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[競ウナ特別編ー勝ウナー]_第1回ウナクネ賞春_(2455文字)

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[競ウナ特別編ー勝ウナー]

フォードアーズメイン、

第1レース、第1回ウナクネ賞春。

南西14秒の2フィート、

新月ハイタイドの中を、

18本のウナ(馬、ウナギ=サーフボード)に乗った18人で争われます。

締め切り直前の単勝一番人気は、強さだけではなく、

その類い希なキャラクターとスタイルで世界中から人気を集めている

13番の『ソースイボンザー』1.7倍。

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2番には圧倒的な確実さとエレガントなスタイルの

『タイラーコーテー』4.3倍。

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3番人気は、5年前には圧倒的な人気で、

常に優勝争いを繰り広げていたじゅうふた番の『フラッフィクリスチャン』6.5倍。

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後は女子人気の一角であります『クーカピント(コーリー・コーラピント)』11.7倍。

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私が予想したのは、特別枠、

そして穴狙いで『ドノバンジミヘン』8番人気56.9倍。

DONAVON_Touch of heaven one

レジェンド枠で『ハービーダイナスティ』154倍。

大穴です。

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他には『ラツワンヘンシューチョー』、『ゼンジカツニョライ』、

『オゴチャンラフェラーリ』、『ウミカフェイッペイ』、

『ジョーダマシー』、『シナノスマイル』、『テンサイマックス』、

『シメキリケーネー』、『シュッコーツナクン』、『クヌヤロスギモトサン』、

『ドドゲ』、『ヨーエンジェルス』の18ウナです。

さてさて、このレースは一体どうなるでしょうか。

まもなくウナクネ賞発走でございます。

♪♪♪♪♪♪

♪♪♪♪♪♪

パッカパッッパー

ファンファーレ。

♪♪♪♪♪♪

第1回ウナクネ賞春が今始まろうとしています。

これが伝説の初レースとなります。

ウネクネ聖地であるここフォードアーズにおよそ30人もの大観衆が集まって、

その中、注目は単勝1.7倍、抜けた一番人気は、熱狂的な信者を従えるソースイボンザー、

そしてデビッド・ヌイーヴァの再来とされる17歳の若手クーカピント、

ハングテンしたままルービックキューブの6面を完成できるというフラッフィクリスチャン。

ワイプアウトはここ数年で一度もないという安定したタイラーコーテイは2番人気であります。

そして特別枠で出場しているドノバンジミヘンは、

ギターのストラトキャスターを摸したストラトウネに乗っての参加です。

レイルに付けられたトレモロハンドルが輝いています。

そうそうたる、豪華メンバーが揃った春のウナクネ賞。

ここに全員がいるだけですごいことだという一大レース。

記念すべき第一回目の伝説レースがいま、開始しようとしています。

さあ、いまパドルアウトが終わりました。

沖のうねりが見えます。

南西からセットの波がやってきて、

全員が波に向かってパドルしています。

ドッカン!

スタートしました。

全員がテイクオフして、出遅れたのがソースイボンザー。

そしてハービーダイナスティがその前で、

今日は後方からのレースということになります。

前はドノバンジミヘンとフラッフィクリスチャン。

ドノバンジミヘンは、

そのE7(#9)パープルヘイズコードのクネリで、

波のセクションの中をサイケデリックに飛ぶように乗っています。

好スタートを切ったタイラーコーテーがその次に付けていきます。

まずは最初のブレイクが始まります。

白い泡となった波が後方グループに襲いかかります。

あ、ハービーダイナスティが落ウナだ。

”Faaa!”と叫んでおります。

ソースイボンザーはそのボンザー性能を活かして、

泡の前にクネクネと出てきます。

17歳のクーカピントと重なるようになった。

クーカピント落ウナ。

ウナだけが泡波に乗っています。

くやしそうなクーカピント。

女性ファンのため息がこの放送席にまでたちこめるように聞こえてきました。

さあ、悠々と逃げますドノバンジミヘン。

さあ、正面スタンド前のセカンドセクションは、

カットバックエリアであります。

ドノバンジミヘンは、

ストラトウナに付けられたシンクロナイズド・トレモロを使用しながらのビブラートグライド。

ここで2番手となったフラッフィクリスチャンが動いていく。

ハングテンをしながらドノバンジミヘンの前に出た。

そして大外からタイラーコーテーがハングファイブで狙っている。

しかもつまさきを立てて、

足裏をノーズの先端に付ける伝統のリック・グリフィンスタイルであります。

さあ、1番人気ウナであるソースイボンザーが動いている。

カットバックセクションをチーターファイブで全ウナをゴボウ抜きだ。

ゼンジカツニョライはそれを見て拝むようなポーズ。

ドノバンジミヘン、ビブラートのキーが合わないのか伸びません。

そしてソースイボンザーはタイラーコーテーと併走しながらお互いを見る。

先頭にフラッフィクリスチャン悠々だ。

そしてソースイボンザー、タイラーコーテーの順。

最終セクションに入りました。

ここは波が再生するというリフォームエリア。

浅いので全員が体勢を下げる。

レイルをつかむタイラーコーテー。

ソースイボンザーはいまだにチーターファイブ。

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タイラーコーテー大外から伝説のウネクネトリムを見せる。

封印していたウナクネ技だ!

観衆のどよめきがこだましている。

フラッフィが渾身のハングヒールで逃げる、

ソースイ、タイラーと人気の三ウナがゴールの陸前でもつれる。

ドノバンジミヘンは及ばない、先頭グループから離されていく。

他ウナたちとの集団に飲み込まれた。

ソースイボンザーが先頭だ!

ショアブレイクで泡が跳ねる。

先頭ウナたちが見えなくなる。

陸が近づく、砂浜だ!

どうだどうだどうだ!

ソースイボンザーソースイボンザーソースイボンザーフラッフィクリスチャンタイラーコーテー。

陸に最初に立ったのはソースイボンザーだ。

そしてタイラーコーテーとフラッフィクリスチャンがそれに続く。

2着は写真判定。

どうでしょうか?ウナクネビジョンのスローモーション。

内が若干優勢かな、という体勢ですがまだわかりません。

記念すべし第1回ウナクネ賞春、すでに伝説のレースとなったようで、

勝ったのは最後尾からのドラマチック・ウイニングのソースイボンザー。

本命強し。

総帥が笑っています。

DCIM100GOPROG0258997.