波乗りの経験値が増えることによって、
“今まで見えていなかったもの”が見えてきます。
誰でも波乗りを始めた頃は、
目の前で崩れる波しか見えなかったはずです。
サーフボードから落ちそうになるのをこらえながら、
バランスを取りつつ必死にパドルして、
崩れる波にモミクシャにされたりしながら、
やっとの思いで立つことができる。
そんなことを繰り返しながら上達していくのがサーフィンです。
(それでもじゅうぶんに楽しいのですが、笑)
サーフィンにはさまざまな断片があります。
その中でも欠かせないパートは、
「パドリング」と「テイクオフ」。
波のサイズやコンディションによって、
たくさんの要素が生まれてきますが、
この2つさえ出来れば、
まずは真っ直ぐでも波に乗ることができます。
そこから波面を滑るという段階に入っていきます。
(一般的に「横にいく」と言われる動作ですね)
波面を滑れるようになったばかりの頃は、
周りを見渡す余裕もなく、
まだまだ視界は狭い状態にあると思います。
それが、パドルの安定感やスピード、
テイクオフのポジショニング、
スタンドアップ(立つ)速さや安定した動作、
ブレることのない姿勢やターンの挙動、
さまざまな断片が向上するごとに、
波をとらえる視界がどんどん開けていきます。
テイクオフの瞬間も、
波面の角度や波が崩れる速さ、
どう崩れるかが見えるようになり、
動作にも余裕が生まれてきます。
その視界は始めた頃と比べれば雲泥の差になってきます。
これは他のスポーツでも同様で、
上達していくと見えてくる視界があります。
たとえばサッカーでは、
始めた頃は自分の足元や周囲の敵しか見えていなかったけど、
上手くなっていくごとに敵の動きやパスを通すスペース、
味方の動きを読んでパスを出す位置を正確に予測したり、
さらには敵を翻弄するようなトリックプレイまで出来るようになります。
上手くなるごとに見えてくる視界、
それはどんなスポーツでも言えることだと思います。
サーフィンでも視界が広くなれば、
どのような波を選べば良いか、
どのポジションでターンをすれば良いか、
さらには先を読んだ滑走が可能になってきます。
特にサーフィンでは、
「パドリング」と「テイクオフ」の2つが上達することで、
この視界は大きく開けてくることになります。
ある程度、波に乗れるようになると、
この基礎を固める前にたくさんの誘惑がやってきます。
かっこいいターンをしたい。
派手なアクションを決めたい。
周囲に上手いと認められたい。
そんな誘惑に囚われてしまい、
テイクオフ直後に無理な動作でワイプアウトしたり、
手足をばたつかせて、かえって失速させてしまったり、と。
本当に上手いサーファーと、
上手そうに見えるだけのサーファー。
それらを比べてみて分かることは、
本当に上手いサーファーには無駄な動きがないことです。
まるで波と一体化したように、
波の的確なポジションでターンをして、
優雅に乗っているサーファーを見ると目を惹きつけられます。
最近サーフィンを始めた友人を見ていると、
基本となるパドリングとテイクオフを極めることが、
一番の上達の近道なのではないかと感じています。
こちらはNaki’s Blogでも登場するデボン・ハワード。
ミッドレングスボードということもあり派手さはないですが、
波に対しての完璧なポジショニングとレイルワーク、
無駄のない美しいグライドに魅了されてしまいます。
サーフィンには、
なかなか上達しない難しさがありますが、
それだけに一歩進むだけで最高に楽しい思いを味わえます。
「視界が開けていくこと」を、
上達の目安にするのも楽しいかもしれませんね!
ナキサーフではテクニックやサーフティップを公開していますので、
それらを参考にしてグレートサーファーを目指してくださいね!!
▽Naki’s Blog テクニック編
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/category/technique
▽Staff Blog サーフティップス
https://www.nakisurf.com/blog/showroom/archives/category/surfing-tips
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