昨年末に、
ケリー・スレーターの人口波が完成し、
それが動画で公開されている。
これは疑う余地もなく、
この地球上で最も偉大な人口波だろう。
ケリー・スレーターによれば、
夢を持ち、それをあきらめなかった結果だという。
で、一昨日のケリーはハワイはマウイにいて、
こんなホノルアベイ波に乗っていた。
Photo by Brent Bielmann/Surfing Magazine
「このホノルアベイ波と、
あなたの人口波に初めて乗ったときの気持ちは、どちらが上ですか?」
そんな意地悪な質問をされていたケリー・スレーター。
冒頭の写真では円状に回転する波だったが、
現在完成しているのは長方形だろうか。
エンジニアの友人にこのメカニズムを聞いてみると、
この長方形のサイズが大きく長く、
水(波)を動かす力があれば、
波サイズは自在となるということである。
とすると、膝腰、つまり30cmから60cmの波高から
6m以上の人口波を作ることが可能となっているだろう、と。
で、最近みんなの口癖が、
「ケリーのウエイブプールの一日券が欲しい」
だが、
ケリー・スレーターは、
「あれを一般公開しないだろう」
というのが私の見解。
つまり、「この技術とパッケージを販売する」ということ。
なので、日本だと東京ドームを有する(株)東京ドームとか、
ディズニーランドを経営する株式会社オリエンタルランドが、
その権利を購入するというのが現実的だろうか。
または、ケリーがサーフィングを広く広めたいのなら、
この技術を国単位で譲渡しても良いだろう。
例えば日本。
「国民の健康のため」
そう決議され、市町村の市営プールに導入すれば、
日本だけでも1,780箇所の人口波が出現することになる。
(全国の市町村の合計は1,780/総務省)
近い将来は波質や波数、
距離や質、強弱によって、
テーマをつけた複数の波に乗れるパークというのも出現するだろう。
ひとつのパークで、ログに乗ったり、ボディサーフしたり、
フィンレスビーター、最新鋭のショートボードやミニ(ディスク)、
または古来ボードで一日楽しめる日がもうすぐやってくるのだろう。
となってくると、
海の波は、外洋なので、海底や海中生物等も危険で、
また不正確、難易度が高く、風の影響、
水温も一定せず、
さらには日照時間しかできないと、不便なことだらけで、
逆に「自然の波」としてありがたがられることになる。
そうなってくると、
水にも「天然水」とあるように『天然波』と表記する私たち。
または『完全天然波』もいいな。
どちらにしても新時代です。
でも、こうして後世に波乗りのすばらしさを伝えていこうとした世界チャンピオンは皆無だったし、
このことによって私は彼を尊敬し直し、
彼がカラニ・ロブたちとシーンに登場したフォーカス、モメンタム時代には、
ケリーのことを「宇宙人」というニックネームを付けていたことまで思いだした。
もしかすると、
本当に宇宙人なのかもしれませんね。
私のケリーに対してのリスペクトによってこの動画は完成しました。
募金とかでこのウェイブプールが建設できる時代になりますように。
これは天然波に惚れ込んだ私のイマジネーションを画にしてみた。
原案はコスタリカのカリチェ岬。
この家からブレイクの砂浜までは、10分歩けば行ける。
そんな距離感。
プライベート湾なので、
サーファーは住人だけしか入れない。
ローカリズム皆無のハッピーサーフ聖地。
波質は、
奄美のバックドアとノースハワイのソフトサンドリーフのミックス。
ちなみにバレルに入っているのは私。
とすると、天然波のすばらしさは、
例え人口波で同様なものが乗れたとしても、
この自然の驚異に感動する気持ちにはおよびがつかないと思う。
天然波のすばらしさを再確認した大嵐日。
ここは夏の間記録的な渇水だったので、
乾ききった植物群がたっぷりと水を吸ってうれしそう。
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