【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十四 ジロバンニは、 思はずかけよつて、 先生の前に立つて、 ぼくはシギパネルラさんの行つた方を知つてゐます。 ぼくはシギパネルラといつしよにゐたのです。 さう云はうとしました…
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その13_(593文字)
【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十三 ジロバンニは、 はつと胸が熱くなり、 そこら中きいんと鳴るやうに思ひました。 けれどもみんなはまだブルードラゴン波の間から、 「ぼくずゐぶん泳いだぞ。」 と云ひながらシギ…
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その12_(585文字)
【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十二 「ジロバンニ、 ラツコの法王が來るよ。」 美住町の魚神さんの若々しい聲を聽いた。 「ラツコ法王、 私たちの罪を許しシギパネルラさんの呪をお解きください。」 いつかジヨバン…
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その11_(450文字)
【日曜日の連載シリーズ2月最終編】 銀鯖道の夜 十一 誰が投げたかスキツパーフィツシユが一つ飛んで來ました。 ぼうつと黄いろに見えるといふそれは、 鳥のやうにゆつくりめぐつたり、 滑つてずうつと向うへ行つてしまひました。…
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その10_(459文字)
【日曜日の連載シリーズ2月編】 銀鯖道の夜 十 ジロバンニはみんなの居る方へ行きました。 波乗人たちや町の人たちに圍まれて、 バリのヤマザキさんに似てゐる學校の先生が、 黒い服を着てまつすぐに立つて、 右手に時計を持つて…