秋の南カリフォルニア。
美しい波があちらこちらでブレイクしている。
イルカも岸に近づいてきた。
水温いまだに20度の10月末。
肩くらいの王子邸前のパーフェクション。
地形、うねりの向き、風、そして潮位。
ビーチブレイクのおもしろさは、
こういった状況を読んで当てたときに尽きる。
こちらにはポイントブレイクが多数あり、
何も考えずに波情報だけを頼りにそこに向かうのも良いのだが、
ポイントブレイクはいつでも混雑しているので、
こんな日のビーチブレイクのすばらしい波に遭遇すると、
永劫的に記憶するほどのものであります。
波情報は、
たとえこういうマイナービーチブレイクが良かったとしても、
”それを正確に伝えない”という不文律があるのです。
このブレイクで育ったパトリック。
三兄弟で、
お兄ちゃんがデーン。
そしてターナーとは双子の関係である。
彼らのことは、
サーフィングを始めたときから知っていて、
それはすばらしいご両親の元で、
健やかに正しく波乗道に精進してきました。
こういう清らかなサーファーを見ると、
サーフィングとはじつに人間形成に良いものだと思える。
彼のインスタグラムネームは @patricgud です。
そのパーフェクションにパドルアウトする至福。
Cole DBS 5’7″
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こんな良い波がたった一握りのサーファーたちだけで乗ることができるとは、
メジャーブレイクも良いが、
やはり私たちは「有名なブレイク」というブランドが持つ力を打破して、
自分が選んだ波に向かうのもサーファー力(りょく)そのものであります。
DBSの感動を持ったままコールシェイプに向かい、
そのボードをシェイプルームに里帰りさせつつ、
このボードの設計、
誕生の秘密等のいろいろを聞いてきた。
ツインスタビライザーのセッティングも良かったのだが、
クアッドフィンにしてからというもの、
その突飛なる速さに酔いしれている。
ちなみにProsフィンの5フィンセットの4枚を使用しています。
「レイルラインからつながる片側二枚のフィンが、
てこの応用のように水を押し出すからこその速さと確かさだ」
というセオリーが神の声に聞こえるほどの説得力が私たちを包んだ。
そういえばコールは世界でネオ・クアッドフィンを先がけたシェイパーで、
現在のクアッドフィンブームは、
全て彼が手がけたものといっても過言ではなく、
このDBSはそんなクアッド・トライモデルだと実感した。
ツインスタビライザーのセッティングでも良いのだが、
「最高速を味わうのならクアッドで」
とここに記しておきます。
ビーチブレイクのすばらしさ。
このようなパーフェクションがやってくるのは、
明日なのか、次のうねりなのか。
地形は完璧です。
それではみなさんもすばらしい水曜日となりますように。
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