「坐辺師友(ざへんしゆう)」
これは北大路魯山人の言葉です。
魯山人(ろさんじん)といえば、
陶芸、書、絵画などで世界に名を残す美術作家です。
あらゆる分野で個性あふれる作品を生み出し、
その自由闊達な創作は魯山人だけがなし得る技と言われるそうです。
毒舌の美食家としても知られていますね。
.
この「坐辺師友」という言葉は、
「自分の身の回りにあるものこそが師であり友である」、
そういう意味があるそうです。
(ぼくはつい最近知った言葉ですが・・・笑)
みずからの観察眼を鍛えるために、
すぐれたモノを生活空間に置き、
そのモノの良さ、心を学んでいったとのこと。
良いモノがある空間で生きること、
それこそが創作への修行であり、
自由あふれる作品へとつながっていったようです。
.
この言葉を知ってから、
ふと回りにあるものを見渡すようになりました。
今まで気づくことのなかったもの。
テーブルの角の丸み、
Appleマジックマウスの曲線美、
植物の葉の個性的なアウトライン、
天地の創造物にはすべて意味があるような、
そんな雄大な気分に浸ってしまいます。
(とても単純な性格ですいません〜)
よく観察するということは、
そこから何かを発見することなんだと、
魯山人から学んだような気がします。
.
「波面師友」
サーフィンに置き換えてみますと、
こんな言葉につながるような気がします。
風もなく穏やかに晴れた朝、
空の色が映るほどのクリーンなブレイク、
これほどに親しみやすい波は「友」でしょう。
はるか沖に吹く風の影響で、
ウネリがよれた読みづらい波、
これはブレイクを観察して乗る必要があります。
サイドから風が入ってしまい、
波面に筋や凹凸ができたような波。
波のパワースポットはどこなのか、
それらに気づくことがファンサーフにつながります。
波はまさに「師」でもありますね。
波面をしっかり観察することは、
ストイックな波乗り修行のように思えますが、
それこそが上達への近道であり、
楽しいサーフィンへの一歩なのかもしれません。
.
波面師友とは、
「波の滑走面は楽しみを教えてくれる師であり友である」。
波面を読み取ることで、
どのようにグライドを楽しめばよいか、
そのなかにサーフィンの自由さを発見するのか。
サーフィンの面白さのすべては、
師であり、友でもある「波」が教えてくれます。
.
自由なるグライドのかなたへ!!
思い描いたグライドにむけて、
「波面師友」のマインドで楽しみたいと思います。
みなさまもすばらしい波乗りライフをお過ごしください。
(じゅん)
コメント