「海は誰のものでもない。
ガツガツして縄張り争いにさらされるような場所ではないんだ。
ひょっとしたらこの世で無料開放されている最後の楽園かもしれない。
海は自由だ。
波乗りをしているとき、サーファーは自由を謳歌する。
そうした中で何かに思いを巡らすことは、
ある意味で思考の最も純粋な形なのかもしれない。
競技サーフィンは確かにサーフィンというスポーツを広めるには役に立っただろう。
だがその反面、競い合うことが生み出す悪態も目につくようになった。
上手いものが下手なものを見下したところで、
所詮、はじめは誰しも初心者だった」
このスバラシイ言葉に感銘を受けました。
そんな言葉の主は・・・?
サーフィン界にもまだ人種の壁がはびこった時代に、
単身ハワイからカリフォルニアに渡り、
その人種のハンデをものともせず、
サーフィン界のレジェンドとなった人の言葉です。
ぼくがサーフィンに憧れたのは、
波(水面)の上を滑るという不思議さとともに、
サーファーたちが持つ独特で自由なスタイルにありました。
実際に波乗りをはじめてみて、
その思いはさらに強まり、
むしろそれこそがサーフィンの本質だと感じています。
もちろん大波に挑むという挑戦も、
まだ見ぬ波を探し当てるという冒険も、
その自由さの中の最高峰に位置するものでしょうか。
さらにはサーフィンをする度に、
その楽しさや難しさ、
海の雄大さに魅了される日々が続いています。
いい波に乗って”ストーク”するたびに、
全身から湧き出るヨロコビとパワーは、
サーフィンをしている人にしか感じられないものだと思います。
そんな「ストークすること」こそが、
サーフィンの真髄なのかもしれません。
サーフィンの本質を語ったブログ冒頭の言葉、
これは今は亡きドナルド・タカヤマさんの言葉です。
さらに、下記のようにつづきます・・・。
「本来”ストーク”という言葉の真意は、
サーフィンで得られた喜びを人々と分かち合うことにある。
海で得た幸福感を別の誰かに伝えることで、
巡り巡って、実際に海に入らなかった人まで幸福になる。
私はたった1本でもいい波に乗れたら、
もうそれだけで最高の気分で1日を過ごすことができる。
たとえ海で誰かが私に怒鳴り散らそうとも構わない。
私は最高にライディングを楽しんだ。
そしてまた明日、ここにやって来るぞ、と思えるんだ」
サーフィンがどれだけ進化して、
たとえ競技としてオリンピックレベルに発展しても、
その根底にありつづける思想は「楽しむこと」であり、
また「楽しみを共有すること」だと思います。
この楽しみをシェアする思いがあれば、
サーファーであふれる海であっても、
豊かな笑顔と幸福に満ちたブレイクになるはずです。
そんなことを思った8月の終わり・・・。
そんな真意と良質に満ちたサーフ魂は、
カリフォルニアでは次世代にしっかり受け継がれていくようです。
世界を変えていくシェイパーのタイラー・ウォーレン。
彼のサーフスタイルとシェイプが注目されるのは、
早くもそれを世界が認めているからでしょうか。
https://www.nakisurf.com/brand/tylerwarren/about.html
秋の気配が漂いはじめましたが、
熱い季節はまだまだこれからですよ!!
STAY STOKED !!
(じゅん)
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