30℃を超える気温。
おだやかな風には生暖かさと湿気が入り混じる。
そんな季節になると、
ぼくらは夏へのセットアップをはじめる。
冬のあいだに活躍した重いフルスーツから、
動きの軽いシーガルやロングジョンへ。
“COOL”のワックスを落とし、
まだ少し固い”WARM”でデッキに凹凸を付けていく。
透き通るような青空の下、
熱を帯びた砂浜をいそぎ足で歩き、
水分を含み少し冷えた砂の上でストレッチする。
まだわずかに冷たい海水が気持ちいい。
太陽の光を受けて、
波打つ海面がキラキラと輝いている。
さぁ沖に漕ぎ出そう。
ショルダーの張った美しい波。
まわりにいたサーファーは、
数本きたセットの波に乗っていった。
たったひとり沖で待つ自分がいる。
もう1本、セットが来ることを願う・・・。
沖には一筋のウネリ。
みるみるうちに近づくウネリは、
自分がいる位置でジャストにブレイクするようだ。
ブレイクにむけて盛り上がる波。
絶好のポジション。
ピークに向けてパドルアウトする。
背後に迫るせり上がった波。
もっとも胸が高鳴る瞬間だ。
ふわりと浮き上がる波面に、
サーフボードが勢いよく走り出す!
「さあ、あなたならどう乗りますか?」
最高の夏にむけて・・・今、
ぼくらの波乗りへの情熱も加速しはじめている。
(じゅん)
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