日本でもフィッシュボードが一般的になって、
10年近くが経つと思いますが、
カリフォルニアでの歴史は古く、
1960年代後期から脈々と進化を続けるデザインなんだそうです。
1970年代には黄金期を迎えたものの、
その後はコンテストに向いた細身のトライフィンが主流になり、
サーフィンもコンテストに有効な「技」のみに注目される時代が到来。
そんな時代へのカウンターカルチャーとして、
一部のシェイパーやフィッシュ愛好家は、
フィッシュ系デザインに速さと機能を求めてきたようです。
今のモダンフィッシュは、
レトロボードとは相反するデザイン性があると思います。
むしろプログレッシブでパフォーマンス性が高いもの。
サーフボードの進化には何が求められるのでしょうか?
たとえば川面を高速で飛ぶ虫の形や、
水中を速く泳ぐ魚たちの形状、
それらは自然界に適応して生きていく上で、
その環境に合わせて進化してきたカタチなのだと思います。
フィッシュデザインの機能は「スピード」と「カービング」にあると言われます。
ということは、フィッシュに求められた進化がそれに当たるのでしょう。
Tyler Warren Shapes『DREAM FISH』5’5″x19-1/4″x2-1/4″
この『ドリームフィッシュ』はモダンフィッシュの中でも、
よりパフォーマンス性が高いのが特徴です。
速さだけでなく、優れたコントロール性をもつモダンフィッシュ。
この『ドリームフィッシュ』に乗り始めてから、
わたしは波乗りがさらに楽しくなりました。
『ドリームフィッシュ』の驚くほどスムーズな加速に、
今まで「技を試みようとして速度を殺していた」ことに気づかされたのです。
波のインパクトゾーンに近ければ、
サーフボードは波のパワーを最大限に活かすことができます。
そこから離れるほどに滑走速度は落ちていきます。
その滑走速度をキープしやすいフィッシュデザイン。
わたしは、この感覚にドハマリしてるワケであります。
もはや余力的なパワーしかないインサイドブレイクでも、
押し出されるように加速してカービングスポットに誘われます。
なるほどこれが”マジックボード”というものか。
流体力学を感じるフィッシュ系ボードのカタチは、
まるで”海中を泳ぐ魚”の進化に生まれたデザインではないか?
そんな説得力を持ってわたしに迫ってくる『ドリームフィッシュ』。
見てもよし♪ 乗ってもよし♪
食べてもよし…とまではいきませんが、
速さが技を凌駕するドリームフィッシュの世界。
波乗りのまだ知らぬ楽しさを開眼させてくれるマジックボードです!!
▽Tyler Warren Shapes『DREAM FISH』
https://www.nakisurf.com/brand/tylerwarren/dream-fish/
□
(マンデーヤザワ)
コメント