サーフィンの現代史をみると、
サーフボードデザインの変遷とともに、
サーフィンのスタイルも変化していることが分かります。
ちなみに今脚光を浴びているシモンズデザインは、
1950年代にボブ・シモンズが提唱した流体力学が元になっています。
(この頃の思想が今の主流とは面白いですね!)
そのトレンドをざっと羅列してみます。
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1960年代〜、
ベトナム戦争を背景とした混沌とした時代。
1960年にSURFERマガジンが創刊され、
一般的にもサーフィンが急速に認知されていった。
カリフォルニアのダナポイントで誕生したSURFERマガジンは、
当時のアメリカの時代背景に反感を持った若者たちの間で、
サブカルチャーとして爆発的な人気を博した。
この頃はロングボードが主流で、
フィル・エドワーズやミッキー・ムニョスというヒーローがいた。
1970年代〜、
ロングからショートボードへの変換期であり、
既成のサーフィンが大きく変化した時代でもあった。
前述したSURFERマガジンでは、
ショートボード革命という記事を出すにあたって、
広告主やクライアントからかなりの圧力を受けたそうだ。
(既存のビジネスが大きく変わる変化だったのですね)
サーフィンはヒッピー文化とあいまって、
反社会的な独特のカルチャーを生み出していく。
デイビッド・ヌヒーワやショーン・トムソン、
ジェリー・ロペスといったヒーローが登場する。
ポイントノーズ、短くて厚いショートボードなど、
サーフボードのデザインも多様化した。
1980年代〜、
トム・カレンという希代のヒーローが登場し、
サーフィンはスポーツ競技として発展していく。
サーフカルチャーも一極集中的になり、
ショートボードが主流の時代に。
フィンもシングルフィンからツインに、
さらにはスラスターの台頭でサーフィンは攻撃的に進化。
1990年代〜、
よりハイパフォーマンス系のサーフィンに向かい、
マット・アーチボルドやケリー・スレーターなど、
ロックスターのようなヒーローが登場していく。
細く薄い、トライフィンの尖ったサーフボードが主流に。
一方では、
その流れに対抗するようなレトロ主義への回帰も生まれ、
ジョエル・チューダーを中心にして、
ロングボード・リバイバルのトレンドが生まれる。
その緩やかなスタイルは、
ショートボードのパンクなイメージに対抗して、
アート色の強い映像とともにメインストリームを形成した。
2000年代〜、
この両極の大きな流れは、
ハイパフォーマンスの一極集中から、
サーフボードのデザインに自由をもたらした。
サンディエゴフィッシュの流行、
シモンズデザインの復古、
シングルフィンへの回帰など、
オルタナティブなスタイルが紙面を賑わす時代へ。
□
サーフスタイルの歴史は、
変わりゆくサーフボードデザインの歴史とも言えます。
「既成概念をこわして新しいものを創造する」
元来、人はそうすることで進化を繰り返してきました。
たとえば携帯電話を考えてみても、
新しく生み出された技術が世の中を変え、
その生活スタイルまでも大きく変えてきました。
便利さを追求する発展の仕方は、
太古からあった野生とのつきあい方も変え、
自然から遠ざかる生活が広がりつつあります。
しかし、
サーフボードという道具は、
どれだけ進化や発展を繰り返そうが、
人を自然へと回帰させる接点の道具なのです。
板きれ一枚で波に乗るサーフィン。
「ただ海と親しむためだけに創られた道具」
サーフボードの話題には、
いつもぼくらの夢がつきまとっています。
どんなサーフボードに乗ってみたいか、
どんなサーフスタイルを目指していきたいか。
そんなことを夢想するのもサーフィンの楽しさです。
暖かい季節がやってきましたので、
こころゆくまで波乗りを楽しみましょー!!
【春のキャンペーン紹介】
ハイパフォーマンス or オルタナティブ キャンペーン
[期間] 4月8日(火)〜5月18日(日)
[内容] カスタムオーダー料無料、5,000円ディスカウント
*ストック、プレシェイプ、カスタムオーダー、すべてに適用となります。
(※アウトレットボード、中古ボード、コンサイメントボードは除く)
*納期管理可能の「通常オーダー」仕上げのみ対象となります。(ブランド直送は対象外)
[対象ボード]
□オルタナティブ系モデル対象モデル
RACECAR、CHEVY、LOS DOS、Mini Simmons Thang
□ハイパフォーマンス系モデル対象モデル
The Pink Champagne On Ice、LIGHTNING KICKER、X10、SCORE BOARD
▽詳しい詳細はコチラから
https://www.nakisurf.com/blog/showroom/archives/69125
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(じゅん)
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