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naki's blog

ある語録1万1千字。「七里ヶ浜1980年」(実名なのでクレームがあったら削除します。それまでお楽しみください)後編

昨日の前編からの続きです。まだの方はこの文字をクリックして、そこからお読み下さい

そういやあ、横浜の吉村屋ラーメン連れていったでしょ、あそこ移転してすげえ場所になったんだぜ、知ってるか。

あそこに暇な時間に行って親父の手が空くのをずっと待つんだ。
お前連れていったでしょ?
そのうち、親父がこっち見るから、そこですかさず
「メンカタ、味濃め」としっかり親父の目を見据えて言うんだよ。
そうすると、弟子じゃなくて親父が麺を茹でてスープを作ってくれるんだ。
それがうめえんだよ。
客の念に親父が応えるという典型だね。
今では「家系ラーメン」とか言って流行りになっているけど、あれは吉村屋の親父が流行を作ったんだぜ。
お前そのことはわかるよな。

後はシーガルの相良が正面左の誰もやっていないところでいいカービングさせていたけど、あいつは内股でさ、天才だったよな。
波乗りは抱井さんと似たタイプだったね。

あの頃はあそこには名前付いていなかったんだよな。
最近じゃ「への字」とか言っているけど、あそこは相良とか吉川に代表される河野さん一家の金沢八景の連中が集まってたよな。
アベジュン(AJ)とか磯崎、稲さんってのもいて結構うまい奴らが集まってた。
最近じゃサーフスケートとか言って、あいつら有名になったけど、元はと言えば正面の連中だぜ。

ドロップアウトの笹原くんに土井さん、社長のエドさんもいたね、彼らはエドでやってて、土井さんは峰。

コジキにはチュウとか、後から細谷のウーさんとか、細谷おばさんたちが入るようになって、ナニオもこの頃、波乗りを始めたんでしょ?
お前とケンタッキーのバイトで知り合ったって聞いたぞ。

後はコスミックで店長やってた高田君とか、香取。

そうだ、チビマツ(山本四郎)があっちにはいつもいたな。

小動の漁師の息子で金子ってのもいたけど、あいつ波乗り辞めちゃったでしょ。

小動と峰と正面は大潮周りならどんなにフラットでも波乗りできたよな。
地形が変わっちゃったんだろうね。

そういやあコジマは、

モナコ(公国)まで行って、

アラン・デュカスの一番弟子になったみたいですげえよ。

最近戻ってきたと思ったら、

銀座のシャネルのレストランの総料理長だってね。

マンガだよ。

でもコジマ、また波乗り復活しているな。

アークのイガちゃんに斉藤ジュンタ。

イガちゃんと前田は死んじゃったんだよ。
ジュンタはロスに行ったんだって?
たまには会ったりするのか?

そうだ、鎌倉高校の横に小さなサーフショップがあったよな、名前なんだっけ?
忘れちゃったよな、なんだっけ?

そうだ、ファーアウト、ファーアウト。

そんな名前だったね。

アウトは野球で言えば、「死ぬ」という意味でしょう?

それじゃあつぶれちゃうのもわけねえよな。

どっちにしても死ぬほどはやらねえ店だったから記憶も薄いよな。

峰の美佐くん家横にも鎌倉イージーがあったり、ナガヌマさんが下重さんと店やったりしてたよな。

今は自転車屋だっけ?

イージー/ナガヌマにはコフナキって、お前の弟子もいたじゃん。
あいつらのひとり、グーフィーの誰だっけ?
上手い奴いたじゃん。
そう、シゲには良く会うぜ、後は誰だっけ?
そうだ、マルにカメだ。

俺たち鎌高前には絶対入らなかったよな。
トーキョーポイントとか言っちゃってさ。
あの頃やっぱ全員変だったよな。

由比ヶ浜には山田達也に渋い波乗りをする小板橋もいたぞ。

後、地主くんもいたね、珊瑚礁で働いてたナチと佐藤の友だちのショウもいたな。

イージーの上ちゃん、コアラ、大和のコアラ、大和の村山ダイスケ、大和の中村レイコってのもいたね。
レイコは地元で銀行員になったけど、あいつちゃんと勤め上げたのかな?
もう結婚しちゃっているんだろうね。
太ってたけどいい女だったね。

天野アキは杉の奥さんになっちゃうし、もう時代感じちゃうね。
あとはヤー君でしょ、角田和代に久美ちゃん、

そうだ、ホットバタードにブギーボードチームってあったね、白鳥さんだっけ?
久美ちゃんとローカルタウンの店長が結婚したんだよな。
後にホットバタードのライダーになったのが美佐でしょ。
美佐はほんとに上手かったよ、天才だよ。
あまり評価されていないのが悲しいね。
みんな見る目がねえんだよ。

ローカルタウンには正一っていう店長もいたね。
あのころ結構ローカルタウンに行ってたな、俺。
そうちゃんの奥さんが飲み屋とレストランやってて、よくそこでエビチリ食べてたよ。

「ロアのマスター」って言う人もいたねぇ。

ホットバタードの社長だったジミー山田さんがテリー・フィッツジェラルドを連れてきて、俺と一緒に夕飯食べたんだぜ。
ジミーさんのガイジンの奥さんがやり手でさ、あの頃あの人いい商売してたんじゃないの?

ホットバタードの店長にタケシっていたね。
そして健坊(吉田新一)だ、でもなんであいつ健坊って呼ばれてたんだ?

腰越の焼き鳥屋「きよい」はまだあるけど、もうあんま行ってないね。
お上がさ、最近飲酒がうるさくなっちゃったからビール飲まないで焼き鳥食っても、うまくねえもんなぁ。
しょうがねえから地元で飲んでるよ。

そういえばプロになった風鈴もいたし、その弟も半端じゃない波乗りしてたね。
バックサイドなんか土下座しているみたいに重力逆さまになっちゃっていたもんな。
オーストラリアだっけ?
あっちに行って帰ってきたときはキチガイみたいな波乗りしてたね。
あれなら簡単に世界に出られたでしょ。
結局世界5位とかにばんばんなってた日本人って、結局あいつだけでしょ。
そんなのを出しちゃう鎌倉はやっぱやばいね。

あとは、プロだと竜なんかは小さい小学生でさ、おとなしい奴だったよね。
なつかしいね。

それと、上條兄弟の登場にはびびったね。
恐ろしい親父が正面の階段で腕組みして子供たちの波乗りを見ているんだ。
雨の日もそうやって見ているんだよ。
で子供がワイプアウトすると頭から湯気を出してた。
ほんとだぜ。

この子たちに前乗りしたり、

いじめたら一本背負いしてやるから、っていう気迫があったね。
あれはまさしく「巨人の星」世界そのもので、

俺とお前で「思いコンダラー♪」というフレーズから「コンダラ兄弟」って影で付けたっけ。
懐かしいねぇ。

あの頃の噂では、あの親父さんは捜査一課のデカ長だ、

って言われていたけど、大船署の部長だったってね。
柔道六段、剣道三段、空手三段だったらしいぞ。
話すといい人でさ、そういえばお前宮崎に行くフェリーの中で親父に悪さして、

首を絞められたでしょ、あれはな、あの親父がかなりやばいのがわからなかったお前が悪い。
夫婦で単車転がして千葉まで息子たちの応援来てたよな。

他に波乗りした場所?
逗子、茅ヶ崎、鵠沼?

あんまあっちは行かなかったなあ。
なんたって「カワムコウ(川向こう)」だからね。
こっちでエバっているから向こうに行くとやられちゃうんだよ。
恨み買った憶えはないんだけど、まあ、切ったはったの時代だったからね。

吉浜にはよく行ったけどな。
あっちはあっちでやべえ奴がいるんだよ。
西湘はやべえよ。
前乗りしようとしただけで、「この野郎殺すぞ!」って脅かされちゃって、

「すいません」って言いながら逃げて駐車場の脇で隠れていて、

そいつが帰るのを見てからまた戻ったら、なぜかそいつが戻ってきて

「この野郎!」ってまた来るから俺もキレて、階段の横でチョーパンくらわせて逃げてきたっけ。
あいつ今何やっているのかなぁ。

そのころの鎌倉はさ、恐ろしい先輩ばかりで俺も突っ張っていたからその怖さがわかるからね、

兄さん方がみんなこえーのなんのって、でもなめられたら終わりだと思って俺もいつもびしりと気合い入れてたな。
台風で沖に出られなくなると、腰越から江ノ島の脇を通って出て行くんだよ。
それでさ、わざわざ正面の前で波を待つわけよ、

波なんかもう相模湾一本でつながっちゃってぇ幅40kmのダンパよ。
ちゃんと地図見て調べたから確かなんだけど、40kmのダンパなんだぞ、一直線で波がズドンと崩れるんだ。
すごいべ〜。
本気よ、台風ってすげえよな。
とにかく、それをさ、みんな駐車場から見ているか確認して、

セットの一本目にチョッカリってわかるべ?

そのチョッカリスタイルにならないように気をつけてレイルを入れて真っ直ぐ降りるのよ。
で、上がってきて駐車場でみんなに「すごいですね!」って言われると

「おー!これやんないとサーファーじゃないでしょ?」ってエバるのね、

内心ヒヤヒヤだったけど、そのエバりたいがためにわざわざ腰越まで行って沖に出るわけよ。

そうすると兵藤(オーシャングライド主宰)が、

「おぅ、ミウラやるじゃん」って言われて、じゃ本ライダーにしろよ、

といつも思ってたけど結局あの人は俺を本ライダーにしなかったよな。

あの頃の本ライダーは太郎さん(平野太郎さん)でしょ、杉(平野杉さん)でしょ、

彩子(平野彩子さん)もいたね、あれは美佐くん(湯山美佐男さん)がやめた頃かな?
みんな半端じゃなく波乗りが好きで、そしてうまかった。

で、ショップライダーに俺と佐藤、そしてカズ、あと誰だ?
コヤちゃん?

あ、ジョージだ!
ジョージってやっぱさ、やべえ奴だったよ、あいつは本物だね。
エアジョーダンも1の頃から全色持ってたもん。
あんな流行をわかっている奴は周りにいなかったでしょ。
すげえよ。

かほりちゃんもいたな。
あの子は今では有名な占い師だって聞いたぜ。
佐藤はネコアレルギーで、

ムスターファーが好きなんだけど、

「ムスターファーごめん、俺はアレルギーなんだ」って鼻水流しながら撫でてたっけ。
佐藤は太って、昔の面影がないって言うね。

オーストラリアに行った裏さんもいたね。
あの人が一番けんかが強かったな。

あとケムマキ・ケムゾウみたいな眉毛した村田さん、この人もライダーだったな。
ハワイに行ってネズミ構にはまったって聞いたぞ。

お前も夕飯に呼ばれて誘われたのか?
ネズミ講やべえよな。
結局、姿を見なくなっちゃうんだからあんなの止めとけばいいんだよ。
友だちや親兄弟を騙すんだから洗脳ビジネスだね、あれは。

あまり海にはこなかったけど、その一派にズシってのもいたな。
まじめそうな黒ぶちのメガネかけてたね。

そういやあオーシャングライドの初代クラブ長は時田さんって人だったね。

ナチもライダーだったっけ?
「珊瑚のナチ」ってなんだ?ナチスなのか、こいつは?って最初に会ったら良い奴でさ、今あいつ何やっているの?

え?マッキンレーで垂直クライミングのガイドか?

やばいでしょー!あそこ死ぬぜ、そこでそんなガイドやっているのは異常だよ、やっぱあいつはすげえ奴だな。

稲村のフミちゃんもそっちにいるんでしょ?
闘牛岬ローカルだって?
じゃあコレもんで20発くらい当てちゃってる?
いいなー、あそこ大きくなると掘れるべぇ〜?
隠してもおれにはわかるんだよ。
あそこ、レーシーピークみたいだったもんな。

お前やっぱむかつくね、こっちがずっとフラットで、茨城行っても膝腰だもん、嫌になっちゃうよ。
なんでそっちにだけ波があるんだ、って嫉妬でお前の首を絞めたくなるね。
憎いよ、ほんとに。

でもこうして餅つきみたいにハイ、トン、ハイ、トンって遠くに霞んだ記憶を出し合っていると結構名前出てくるねぇ。
もう忘れていたことがたくさん蘇ってきたよ。

ねえこれさ、書いているのなら年鑑みたいにどこかにとっておいた方がいいぞ。
ブログはだめだよ。
書いたらシメるからな。
俺がめんどうなことに巻き込まれるの嫌なのわかるべ。

でね、茨城行くとさ、若えのが「ヘイ」って言いながらせっかく来た俺の波を抜けられないのに乗っていくんだよ。
あまりにも同じ事ばかりするから、どうせ俺のことジジイだと思ってなめているんだろうから、いいかげんにこっちもキレて、わざと前乗りして「わめくな」って言ってやろうと思うけど、言うとまたもめちゃうからさぁ、大人しく「すいませーん」ってやっているんだよ最近の俺は。

まあ大人の知恵がついたということだな。
あーいう輩はいつかぶっとばしてやろうとは思っているけど、そう思うだけでさ、もう手が出ねえよ。

まあ今度茨城行ってさ、そのブログに載ってた焼きハマ屋に行ってがっつり食おうぜ、それよりも逗子モンクス行くでしょ。
なつかしの。
また土井さん連れてこいよ。
あの人は分かっているよな。
なんたって、あのリプレイの社長でしょ?

年商150億の年俸一億って聞いたぞ。
俺六本木ヒルズの現場のとき、あそこの店見てびびったぜ。
あんなところに店あるのやばいでしょう。
そうだ、俺にもジーンズくれって言っておいてよ。
サイズも言っておいたほうがいいかな?
ちゃんと言っておけよ。
おめえばかりいいものせしめて、ズルイのは俺たちの間では無しだよ。
わかってんでしょ、そこんところヨロシク。

キンチャンにもまた会いたいね。
このあいだ、9号だっけ?そのときにさ、キンチャンズ行ったらさ、岸くんがね、「七里の人は七里に帰ってください」って笑い顔で言うんだけど、目が本気なのよ。
あの人だって七里来て波乗りするんだから堅いこと言いっこなしだよなぁ。
ほんと。
料簡狭いって言ってやりたいよ。
まったく。

温泉?

伊豆の温泉もいいねー。
あの滝の中で「波、掘れてます!」って言いながらチューブの格好だけはするなよ。
波乗りを知らねえ人が見たらあれはただのヤク中だからな。
あんな冷たいところでやったら心臓麻痺で死ぬからほんとにやめておけよ。

え、それは俺だって?

俺はそんなことはしたことは一度もねえぞ。
また適当なことをブログで言ったらシメるぞ、ほんとに。
困った奴だ。
おめえみたいに勘違いだけでここまで生きている、っていうのはすごいね、尊敬できるよほんと。

もう俺は寝るからな。
じゃあな

ガシャリ

(終わり)


6 thoughts on “ある語録1万1千字。「七里ヶ浜1980年」(実名なのでクレームがあったら削除します。それまでお楽しみください)後編

  1. てつ

    こんばんは。

    ・・・冊子にして売って頂きたいです!超大作。
    会社のPCの前でプルプル震え爆笑をこらえながら何とか読み切りました。

    ドドゲさん船木さんファンキー過ぎます。楽し過ぎます!それにしても、腰越からゲットするとは(笑)スゴ過ぎます。。。

    第2弾心待ちにしております!

  2. NAO

    一本松に入る時は腰越漁港からエントリーしてましたが
    さらに先の正面まで行く人がいたとは・・・
    恐るべし。

  3. ふなき

    ありがとうございます。
    そうやって言っていただけると、先輩からの文句メールも気にならなくなります。

  4. 久美ちゃん(Marie)です

    LOCAL TOWN 久美ちゃんです(笑)
    スッゴイ長文。。。
    三浦にこんな才能があったとは感心しましたぜ^^v

    まっ、七里の片隅に私も登場させてもらえて嬉しかったです♪
    最近見かけないけどそろそろ冬眠からさめろよ~~~~~!!!