一流気象予報士チャーリー_数千億万ドルの炎

昨日よりサイズが下がり、サイド風がばたばた入り、波乗りというより苦行のようだった。

カリフォルニアに住んでいたころ、ケーブルTVでサンクレメンテ局があって、その波予想番組のホストをしていたチャーリー・フォックスがこの島に引っ越してきた。

彼はそのTVホスト、サーフラインの波予報ディレクターという職を経て、現在は海軍の気象予報士とエリート出世したという。

プアケニケニで彼と再会し、よもやま話の中で、「今日はなんでサイド風なの?」と聞くと、

「それは貿易風が強すぎて島を回り込んで南西風となっている。でもその岬の先は同じ貿易風なんだけど、山から吹き下ろす北西風なんだ。

同じ風が強さと地形によって相反する風に変わっちゃったんだ。

その証拠にこの上の雲はその風が合わさって出現しているんだぞ。見ててごらん、あと5分ももしたら風が止むか、オフショアになるはずだよ」

と言う。
上空の雲は丸く、直径1kmくらい、廻りは快晴、少し湿気を蓄えているようにくすんだ色が真ん中にある雲だった。

どこにでもあるようなこの雲がその理由とは思えない。

だが、それからちょうど5分後くらいに風は止み、さらにオフショアが吹いてきた。


魔法みたい。

チャーリーに「すごい!完璧に当たったぞ!」と近寄ると、

「でしょ!でもこのオフショア風は、この雲が沖に動いていったらまた元の南西風になっちゃうんだ。今だけだからクリーンコンディションでサーフしようぜ!」

と俺たちは波に乗りまくった。

その言葉の通り、雲は沖に動き、30分後にはサイド風に戻ってしまった。

すごい。

こんなことってあるのですね。

今まで漁師や経験豊かなサーファーが「この感じは雨になるな」、とか「時化になるぞ」と予想したのは何度も体験したけど、雲だけで風を読んだ人は初めてだ。

チャーリーに言わせると、全ての気象は説明できるものばかりで不思議なことはひとつもない、と言い切っている。

深いのです。

話は変わって、

カリフォルニアの火事はトラッセルズの裏にある、米軍基地キャンプペデレントンの後ろまで来ている。

昨日のデヴがまた写真を送ってきてくれた。

ダナポイントハーバーだ。

総計数億万ドルの船と邸宅地区の後ろに迫る炎。

「戦争国家アメリカ」が自然から警告されている気がする。

「一流気象予報士チャーリー_数千億万ドルの炎」への6件のフィードバック

  1. その件に関して同感です。

    象徴的な事が起こる国ですね。

    ところで、今海から帰ってきました禅2最高です!

    ありがとうございます。

  2. すごい人っているもんだなぁ?。神の領域ですね
    日本の気象予報士なんてタレントかなんかと勘違いしてるのばっかでしょっていいたくなりますり、予報じゃなくて予想でしょっていいたくなります
    いい始球式でしたね、ジーン

  3. すごい写真ですね・・・怖い。
    前景との対比にぞくっときます。
    自然の力ってすごい。
    それをねじ伏せようなんて考えは、もうやめないと。

  4. チャーリー氏、ごいすー!
    弟子にして下さい!(笑)
    山火事ですけど、環境への影響もかなり深刻ですね。
    早く鎮火する事を願います。

  5. 3zenさん、
    やはり、
    禅最高ですよね。
    座禅しなくては。

    kazuさん、
    こちらの天気は簡単で、晴れのち曇り、時々雨。
    としておくと、毎日正解なのです。

  6. keiさん、
    まだ燃えているようですね。
    早く鎮火してほしいです。

    Fgさん、
    チャーリーは天才ですね。
    波がでそうだったら教えてね、と言っておきました。

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