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【特大号】タイラー・ウォーレンが考えるサーフボードの理想_レッドライン!_エラーカード_デビッド・ヌイーヴァ_(3009文字)

昨日はタイちゃん、

タイラー・ウォーレン家でアートだったり、

サーフボードの話、

歴史やクイバー、テクニックやフィンのことを話してきた。

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これが現在彼が考えるクイバーの理想。

5’5″x 20-1/8″ x 2-1/2″ TRI fin

↑これはホットドッギング、ショートボードクネクネだそう。

6’0″x 22″ x 2-5/8″ Twin fin

↑教会岬やリンコン等の緩系クネクネ用

8’0″x 21-3/4″ x 2-3/4″ Single fin

↑それ以外の波用

それともう1本のピンテイル。

右に描かれている横向きのは6’0″で、

フィンがこのようにベースが長く低い角型だという。

顔は単に落書き。

クイバー(Quiver)とは聴き慣れないが、

英語では「矢筒」という意味で、

サーフィング世界では、

所有するボードラインナップのことを意味している。

『サーフ・サイエンス』というサイトでは、

“How Many Surfboards Do You Need?”

「あなたは何本のサーフボードを必要としますか?」

そんな特集が組まれていて、

ideal quiver size is four

 

 

 

 

 

 

http://www.surfscience.com/topics/surfing-lifestyle/life-as-a-surfer/how-many-surfboards-do-you-need

ここでは「中級サーファーでは4本を理想とする」

そんなことが書かれていた。

そうすると、

上級というかウナクネ道の影皇帝であるタイちゃんも4本。

うむうむ、合致しているのがうれしかった。

img_2077

ここで話はウナクネトレーディングカードとなり、

「なぜボクがマスターマインド(影の支配者)なのですか?」

そんなことを掘り下げられ、

「ああ、あのですね。あなたはハービー・フレッチャー皇帝に影で操られていて、

でも実はハービーでさえも操っているのがタイちゃん。だから影皇帝」

とかなり深い内容をじっくりと話すに至り、

さらには発行(印刷)する枚数までの確率についても話しこんだ。

で、ここに珍しいエラーカードをおきます。

002_tw_e

このカードが存在しているのは、

最初の版が反転したままサンプル印刷され、

処分されそうになったのを手に入れたのであります。

error

反転は上の画像のように、

1シート(10x11=110枚)のみ存在が確認されている。

(プロパー+シークレットカードの110枚)

そしてこの110枚限りのエラーカード。

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こういう状態のときのタイちゃんの思いつきは、

それそれは多岐に渡るようで、

さまざまなことをスケッチしていく。

たいていこうしてサーフブレイクのライブカメラが全画面で映っている。

突然、

「さっきの6’0″ツインですが、おおよそのアウトラインを今朝削りました」

「見たい見たい!」

そんなことになって、シェイプルームに行くと、

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「これです。

バベルレイル、テイル形状はまだ決まっていませんが、

きっとラウンド形で、スクエア風のソープタイプだと思います」

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自分が描いた絵がこうして立体になるのは、

シェイパー&アーティストとして最上級のことだろう。

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「見てください!TC(トム・カレン)モデルの完成版です」

「ほう!」

「テイルを割らないことで、

テイクオフやターン時の最速プッシュが達成できたと思います」

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TC Diamond Tail

5’2″ x 19-3/8″ x 2-5/16″

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大満足のタイちゃん。

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もう1本は弊社マンデー谷沢の大のお気に入りである

ドリームフィッシュ。

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「これもジマンの逸品です。立てます立ちます。エレクト(笑)」

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Tyler Warren’s Dream Fish

5’3″ x 20″ x 2-1/2″

Sanded Gloss

Resin Loop

Grey Tint

Wood Glass-on Fin

1/8″ wood stringer, 6’0″R/ RED

6+4oz, 6oz

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キャプテンフィンのタイラーモデルの来季サンプルが完成していて、

それを指で指し示すタイちゃん。

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朝ローワーズでサーフした際に、

フィンが大きかったようで、

「忘れずに付け替えてオキマショウ」

そう言いながら換えていた。

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この一番手前にあるサイドバイトがある5フィンの話となり、

1990年代後半に出現した”C-5”に及んだ。

タイちゃんによると、

「この手前のフィンがターンのきっかけを作り、

そしてメインのサイドフィンのベース(基)の横を水流として抜けていくので、

それは画期的なシステムです」

「それでは、なぜC-5は主流にならないどころか、

消え失せてしまったのだろうか?」

そう質問してみると、回答は、

「やはりプロダクション(行程)の複雑さと、

その難易度から工賃がかさみ、それが価格に見合わなかったのデショウ」

「でもタイちゃんはこうして作っているよね」

「そうです。全てのサーフボードの種類を作ろうとしています」

「それは自分のために?」

「いや、サーフボード製造業界のためです。

未来にはこうして現物を残さないといけないのです」

「なるほど、だからタイちゃんは中古ボードとして手放さないんだね」

「そーです」

「そうだ。さっきの6’0″があったでしょ。

あれは教会岬とかフォードアーズ用と思うのだけど、

私用のそんなボードが欲しいです」

「おお、ちょうどNAKI用のボードを作ろう、先週、そんなことを考えていました」

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ではでは、

そうやって色々なことが決定されていきます。

長さは、うーん5’8″で。

「短いデスヨ」

そうか、では6’10″で!

「それでは長いデスヨ」

そんな会話をしていて、

「6’1″

シックスツー

シックススリー」

それ!

足して9、最高!

ご存じタイラーボードは、

ハンドシェイプのためほぼ全てのボードが違うという

「幻系」であります。

なので、テイルもレイルも何も決めずに、

巻きと色だけを決めた。

白いボードの真ん中に赤いライン、

しかもオレンジ系の赤だったらすてきだと言ったら

「WOWすごい!

ちょうど今朝レッドラインというボードデザインを想像していたのデス!」

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そのレッドライン(完全ニューコンセプト)のオーダーカード。

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「フィンもオリジナルのものを作りましょう!

こんな風に低く、角張らせて、後ろに少し面積を出しマシテ」

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こんなスケッチとなりました。

すてきです。

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ちなみにこれは西湘レジェンドであり、

1980年代からカリフォルニアに住み、

私の大先輩であるNさんの非対称ボードのオーダーカードです。

マルチカラーティントの逸品。

フィンの位置から全てタイちゃんがシェイプ&設定するそうで、

それは楽しみです。

ああ、サーフボードって深く入り込めば入るほどおもしろいです。

上にウナクネトレーディングカードがありましたが、

今日は11番。

なんと、デビッド・ヌイーヴァであります。

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Blue誌のトロピカル松村さんが泣いて喜ぶ11番となりました。

ウナクネ伝説。

デビッド・ヌイーヴァの活躍は、

すでに50年も前になるので、

若い人、新しい人のために1分53秒の動画をここに。

David Nuuhiwa from ENCYCLOPEDIA of SURFING videos on Vimeo.

それではすてきな土曜日となりますように!


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