こんにちは、
今朝起きてブイ情報を見るとEの字ばかりがそこにあった。
『E』はeastであって、
つまり「ハワイ海上は東うねりだらけ」、ということだった。
この島の東側ではまだサーフしたことがなく、
さらに言うと、用もないのに空港街を通り抜けて、
人口密度の多いブレイクに足を伸ばしたりはしないようにしている。
逆真会ではないが、
「人と違うことをする」
というのを心がけている結果が東側のブレイクを遠ざけているようだ。
で、波情報を収集をすると、
ソフトサンドリーフは昨日程度。
だがあそこは遠く、毎日行けるような場所ではない。
昨日、闘牛岬がこの東うねりの回り込みで良かったようで、
だが、激烈な混雑だと聞き、即座に選択から外した。
東うねりだったらホワイトハウスはどうだろうか?
あそこの”スラッジハンマー”という第2セクションが東うねりで出現したはずだ。
スラッジハンマーというのは尋常なネーミングではなく、
訳すと「壊滅的な大カナヅチ」ということになる。
要はこのリップを受けると、
人間が壊滅的な打撃を受けるということ。
で、ラワイバレーを下り、ホワイトハウスに着くと、
スラッジハンマーは見事なるブレイクを見せていた。
しかも無人、どこまでも無人。
ハイウエイにも人はいないし、
「TSUNAMIか?」と思うほどだった。
無人はいいのだが、あまりにも無人なので、
情報伝達も兼ねてフレちゃんに電話をし、
「誰もいないのです」とやると、
「日曜の朝はそうなることがあるぞ。みんな教会に行くからな」
さらに波のすばらしさを伝えると、
「後3分で家を出る」と電話は切れた。
BWGにワックスを塗ったり、
ウエットを着ていると、
フレちゃんがやってきて、
「よくやった!こんなにいいとは思わなんだ」
と大喜びしている。
フレちゃんによると、闘牛岬は現在30人以上のサーファーがいて、
こちらは4つのブレイクをもってして全て無人。
東うねりと、南側ブレイクが結びつかなかったのだろうか。
さらに昨日まで突風並に吹いていたトレード(貿易風)が、
今朝は止んでいたので、
各ブレイクでサーフ可能だったようで、
島全体にサーファーは散らばっていたのだろうか。
急降下ドロップをBWGで楽しみ、すばらしい日曜日の朝となった。
セッション後半にそれは大きな虹が二重に出て、
俺とフレちゃんは、
「これはすごいダブル虹だ?WOW!!」
とずっとそれを見上げていた。
俺は「ここにカメラがあればなあ」
とうれしいやら悔しいやらというフクザツな心境。
どうしても撮りたかったので、
次の波に乗って上がり、
ウエットのまま移動して撮ったのがこれ。
ここは南側なので、
朝の虹は沖にいると西側(右)の海の上に架かり、
岸に上がると、山にかかってしまう。
時間的に太陽が昇っていくと、虹はこうして地に這うようになる。
太陽が低くなると、
円弧が大きくなるというのはハワイに越してきて知ったことだ。
それにしてもこの島は虹を見ることが多い。
けれど、決して慣れることがないのが虹で、
空に架かった大きな色彩を見ていると、
ありとあらゆることを考えてしまう。
「思想のプリズム」
とキャッチコピーが浮かび、
コーヒー色のランボルギーニの人に伝えようと思ったが、
それは週末書いたブログのことだったと、思いとどまった。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/11125
たまにこうして、
自分のブログ世界に書いた本人が引き込まれちゃいます。
さて、スラッジハンマー。
いつもは波にも引き込まれて、
したくもない海底散歩やハイハイをしたりするのだが、
今日はBWGのおかげで一度もそんなことはなく、
平穏で安全な滑走を楽しめた。
上がってきてすぐにドッキーに電話をかけて感謝の意を伝え、
「フナキさん、それでは”世界が終わるかも”
と聞いたときにはこのボードを持って家を出ますか?」
と難しい質問をされた。
少し考えてから、
「このBWGとツインスタビを小波用に、
そしてトライがあれば無敵なのでそうするでしょう」
と答えると、ツインスタビではなくクアッドではどうでしょうか?
と聞かれ、それもそうだな、と感じていると、
iPodからは陽水さんの『傘がない』がかかっていた。
ウエットを洗ってからココナッツコーヒーをオーバードーズして、
たまっていたメール仕事をしつつ、
南房総のあの人、
新島のあの子、
奄美のあの人、
屋久島の師匠、
そして石垣島のがんちゃんにそれぞれの内容でメールを書いた。
日本が朝4時という時間にメールが来た。
これはD先輩だろう、
と思ってメーラーを開くとやはりそうで、
先日お願いしていた
『Dセンパイ・インプレッション』が届いていた。
「現在お持ちになられているモデルを、各5000字でお願いします」
と依頼すると、5000字という量にピンと来られなかったのか、
「うん、楽勝で書いちゃうからな。ちょっと待ってろよ」
と引き受けていただいた。
これがその第一弾の『AVISO BD3』となる。
あえて、推敲も修正もしていません。
D先輩独特のブンタイでぜひ。
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なんだっけ?そうそうBD3のインプレでした。
今オーニシさんが向こうに行っているけど、
さて、BD3だ。
ニクイボードだからBD3じゃなく、BD291にしろよ、
これで何字?
にくい。
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と終わっていた。
先輩すごいです。
やはりこういうのはありがたいです。
補足ですが、
「ニクイ」というのは先輩が最近使用されている変形形容詞で、
英語だとenviableだと思っています。
辞書風に説明しますと、
〔動詞「うらやむ」の形容詞化〕うらやむ気持ちをそそられ、憎くなってしまうさま。人が恵まれていたり、物事が優れていたりするのを見て、自分もそのようになりたいと思うさま。
「彼の優雅な生活が?・い」
「?・いほどの美貌」
[派生] ??が・る(動ラ五[四])??げ(形動)??さ(名)
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今度はきんちゃんからメールで、
奇しくも同じBD3のインプレッションが届いた。
不思議なことってあるんですね。
こちらも同じように編集せずに掲載します。
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こんにちは、船木さん友人のきんです。
先日、千葉でAVISO BD3(5’0”)を試乗したので、
私なりのインプレッション(体重重視!)を書きます。
さて、私は身長168cm、体重70kg、年は50才です。
通常は
COLE FIREFLY 5’11”×19”×2-3/8”に乗っています。
BD3は以前に、5’1”と5’2”に試乗した事があり、今回は初の5’0”でした。
当日は波も良く、たまにチューブというコンディション。
さて、感想としては、私にはこの5’0”が一番合っていました。
テイクオフを考えれば、5’1”の方が楽なのですが、
乗った後を考えた場合、この板の性能を引き出せたと思います。
スピード感、板の切り返し等、大満足な一日となりました。
帰りの車内ではとてもいい気持ちでイーグルスの
『ホテルカリフォルニア』を聴いていたのですが、
「We haven’t had that spirit here since nineteen sixty nine」
の意味がわかり、
コールさんは1969年以来(ウッドストックですね)に
精神(歌詞では酒となっていますね)を復活させたのだ、
と頭の中がピッカリと輝くようでした。
すばらしい。
パドル力さえあり、
中級以上の方であれば、
5’0”でも70kgまでは十分いけると思いますね。
また、フルスーツの重量を考え、
テイクオフを楽にと考えている方であれば、5“1だと思います。
また、いつも思う事ですが、
BDに乗り、通常ボードに戻った時に、気のせいかテイクオフが上手くなっている気がします。
BDが短い為、
正しい体の位置?テイクオフの仕方?が矯正されているから??
ん~不思議です。
一皮むけた気がするんですよね。
ノーズ側に乗るようにするとテイクオフも早く、スタンスも自動的に決まるので、
とにかくノーズが水面に当たる程度まで乗り込んでくださいね。
この文章を読んで、「こんな親父でも乗れるんだ~」と思って頂き、
そしてオーバーヘッドの波をBD3でクルーズしているご自分を想像して頂ければ幸いです!
ぜひ!
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と、あの日一番のバレル写真が添付されていた。
きんちゃん、
ありがとうございます。
うれしくてライダーになっていただこうと思ったが、
ライダーだらけになってしまうのでぐっとこらえる。
そうしていたらNAKISURFライダーのドノバンが
「フナキサン?、コンニチワ?」
と、お土産のメネフネマート謹製のイナリスシ片手に現れた。
これも不思議。
俺のシャツを着て、スカーフを巻いて、
といつものことをやってから、
モデル撮影をお願いした。
「雨は平気か?」
と東の黒い雨雲を見て心配がるD大先生。
これはある雑誌社が社運をかけて発売する、
サーフ小物のライダーにD大先生がなり、
それを使用する商品の授与と、その撮影なのでありました。
「まだ非公開でお願いします」
と担当の方に言われているので、
ここでお見せできないのは残念だが、
それはまるでポルシェかフェラーリ。
いいなあ。
とオジーもにっこりしています。
またまた不思議なのは、
オジーがウッドストックのTシャツを着ていたこと。
これもきんちゃんのインプレッション文章内にある内容で、
これで全てが円くつながったような気がした日曜日。
撮影が終わった途端に大粒の雨が落ちてきた。
そんなこんなで全ては完全なる円を描け、
俺の胸のなかで拍手がはしゃいでいるようだった。
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週が明けましたね。
月曜日のお忙しいところをNAKISURFにお越しいただき、
本当にありがとうございます。
トップページの小バナーのデザインが変わり、
ツイッターがもうすぐ700人のフォロワーとなります。
何か記念的なものをしたいなあ。
「ここはいつでも海色の、幸せな発信基地でありたい」
と朝見た虹を思い出しながらここまで書いてみました。
また明日お会いできたらそのときに、
そうでなかったらいつかぜひ。
Have a wonderful week!!
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