は全て軽くテイクオフできました。

やはり21インチ幅というのが効いているのかなあ。

10フィートクラスで24インチ幅程度なので、

それから考えるとバランス的にかなりの幅広ボードです。

しかもノーズ幅がたっぷりとあって、

こんなところからもノーズライダーの片鱗を感じてしまう。

Mini Noserider

ノーズライダーだから、いきなりノーズに乗ってみた。

「潤ちゃん、星さん見ていますか~?」

と俺のノーズライド師範のご両人にアピールしておきます。(笑)

これがグラリともしない見事な安定性とプレーニングで、

次の波では調子に乗って、先日のクリスチャンを打破しようと、

ハングヒールを試みましたが、俺は「こんなもの」でした。

Mini Noserider

「やはりビーチブレイクはむずかしい」

とか、

「もう一本乗れたらもしかしたらできるかも?」

と本職のクリスチャンを相手に勘違いもはなはだしく、

「それなりの言い訳」を考えていた。(笑)

それでもワイプアウトせずに、

水深が深いーーほとんど波がブレイクしていないーー

インサイドセクションを超えて、

岸まで来ることができました。

Mini Noserider

大マンライ(満足ライディングの略)のミニさんの初乗り。

Mini Noserider

ノアと交代すると、

彼はなんとニーパドルで沖に出ていった。

Mini Noserider

「やはりすごいなあ。5′11″で、12才の少年がニーパドルできるんだ」

と驚きながらシャッターを切っていった。

Mini Noserider

とっても高い安定性というのを誇るエピソードですね。

すぐに波がやってきて、

Mini Noserider

彼の一本目はこんなに美しい波だった。

これが彼の2010年の初乗りとなる記念すべき一本で、

本人は「初乗り」という言葉さえ知らないお正月の波であります。

Mini Noserider

ノーズライダーとか、そういう特性を知らない彼は、

ゆったりとしたトリミングとグライド、

そして豊かで斬れ味鋭い切り返しで岸までやってきた。

深いセクションもこうしてサラリとつなぎ乗り。

Mini Noserider

上がってきたところにカメラを向けると、

恥ずかしいのか、特徴的なテイルをこちらに向けました。

Mini Noserider

彼の顔がないのもあれなので、

「夕陽がきれいなので、一緒に撮らせてね」

と、キャンバスとの2ショット。

Mini Noserider

この赤いシャツは彼の中学校Tで、

「お正月休みなのに学校のを着ているのはどうして?」

と聞くと、

「引き出しの一番上にあったから」

とその理由は全くないニュートラルな選択でした。

(インプレッションとは関係ありませんが)

 

このボードを乗ってみて気づいたのが、

ハイパフォーマンスのクラシック版ということで、

直感的にフェラーリ250GTを思い浮かべ、

「ミニノーズライダー250GTと改名しようよ」

と、クリスチャンに電話をすると。

「Deny(拒絶する、断る)よ、

だってパラシュートというかっこいい名前があるんだぜ」

と却下されちゃいました。

パラシュート、そんな名前すら知らなかった俺です。

 

そのフェラーリ250GT↓

Mini Noserider

すばらしいデザインは、車もサーフボードも似たところがありますね。

 

あまりにも美しく、楽しいサーフボードなので、

それからリリコイリーフで乗ったり、

Mini Noserider

ココやカイラも闘牛岬で乗って、

その中毒的な楽しさに取り合いになっているほどのボードです。(本当)

(2010/01/13)