こんにちは、
こちらは夏の終わりの秋空、
いや春空がいっぱいに拡がっています。
先週マックスがフォードアーズに来たときに、
カモメの群れと一緒に波に乗ることができた。
今日、マックスから写真が届いてびっくり。
©TERASU/@fushimic
偶然なのか必然なのか。
こういうモーメントを逃さずに撮るTERASU Peppleというのはすごいぞ、
そんなことをコーヒーを飲みながら思っていた。
今日のテラスは私を明るく照らしてくれました。
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[大切なテクニック編]
ーー切り立つ波のテイクオフーー
さて、
こういう波のテイクオフは、
サンオノフレやトレッスルズのとは少し違う。
連続写真で解説してみます。
ご興味のある方はぜひご覧になってください。
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良いテイクオフというのは、
自分のパドルスピードに加えて波の押す力のミックス。
そのふたつをうまく利用しないと、
またはタイミングを合わせないとテイクオフすることはできない。
逆に言うと、それができれば浮力ゼロ、
つまりボードがなくても足ヒレがなくてもテイクオフはできる。
これがボディサーフィングです。
話が逸れました。
テイクオフに戻ります。
波が自分に近づくまで軽くパドリングしますが、
これは跳び箱の助走前の要領で、
走り出す前にちょんちょん、とステップを整えるようなものだろう。
なので、力をかけずに波に対しての角度と、
波に押され(持ち上げられ)たときに
しっかりと強く確実に漕げるように合わせていってください。
で、波がボードを持ち上げるところまできました。
波が自分に追いついた瞬間に腕を深く入れ、
さらには全力で漕ぎ出します。
これは自転車で例えると、
下り坂道になった途端に高速ギアで全力で漕ぐことに似ています。
深く強く、
その強さはパドリングしている腕から
「ゴボ、ガフッ!」
と重い音が出ていることを目安としてください。
強く深く、
しっかりと全力で漕ぎます。
こうすることにより、
掘れ上がる前に波の中に、
つまり波の前に入ることができるのです。
波の力を受けて、
そして自分の全力での推進実行の結果、
ボードが波の速度よりも少し速くなったら、
(滑り出したら)
ようやくここでテイクオフするための準備をします。
私流はボードと自分を一体化させるのがそのやり方。
↓
具体的には、
ボードのロッカーと自分の反りを合致させる感覚です。
顎をボードに押し付けて、
ボードの反り、体の反りを合わせます。
そうすることにより、
失速することなく波に入っていく準備ができます。
オフショア風が強い時もこの方法が有効で、
最も空気抵抗を少なくできるやり方です。
次に両手をボードの上に持っていき、
そのまま体勢を変えることなく、
肩を上げて立ち上がる準備をします。
両手の位置を支点として、
体を跳ね上げるように、
しかもふわりとボードの上に乗ります。
これはレフト波なので、少し左手側に傾けさせて立ち上がりました。
サーフクリニックのときにお伝えするのは、
「卵の殻の上に割らずに立ち上がるようにふわりと」
「または薄氷の上にふわりと立ち上がる要領で」
立ち上がった瞬間にこうしてノーズが下を向いていれば、
これまでの速度と、安定した体勢を獲得しているので、
挙動は何も変わらない安全なテイクオフとなります。
切り立つ前に安全にテイクオフできます。
テイクオフはパドルの速さとか、
ボードの浮力のことを引き合いに出されますが、
大切なことは、
波のどの位置になってから強く漕ぎ始めるのか、
そして波の前(中)にボードが滑り出すまでしっかりとパドルし続けることができるか、
このふたつが最も重要です。
この法則は大波でも、または小波でも同一です。
NATION SONIC BOOM 5’4″
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/60768
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大好きなロッキーショア。
だけど今年は地形が悪く、
ほとんどソルトクリークのカメラでチェックするだけで、
実際に行っていなかったが、
ジョニー・マンソンが、
前回の大きな西うねりのときにブレイクしていたと言っていたので、
ミッチくんと行ってみることにした。
で、到着してみると、
そこまでの波ではなかった。
それでもここでサーフしたかったので、
粘って4回のセット波を見たが、
うねりの向きは悪くないのだが、
岬の先にまで砂が付くに至っておらず、
まだロッキーショアとは言えない状態だった。
飛ばない波先(リップ)が、
まだ時期尚早なのを物語っている。
もう2月なのにまだなのか。
そこでモナークビーチ・サウスに移動すると、
かなりパワフルなビーチブレイクが出現していた。
ミッチくんは自作のミニマルフィンで挑戦。
ここの波は一瞬で切り立って、そして炸裂する。
ここでサーフした弊社ヤス、
そして世界2周した亮太も言っていたが、
なかなか日本にはない激烈な波質である。
一瞬で掘れ上がり、
膝モモ水深の白砂海底に青波のリップが炸裂する。
ゴルフの腕前シングル、歌唱力抜群、
そしてニコンとGoPro4使いでもあり、
『勝手にフォードアーズ・サーフ塾』
の初期塾生サーフィン歴1年の前田さんは、
波が怖くないそうで、
「こんなの楽勝です」
軽くテイクオフを試みるが、
結果はサーフボードだけが、
ビヨヨーンと波から弾き出されてきた。
あえなく撤退を余儀なくされた前田さん。
こういう波は普通に乗れるものではないので、
そこまで気にされないでも良いと思います。
でもこれでまたグッドサーファーへの階段が感じられたと思います。
なんでも大事なのは経験することです。
トライ&エラーの繰り返しですね。
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私の番がやってきました。
ピークから行くと切り立ち過ぎるので、
あえて後ろからテイクオフする
『ビハインド・ザ・ピーク』。
何度も書いているけど、
ソニック・ブームはその格段の速さが魅力。
どうしてこんなに速いのだろうか?
高反発ボードデザインはじつに未来的であります。
今週にでもライアンのところに行って、
この秘密を聞いてきます。
サーフマニアの女の子らしく、
ソニック・ブームのボードチェックをされた。
やはり岸から見ていてもボードの速度というのは目立つようです。
キャッチサーフの新商品、
待ちに待ったUSフィンが入荷しました。
前出したボディサーフィングにボディボードに、
またはGoProのお供に、トレーニングにぜひ。
今日からインタースタイルという見本市で日本上陸しています。
前田さんが撮ってくれた水中写真。
やはり海の中からだと迫力があります。
それにしてもこのソニック・ブームの速さがこの写真にも現れている。
このボトム位置でボードがここまで浮いているのがすごい。
それではまた明日ここで!
暖かくしてお過ごしください。
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