マンデーブログ ?写真はかたり、記憶はおどる?

お知らせ

一枚の写真が、

ある記憶を呼び起こす。

これは名声を得るような報道写真にも、

ありふれた家族写真にも存在する、

写真がもつチカラと言えるでしょう。

最近そのチカラを垣間見ることがありました。

.

先日スタッフブログにて紹介させていただいた、

『surfer』マガジンの最新5月号

https://www.nakisurf.com/blog/showroom/archives/36403

surferマガジンは、

サーフィン業界の権威ジョン・セバーソン氏が創刊した、

由緒ただしきサーフィン専門誌であります。

1960年から現在まで続くsurfer誌は、

波乗りの歴史であり、まさにサーファーのバイブル。

前述した写真は、

歴史のヒトコマを紹介する「Archiveコーナー」、

5月号のそこを飾っていました。

1975年、ニュージーランドから届いたモンスター級のうねり。

カリフォルニアはニューポートの『The Wedge』を直撃。

この写真をみたときに、

かすかに記憶によみがえった映像。

それはアメリカに住んでいた頃に、

あるヤードセールで出会った雑誌の1ページでした。

(ヤードセール・・・自宅の庭で行なう不要品の販売市)

ぼくがヤードセールで手にしたのは、

1995年刊行の『surferマガジン』10月号。

特集は「1960-NOW(1995)」、

サーフィンの35年間を振り返るというもの。

↑今も家の本棚に大切にしまってあるマイコレクション。

なんと、

この17年前の雑誌にも同じ写真が使われていたのです!

1975年とはぼくが生まれた年。

勇気あるサーファーがこんなモノスゴ波に挑戦していたんですね。

記憶の連鎖とはオモシロいもので、

この写真からさまざまな思い出が浮かびました。

.

こちらの特集自体もオモシロいのでちょっと紹介します。

サーファーマガジンの35年史。

この写真は1992年のマーベリックス。

こちらは1967年のサンディエゴ、ブラックスビーチ。

.

1960?66年

IN THIS CROWDED WORLD…

混沌とした世界、

これはベトナム戦争などが背景にあった時代でしょうか。

写真は、どんなときも優雅なスタイルで波に乗ることから、

“スタイリスト”と呼ばれていたフィル・エドワーズ。

1965年のマリブのラインナップ。

この当時から混んでいますね。

ロン・ストーナーからアート・ブルーワー、

フォトグラファーの写真史でもあります。

.

1967?70年

THIS IS REVOLUTION

これはショートボード革命でしょうか。

この辺りからサーフィンは、

一気にショートボードが主流になっていったようです。

ナット・ヤングの太くパワフルなターン。

1968年、サンセット・ビーチの写真です。

1969年、リック・グリフィンのコミック。

サイケ調の色彩はもはやアート。

.

1971?75年

CHILDREN OF THE SEA

1971年、サム・ホークのソウルアーチ、

時代はヒッピー、フラワーチルドレン。

1972年、デイビッド・ヌヒワのボードアート。

愛と平和をシェアしよう!

そういう時代だったのですね。

1975年、”ラバーマン” ラリー・バートルマン,

これでもかという深いバックサイドボトムターン。

ラバーマン(ゴム人間)の異名になっとく。

.

1976?80年

BUSTIN’ DOWN THE DOOR

1976-77 冬、ショーン・トムソンのパイプラインショット。

歴史のドアが壊され、

新しいエネルギーが爆発した時代。

1976年、ピーター・タウネンドのソウルアーチ。

こうなってくるとソウルアーチがしたくなりますね。

1976年、”パイプマスター” ジェリーロペスのビハインドショット。

もうこの時代にオンボードカメラ映像が撮られていたんですね。

.

1981?88年

GOIN’ PRO

80年代、それはトム・カレンの時代。

そしてコンテスト黎明期のスタート。

若き日のトム・キャロル。

トム・カレンはスーパーナチュラル(超自然的)、

トム・キャロルはスーパーヒューマン(超人的)、

と称されていたようです。

.

1989?NOW(1995)

NEW SCHOOL

クリス・マロイのアグレッシブターン。

パワーとオープンマインドを併せ持った、

ニューサーフィンの台頭ですね。

ぼくはこのころにサーフィンを始めました。

1990年、クリスチャン・フレッチャー。

1994年、マット・アーチボルド。

ロックンロールにパンクロック、

現代サーフィンはこのあたりの影響が強いでしょうか。

コンテスト全盛、

ケリー・スレーターの時代に入っていく90年代ですね。

.

さらに本棚からは、

『surfer』 1985年9月号が出てきて、

「サーフィンとは何か?」

を問いかけてきたり、

男のエンターテイメント雑誌、

『PLAYBOY』1974年1月号が出てきたりして、

我がこころの情熱は、

波から歴史からガールズから・・・、

四方八方へと飛んでいくのであります。

.

話を戻しまして、

surferマガジン 1995年10月号にある、

ジョン・セバーソン氏の言葉が、

すべてのサーファーを代弁していました。

In this crowded world?the surfer can still seek and find the perfect day,

the perfect wave,and be alone with the surf and his thoughts…

…john severson

「この混み合った世界でも、

サーファーはまだ完璧な日を、パーフェクトな波を探し、

たった一人でサーフすることを、そして彼の視点を見出すことができる。」

.

ぼくが生まれた1975年、

モンスター級のうねりに挑む、

勇気あるサーファーが写真に収められました。

そして・・・、

1995年からさらに混沌とした現代世界。

サーファーの想いは何も変わらず、

美しい波、

パーフェクトな日を探し続けています。

さまざまな欲求にわき目もふらず、

情熱のままに波を求めるサーファーたち。

それは波に魅せられた人生の宿命。

きっと10年後も、100年後も変わらずに、

サーファーは完璧な日を探しているはずです。

美しい写真に添えられた、

ジョン・セバーソン氏の言葉のように。

(じゅん)

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