今日も教会岬かな?
そんなことを思って南に車を走らせていくと、
昨日の評判からか、
このあたりのグッドサーファーたちが教会岬に大集結しているようである。
シャカの死後に十大弟子が結集したのは歴史的に知られているが、
サーファーがひとつの岬に集結するのは、
撮り手としてはありがたく、
乗り手としては辛いセットアップだった。
そんなことを思いながら、
北側のどこにも駐車できず、
フォードアを見ると、
無人で、
しかもものすごく良い波が、
ライトとレフト方向にブレイクしていた。
まるで巨大なローワーズのようだ。
ふむふむ、こんなこともあるものだとパドルアウトし、
昨日から登場いただいているJET&クニくんコンビが、
私の映像を撮ってくれるという。
「私がJetを撮る」
そう思っていたらそういうわけではなく、
私を撮るのだという。
この番組の趣旨は、
それぞれのサーファー探訪であり、
それぞれの究極なる波を視聴者のみなさんにご紹介することだと言う。
日本のサーファーにこんなユル系波をご紹介できるのはうれしいことであります。
少しボードを大きくするだけで、
信じられないほど楽しい時間が過ごせるのが魅力であります。
で、
最近フィンレスばかりやっていたが、
昨日からシングルフィンに乗り、
そのおもしろさに再び目覚め、
突然的に(自分にとって)理想のトリムターンが完成した。
振り子の要領で、
背中側にボードを振って、
その頂点の瞬間に波側のレイルとテイルに切り替える。
そのまま波の強さに合わせて、
レールを押しつけていく。
押しつけるとボードが浮き始めるので、
そうしたらまた振り子の要領で左側のレイルに切り替えていく。
このターンができたら、
このように波壁が切り立つまでターンで待てる。
そうでないと、
パンピングしたり、
無理やりカットバックしなくてはならない。
波が切り立てば、
さまざまなターンの選択肢となるので、
このターンの重要度がわかるというものだ。
キャッチサーフの7フィートに乗って、
「このボードがこんなにおもしろいとは思いませんでした!」
そんなうれしきご感想。
私の映像を後ろから追いかけて、
しかも完璧に撮ってくれたウナクネ団長のJetアキラ。
驚くほどのサーフ力です。
やはり団長だけありました。
さらに撮影後、
「ちょっと何本か乗ってきます」
そう言って9フィートモデルでパドルアウトし、
フォードアーズのみんなを「あれは誰だ!」
そうやって驚かせていた。
彼たちを連れてきただけの私が、
「エッヘン」と胸を張った瞬間でありました。
それから夜となって、
NATION/CANVAS工場で、
夜勤のサジーこと、
トム・サザーランドのサーフボード製作工程映像を撮って、
「遅くなってしまったのでここでも大丈夫ですか?」
そんな伺いを立てながらこの駐車場で車中泊していった。
すばらしき人たちであります。
◎