そんな質問に、
ある釣りの達人は言ったそうです。
「(フライフィッシングは)より自然に近い道具だからだ」
“それは山登りと同じようなもので、
なぜ山にのぼるかじゃなくて、
いかに山にのぼるか、が大事なんだと。
もし魚を捕りたいだけならネットを使えばいい。
餌でもダイナマイトでも使えばいい。”
「川を見ろ。川を理解しろ。」
と、続いていく言葉でした。
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さらに、
「天候のこと、魚はもとより、
虫などの川の生態を知らなければならない」
釣りの上手い人は、
天候や風、水の流れ、
釣り場の自然環境までを知っていて、
そこから魚の動きを読むそうです。
実際に釣りをするまでのプロセスが大事で、
そのプロセスがなければ魚はやってこない。
魚を捕ることが楽しいのじゃなくて、
川を知り、魚の考えることを読み、
その上で、魚を釣ることが楽しいのだ、と。
それはビジネスでも同じで、
利益を求めるのではなく、
プロセスを重要に考えなければ成功はしない。
会話はそんな話にまで発展していくのでした。
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「利益ではなく、プロセス」
サーフィンに置き換えてみれば、
沖に出てからは、
ただひたすら良い波を待って、
上手くその波に乗れるか、
というのが最大のポイントだと思います。
乗れたウレシさを「利益」とすれば、
そこにたどり着くための「プロセス」があります。
良い波をつかむために、
天気図から気象を知り、
スポットに合う風を知り、
波質や流れ、タイドなどをアタマに入れておく。
そういったことで、
より良いコンディションにありつけるのでしょう。
インターネット情報が普及した今、
沿岸マップと天気図をあわせながら、
合う風を読み解いていくのは、
とても原始的なことかもしれません。
しかし、そこには、
豆からじっくり挽いて飲むコーヒーのような、
手間を加えてこその楽しみ方もあると思います。
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サーフボード1本で、
自然が作りだす波に乗る。
道具をつかった遊びでは、
より自然に近いコトだと思います。
波質にあったサーフボード選び。
サーフィン映像でイメトレをする。
ブロック塀を波に見立てて擬態サーフィン。
波に恋い焦がれたぼくらは、
そんなものが楽しいことも知っていますね。
いざ海に出てしまえば、
あとは波に乗るだけ。
海に入る前のプロセスこそが、
いい波を呼び込み、
上手く乗ることにつながるのかもしれません。
サーフィンの上達法について、
ジェリーロペスはこう言ったそうです。
「いい波がきたら乗る。
コツなんてない。何回も乗ること」
いい波を捕まえるために、
前もって準備できることは多くあります。
そんなプロセスにこだわっていきたいですね。
もちろん、楽しみながら!!
(じゅん)
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