波乗りのしあわせと楽しさ_(601文字)

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波乗りって、

上達するといってもいつもいつも上達するわけではない。

あるとき、突然ドアを見つけたような感覚でそれが開き、

そこに大部屋や小部屋があり、

その中に立ち入るように新しい世界がやってくる。

自分にとって象徴的だったのが、

『カットバック』という波の中に戻っていくターン。

それまでは進行方向と逆に

「ター!」とただ向かっていっていたのだが、

泡の中に吸い込まれたり、

上手くいったとしても失速してしまって、

思ったようにはできなかった。

すべては波次第で、よく考えると、

それでは自分の技術ではないと気づいた。

ある日、

「カットバックの曲がり、動きを分割する」

という閃きを得た。

それはつまり、

「進行方向と逆に波の内側に戻り、また進行方向に進んでいく」

という一連の動きを細かく分けて、

その分けた役割というか、

必要なターンの角度とか、

スピードを調節するということに気づき、

それからは、

あれほどまでにむずかしかったカットバックが、

できるようになっていったのです。

でも波次第でできなくもなったりもし、

そんな繰り返しで今に至っているのですが、

それはまるで人生そのものだなあ、

なんてことを飛行機の中で考えていた。

この機が着いたらまた新しい時間と、

新しい土地がやってくるのだろう。

しあわせと楽しさ、

似ているようで少し違っているが、

どちらも常に感じていたい。

今日もすばらしい日にされてくださいね!

俺は元気です。

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