Tatado Beach, Izu
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伊豆多々戸浜。
私が大好きなビーチのひとつで、
なんといってもここにはコンスタントに波がある。
よって、混雑もあるけど、
そんなときは時間をずらしたり、
大きなボードで左側の堤防の内側(たいてい無人)でサーフしている。
台風3号が去り、
波はすっかりと小さくなってしまったけど、
水温23度、
そして真夏日快晴のサマーデイ。
藤沢を朝4時に出て、
西湘経由で南下していったが、
有料道路から見える吉浜では腰プラスのサイズがあった。
南伊豆もほぼ似たようなうねりの方向なので、
今日の波を想像して思わず笑顔になる。
そのまま熱海、伊東を越えて宇佐見まで行くとスネ。
池田満寿夫記念館の看板を見ながら、
川奈、伊豆高原を越えると、
今井浜が見えてきた。
だが、スネサイズ。
河津河口はもしかすると膝くらい。
けれど川の流れで波がよれていた。
白浜は膝、オンショア。
北東風だろうか。
でもこの風は多々戸まで行けば、
岬と湾の位置する地形の関係で風の影響はなくなる。
多々戸でサイズがあれば、入田や大浜、もしかすると弓ヶ浜かな?
そんなことを思いながら南下していく。
海がきれい。
青い海は奄美大島以来なので、
なんだか帰ってきた気がして心がほぐれる。
忙しかったからなぁ。
うねりが小さい。
で、多々戸浜の予想波サイズを膝と予想した。
5’5″ x 20′ x 2-3/4″G Fish Twin / Photo by Norimasa Ono
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到着してみると、
予想通りのサイズで、でも地形が良いのか、
いくつかのピークがあり、
いわゆる膝波パーフェクトだった。
そうやって、楽しく1ラウンドを終えて、
砂浜でゴロゴロとしながら温まっていると、
「船木くん!」
そんな声と一緒に懐かしい顔が目の前に現れた。
Norimasa Ono
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WOW!
ノリこと大野仙雅(のりまさ)さん。
以前、ローワーズで一緒になったり、
カリフォルニアで何度か行動を共にした
日本を代表するグレイトサーファー。
彼は波乗りを離れていたと聞こえてきたが、
今はまたここ多々戸浜に戻り、
「自発的な」波乗りを始めたという。
ノリさんは午前中はフィッシュ系のショートボード。
午後からはレンタル用のスポンジボードで、
「心のサーフィン」をしている毎日のようだ。
ちょうどノリさんの中学生からの友人セイイチさんが来ていて、
一緒に心のクルーズをしているところに私が参加した形となった。
「自由に波に乗る」
とあるが、
ノリさんも私たちウナクネ派と同じスタイルだったことに驚いた。
やはり余計なものをそぎ落としていくと、
こんなフワリとした滑走になるのだと感じいる。
5’5″ x 20′ x 2-3/4″ G Fish Twin / Photo by Norimasa Ono
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ノリさんや私のようなサーフスタイルは、
ガリゴリと本気でやる人が、
『何かの拍子でくじけたときにそれらの人々を救う』
という弥勒菩薩系のものであると確信するに至った。
7′ ソフトボード。
真性ウネクネ認定。
5’5″ x 20′ x 2-3/4″ G Fish Twin
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フィッシュにも乗り、
とすると、この日私が乗ったボードは4種類。
ノリさんが5種類!
それぞれのボードの相違は、
音楽で言うところのメロディやリズムだとわかった日でもあります。
ノリさんにフィンレスも披露して、
シェアライドする私たちでありました。
この状況でもコントロールできるようになった自分がうれしい。
Photo by Norimasa Ono
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写真も撮ってくれて、
フィンレスにも挑戦して、軽くスピナーを決め、
また大好きな波乗りに戻ったノリさん。
また多々戸で一緒にサーフしましょうね!
やはり伊豆は波も人もすばらしい。
ありがとうございました!
そして多々戸浜からおよそ5分間程度南下し、
サーフショップリアルさんに。
(大浜入口信号のファミリーマートの隣)
ここは私と同じ歳の鈴木直人さんが主宰する本格サーフショップです。
キャッチサーフもたっぷりあって、
創業20年の名店にして老舗。
サーフショップリアルさんのHPはこちらです。
ちょうど先日開催されたフィッシュイベントのお礼も兼ねての来店だったのだが、
なんと、伊豆を代表する写真家の水口さんが来店されていて、
4月のエクセレントウエーブでの私作品をプレゼントしていただいた。
こうして大好きな場所に訪れて、
偶然波があって、それを撮っていただき、
さらにはその大判プリントをいただくことになり、
なんだか視界が熱くなってしまった。
水口さん、ありがとうございました。
そしてその伊豆の温かい人たち。
左から巨匠水口さん、
リアルさんでサーフコーチをしている本格派サーファーの松山圭くん、
そして伊豆を代表するプロサーファーの鈴木直人さん。
UNK-S 6’1″ Photos by Tomomi Mizuguchi
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http://www.shimoda-marine.net/mizuguchi/
あの日に受けたエクセレント波の感動が再び蘇りました。
自分で削ったボードで乗ったこと、
岩だらけの海底に畏怖することなく、
ターンを続けることができた自分。
そしてノリさんたちと心のハッピーサーフができた終わることのない最良な日。
波に乗ることがつなぐ縁とは、
やはりパワフルで永遠ですね。
みなさんもすばらしい週末をお迎えください!
◎