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ケアハナ製カーブボールの南うねり三号でのインプレッション_(3104文字)

永遠のショートボード。

いや、新展開のショートボードと言えばいいのか。

今までは細身のサーフボードをしてショートボードと呼んでいた。

幅は18インチ(45.72cm)以下を指していたのだろうか。

そしてサンディエゴフィッシュが登場し、リバイバルして、

20インチ(50.8cm)幅広のサーフボードが注目を浴びた。

実際のところ渦浮力なので、ターンラグというもたつき、

高速となると、浮き上がり過ぎてコントロール不能となる。

そんな欠点があった。

それら欠点はグッドサーファーなら、

「早めにターンをする」

「ステップバックをしっかりとして、

斜面にフィンを食いこませる」

という要領で解消されてきた。

ただ現代は、サーフボードの多様化に伴って、

必要とされるデザインは、

モデル化されて登場するのが常となっている。

その昔はカスタムオーダーで、

アウトラインはこうで、

レイルはこうして、ロッカーは抑えめで、

と自作していた自分の理想のほとんどが具現化していると思う。

フィッシュとショートボードを融合させて、

1980年代に一度登場して、

定着しなかったクアッド(QUADなので正しくはクワッドではない)

フィンをひっさげてCOLEが最誕生させたのがファイヤーフライ。

このモデルはいくつのも賞を受け、

さらには『ネオ・クアッド』という単語をも登場して、

10年以上経った今も他のシェイパーに模作され続けている名作であります。

さて、そのショートボードはこうした経緯で

かなり幅広へとシフトしてきました。

細いボードしかなかったのが紀元前の逸話のようです。

ボトムコントゥアー、

つまりボトムの起伏を分類してみると、

VEEボトムとフラットボトムに分けられる。

基本はVEEで、

きっとどのボードにも

ーー家の屋根みたいな角度が付けられている。

ボトムを上にすると、

ストリンガー部分を頂点として、

レイルに向かって左右に下がっているのがVEEボトム。

この角度を使ってターン、

つまりレイルの入れ替えを容易としているのです。

‘90年代にリバースVEEというボトムが登場したが、

これはフラットボトムから派生したデザインだと推察される。

そこに加えてコンケイブというちょっとした溝が登場し、

VEEのあいだを溝が走るようになってきたのは最近である。

最初シングルコンケイブだったようだが、

少し複雑にダブルとなり、

ダブルとシングルを組み合わせてトライコンケイブとしたり、

さらにはテイル部に独自のコンケイブを走らせたりしはじめた。

ーー細かい亜種のことに触れないのならーー

大まかに現在はシングルダブルコンケイブが、

ショートボードの基本ボトムだとされている。

10年前からこのコンケイブが注目され、

一流シェイパーたちが試行錯誤してきたのがこのシングルコンケイブ、

つまり単一の溝起伏世界なのであります。

コールがこのミニマルな溝に興味を持って、

弟子でもあるプロライダーのロボと開発、

改良を進めてきたのがHPSロボモデル。

この夏よりこの名称を『HPSシングルコンケイブ』と変えて、

さらにわかりやすくさせました。

その改良に次ぐ改良で培ってきた技術と自信。

シェイパーは記録というものがない代わりに、

「マスターピース」。

つまり最終作品にこだわっています。

ミニボードの最終作品がBD3のように、

ピリオド、句点を創造者たちは求めています。

プレイングマンティスでシングルダブルコンケイブモデルを極め、

今度はカーブボールで、

シングルコンケイブへの最終形アプローチがはじまりました。

ミニボードやプレイングマンティスに夢中だった俺は、

最初カーブボールを渡されたときには、

コールに対してそこまでの

ーー偉大なるーーリアクションができなかった。

今思い返すと、

コールとしてみたら完全型が完成したのに、

それをズバリと感じられない俺に少しいらだっていたようだった。

幅広であるが、薄身で、

軽すぎるように思えるボード。

全てをシンプルにリファインして、

シングルコンケイブのみにこだわったのがカーブボール。

オートバイで言うと、

単気筒のエンジンに、

余計なものを全て取り去ったようなイメージだろうか。

セミワイドノーズ、

コールお得意のソフトレイル、

圧巻はデフォルトに持ってきたラウンドテイル。

このシンプルさ加減にコールの自信のほどを感じた。

http://blog.nakisurf.com/naki/archives/38731

俺とカーブボールとの蜜なお付き合いも8ヶ月近くなるので、

今ではカーちゃんと呼ばせていただいている。

このボードにひとたび乗ると、

「速い、軽いけど粘る。愉快爽快」

という新しい感覚を感じることとなった。

そこから半年間かけて、

ありとあらゆる波でカーブボールを乗り込むことになった。

http://blog.nakisurf.com/naki/archives/42158

ケアハナ工場に行った際に、

そのオリジナル・ケアハナファイバーを使った製品に感銘を受け、

http://youtu.be/1uMZW6k6rDk

すぐに注文してようやく完成してきたのが、

このケアハナ製のカーブボール。

日本は台風三号がサーファーたちの話題をさらっているが、

こちらは「南うねり三号と同時に届く」

という運の良さをこのケアハナ製のカーちゃんは持っている。

オリジナルのデフォルトは、

グロス(ピカピカ)フィニッシュということで、

個人的にはサンディングフィニッシュが好きなのだが、

これこそが最高強度だというので、

どこまで強いのか確かめたくてそうしてみた。

さらに俺には珍しくステッカーチューンを施してみました。

賑やかなのと、

渋いのでカーちゃん兄弟にそれぞれの個性を付けてみました。

三号のうねり群。

うねりは三日目。

ずいぶんと下がってしまいましたが、

セットでオーバーヘッドはあって、

まだまだ台風系であります。

ワックスアップ。

デッキには水滸伝行者武松(ぎょうじゃ・ぶしょう)ラミネートを入れたのです。

(ポリエスター製は浪子燕青、ろうしえんせい)

これでさらに気合いが入りそうです。

カーブボールの速度と粘りそのままに、

ショートボードの楽しさを伝えてくるボード。

ケアハナ製となって、

柔らかく硬くなったのか、

AVISOぽい生きものみたいな滑りを感じる。

上の写真でこの速さが現れている。

どこまでも壁が続くサンオノフレ・レフトのインサイドで、

この速度を出せて、

コントロールできるのは愉快爽快なのであります。

昨日オーナーのロージーと記念撮影した

1958年式シボレー・ベルエア。

こんな車が新車で走っていた時代があったのですね。

映画『アメリカングラフィティ』の世界です。

アメリカって不思議な国です。

マンライを決めて帰るロージーと、

美しい55年前の車。

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写真整理をしていたら

名糖食堂のワンタンメンが突然現れた。

名糖食堂編のリンクはこちらです。

http://blog.nakisurf.com/naki/archives/28632

麺のやわらかさ、

その懐かしいお味に俺は、

「昭和48年のワンタンメン」と呼んでいるが、

40年前のワンタンメンはなかなか食べられるものではありません。

ラーメン戦争以前の気張らない味です。

名糖食堂のワンタンメン占いというのもあります。

リンクはこちら↓

http://blog.nakisurf.com/naki/archives/34883

逸品なので、

千葉はJR上総一ノ宮駅前にあります。

名糖食堂から徒歩97歩先にありますNAKISURFもどうぞよろしくお願いします。

チャーシュー抜きで注文されるのをお勧めします。


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