ブルー10/15

グラスオン・フィンしかなかった時代もあった。

それはシングルフィンであり、

それからツインフィンが付き、

トライフィンとなって隆盛を極めたが、

取り外し式フィンの試行錯誤があり、

ようやく落ち着いて来た感があるが、

シングルフィン一族は純血を守る一方で、

マルチフィン族は侵略と衰退を繰り返している。

あのころの風景を想うと、

銀座のマクドナルドであり、

並んで観るスターウォーズであり、

そしてスペースインベーダーだった。

すると記憶がマッハ2のコンコルドに

宝島の「かもめのジョナサン」、

まで浮かんでしまった。

“The only true law is that which leads to freedom.”

「唯一の真の法とは、自由へと導く法である。」

“You have the freedom to be yourself, your true self, here and now, and nothing can stand in your way.

あなたは今この場所で、ありのままの自分、本当の自分である自由を持っています。そして、何ものもあなたの邪魔をすることはできません。

 

波乗りの瞬間にはさまざまなものがあるが、

これを撮っていてさまざまな想いがあふれた。

横山泰介さんと行った南房総で食べたおにぎりは、

ほっかほっか亭のものであったが、

あのおいしさは、

ひろびろとした海で波を駆け抜けたからだろう

小波であれば遅速であり、

するとすべての瞬間がロマンチックだ。

この場合ロマンチックの反対には、

エキストリームなエキサイティングだが、

波が大きく強くなると、

それはどこからでもやってくるので、

小波日はやはりおだやかな心持ちとなり、

前述した海苔がご飯にはりついたおにぎりの味が忘れられないものとなる。

サーフ・ロマンチックなことは泰介さんが教えてくれた。

これはきっと彼の親友の大野薫さんが常時唱えていた真言である。

サーフでロマンチックを求めると、

環境が大切となる。

 

強風でもだめだろうし、

とても寒ければ凍りついた視点となるだろうし、

混雑したラインナップで険しい表情に囲まれてもロマンチックは消失していくだろう。

 

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