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教会岬、完全なる西うねり_(2016文字)

 

201601_Sunrise_6177

こんにちは、

いかがお過ごしですか。

とっても寒いですね。

しかしこの季節は大気が澄んでいるので、

とてもきれいな朝陽が見られます。

201601_SanO_6302

こちらの波は先週末からずっと続いている。

ひとつはオレゴンとアラスカのあたりのあった低気圧からのもので、

後は日本の寒気からのもの。

それだけ寒いのですね。

さて、教会岬。

西うねりが、この岬に沿ったリーフ(玉石)にベストマッチであるのだが、

常に激烈に混んでいるので、波があるときは行かないようにしている。

ただ、午後から強く吹く北風。

これが教会岬だけがオフショア気味に回り込み、

しかもそのことを誰も気が付いていないようで、

昨日は「たった4人」という時間もあった。

ダブル近いセット波が入ってきて、それをピークから滑り降りる至福。

しかも波壁だけでアウトサイドピークから、

ライフガード・ビルディングまで長く続いていった。

church

乗り終えたらミドルスと教会の間まで歩く。

ちょうど上の地図で「トラッセル」と書いてある先からパドルアウトすると、

沖のピークに出られる。

けど、3回に1回は特大セットを喰らってしまうので、

そうすると、一気に横に流されて川の前か、

下手をするとビーチ・クラブ・ロード付近まで持っていかれる。

そうすると、

長距離パドリングでピークまで戻っていく。

こんな日は、

祈るようにパドルアウトし、

そして体幹筋をしっかりと締めて、

やってくる波を想像する。

西うねりなので、

右側のミドルスの沖がブレイクし始めたら、

その30秒後くらいに波が来る。

選択肢としては、

a. チャンネル側に移動する

b. またはピークの奧に寄る

c. または沖に向かって一直線でパドルする

セットが見えたときにそのどれかを瞬時に直感でする。

波のサイズが上がると、

ブレイク周辺のスケールというか縮尺が変わる。

波のピークは軽く20mは左右に動くし、

時には50mも沖で崩れてしまう特大セットまでやってくる。

このアウトサイドピークは深く水量が多いので、

その崩れる箇所の真芯でないと、

どんなにパドリングしてもサーフボードは滑り降りてはいかない。

(ログやロングなら別)

そうやって乗った波は前出したように、

どこまでも壁が続く、

しかもミドルスよりもチャンネルが深いからか、

セクションがつながりやすい波質であるので、

ほぼ全ての波をライフガードタワーまで乗ることができた。

西うねり、セットでダブル前後の教会岬。

この波の概要がようやくわかったので、

自分のためにもここに記しておきます。

1.アウトサイド

前出したようにピークの真芯、

そして崩れる切っ先の真下からテイクオフする。

立ち上がったら滑り降りずに、

横に向けるだけ向いて、

その先のセクションが次々に崩れていく前に壁を伝うように張り付き、

ファーストセクションの切れ目まで行ってから滑り降りるようにする。

2.セカンドセクション(ピーク)

いわゆるホットドッギングなのだが、

基本的には”速い”ので、カットバックしたときは、

セクションから外れない、つまり戻りすぎないように。

ここで、自分のサーフ人生の集大成のオフザリップを3回くらい、

またはカットバックができるはずでしょう。

3.サードセクション(ベイ)

ここからは、ライフガードタワーか遊具がある公園まで一直線で、

波によってはバレルになったり、

またはサンオノフレみたいに泡が復活したりするので、

それぞれの特徴を活かして乗っていってください。

この時点できっと頭の中は宇宙からの光で明滅しているような、

不思議な感覚になります。

砂浜に上がったら、

ヨロコビをしっかりとかみしめながら、

また上流(北)に歩いていきます。

こうやって波に乗ることを繰り返していくと、

今までの波乗りがなんだったのだろうか?

そんなことを考えたりもした。

でも今までの時間がなければ、

この波に乗ることはおろか、

沖に出ることもままならないだろうし、

波乗りとは、

やはりすごいものだと再確認した日であります。

201601_SanO_6318

水温が低いので、

ブーツ、インナースーツ必携です。

来週は、

都心に雪をもたらせた低気圧からのうねりが入るようで、

予想では今週の波よりも遙かに大きいとのこと。

エルニーニョなので、

どんなことでも起きると思っているのだが、

教会岬のマスターであるダン・ジョンソンに

「もしうねりの角度が完璧で巨大うねりが来るとどうなるの?」

そう聞いてみたら、

「ローワーズの沖から、ライフガード・ビルディングまでつながるポテンシャル」

ふむふむ、そう聞いて、

グーグルマップで距離を測ってみると、

なんとその波は1800mもありました。

trestles

まさか。

でもそのまさかが起きるのが海で、

それもサーフィングのひとつの楽しみでありましょう。

今日も長いお話を最後まで聞いてくださって、

ありがとうございました。

波乗りのことばかり考えている日です。

Surfing life is good.

また明日ここで!