夜明け頃のホワイトハウス↓
「昨日嘘みたいに良かった南南西うねり」
はさらにサイズを上げた。
朝5時から起きて、休日に勇み立つノアを連れ、
雨天の中ホワイトハウスに向かった。
到着すると、
バカボンパパそっくりのジョニーは、
「イエスタデイ フォーフット。トデイ、ビガーワンイズ シックスフット」
(昨日4フィート、今日はセットで6フィート)
とかなりのピジン(純正ハワイ訛り)で言った。
4フィート(ダブルちょい)から6フィート(トリプル)。
サイズ的には昨日よりも150%増だが、
実際には3倍以上も波の威力が増していると感じた。
波の速度、
押しつける圧力、
水量、
破壊力、
そして斜面の傾斜がさらに垂直に近くなり、
波面がコンクリートのように硬くなった。
例えば、セットがやって来るとしよう。
パドルして、追いかけ、
よしピークのど真ん中だ!
完璧だ、とパドルインしていくと、
その切り立ち方が尋常でなく、
ついには腰が引けてしまうだろう。
実際に新月のロータイド、
そしてこのホワイトハウス。
砂の混合率が0%という浅く危険なリーフの上を
大波は爆発するかのように、
その姿を一瞬で変えながら海面を持ち上げ、
切り立たせ、凹ませ、
その切っ先をどこまでも飛ばして果てていく。
そんなブレイク最後の瞬間は、
巨大怪物の断末魔に感じてしまうほどのエネルギーに人は怯むのが常だ。
そんな真剣で、命がけのサーフセッションだった。
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カビカあっちゃんは今日も沖に陣取り、
昨日のエアドロップを
「こころのとっておきのお札(フダ)」として、
自信を持って波を待っていた。
俺もそうだ。
ありあまる自信と、
肺にいっぱいに入れた空気を持って、
祈るように沖を見て、しかし笑顔で波を待っていた。
今年最後かもしれない究極のホワイトハウス波。
突然、井上陽水さんの『海に来なさい』のメロディと歌詞が浮かんできた。
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太陽に敗けない肌を持ちなさい
潮風にとけあう髪を持ちなさい
どこまでも 泳げる力と
いつまでも 唄える心と
魚に触れる様な
しなやかな指を持ちなさい
海へ来なさい 海へ来なさい
そして心から 幸福になりなさい
風上へ向える足を持ちなさい
貝がらと話せる耳を持ちなさい
暗闇をさえぎるまぶたと
星屑を数える瞳と
涙をぬぐえる様な
しなやかな指を持ちなさい
海へ来なさい 海へ来なさい
そして心から 幸福になりなさい
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そんな気持ちになれるように、
そんに気持ちになりたく、この波に挑戦を挑む。
空が晴れてきた。
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そういえばノアにカメラを渡し、
「雨が上がって、撮れたら撮ってな」
と言っておいたので、もしかしたらすごい写真が残るのかも。
などと、期待しながらの波待ちでもあった。
結果を言うと、彼はサボっていたようで、
撮れていたのはこんな無人波だった。
ノアは「ダダ(俺のこと)がチューブに入っているんだよ」
と言い張るのだが、誰も見えない。。
まあ仕方がない。
とにもかくも、攻めて、引いて、
ワーテルロー(ナポレオン)か、
関ヶ原の戦いの際の参謀と歩兵のように作戦を練り、
時には大胆に、時には小心にその真のセッションを進ませていった。
結果、一本だけ怪物のようなすごい波に乗れて、
大満足で陸に上がってきた。
今日もBWT。
BD3にも乗りたいのだが、
フィンがまだ届かず、乗れないという理由もあるのです。
カメラにはまったノアは、こんなシーンまで撮っていた。
そうだ、サビタは元気になりました。
着替えてからさらに波を撮り、
ノアは木、車、花、壁、看板、門、タイヤ、シャワー、
サンダル、携帯電話、鍵、石、草、となんでも撮っていた。
昔と違って、フィルム代がかからないので、
現代の子供は幸せですね。
選手交代し、俺がカメラを持って彼をパシャリ。
すると、クレイグが
「フナキさんオハヨーゴザイマス。波がイーデスヨネぇ」
とやってきた。
いかに波がいいのかを説明すると、
ピカリと光った顔となって、
「ジャア、行ってみますよ?!」
とパドルアウトしていった。
彼にとっても波、海への挑戦日だったことは間違いない。
ハワイで育ったクレイグ。
普通のサーファーだったら溺れてしまうほどのコンディションだが、
経験があるので、耐えられる根性はあるのだ。
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昨日はブログを書いてから、
KCCというカレッジの公演場で「フラショー」があるので行ってきた。
そしてフラの美しい踊りを堪能してきた。
ジェダイだったらヨーダクラスの踊り師範であって、
めったに人前で踊らないという
レイナ・パヴァオの脱力系踊りを生で見たり、↓
ハワイ各島からやってきたスペシャルゲストのフラも堪能する。
じつはこのショーは、
先日オアフで行われていた『ケイキ・フラ・コンペティション』
での優勝を受けての凱旋でもあるから、アニーも踊り、
すっかりお姉ちゃんになったカイラもフラつき、
観客総立ちの感動の大団円で幕を閉じました。
日本からの観戦ツアーまであって、
映画『フラガール』の監督や、
常磐ハワイアンセンターの支配人、
そして日本フラ協会の元締め(笑)まで来場していた。
「日本のフラ人口は60万人もイルノデス。スゴイネー」
とMC担当のスノーホワイト・ベントー(白雪弁当)からアナウンスされて、
それを聞いたハワイアンからため息が出ていました。
日本のフラブームはずっと続きそうですね。
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そんなフラ気分なので、
今夜はとっておきのこのパイナップル・スパークリングワインを開栓する。
マウイ産のパイナップル100%で造られたというこのおいしいワイン。
辛口ですが、ほのかな甘みと、パインの香りがどこまでも漂います。
おいしいおいしいおいしいおいしいおい の4と1/2星です!
日本だと、恵比寿のパーティか全国のカルディで売っているのでぜひ?!
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今カビカあっちゃんからメールがあり、
昨日撮ってくれた写真が添付されていた。
白砂のビーチに青い海にBWT。
いい日でしたね。
最後はこんな夕陽で、今日(日曜日)はおしまい。
雲を見て波を想い、
歩きながら仮想マニューバーしている。
こんな気持ち、
そして充足感が押し寄せていて、
サーファーでよかったなあ、と感動しています。
みなさんの今日は、波のことは想いましたか?
それぞれの好きな波を感じられる日になれば幸せですね。
そうだ、昨日のブログだけ「コメント解禁」にしてあります。
日本のみならず、世界からの伝言に心は躍っています。
ありがとうございました。
明日はどんな日になるのでしょうね。
今日も来ていただいてありがとうございます。
海に、サーフボードに、地球に感謝しちゃいました。
MAHALO NUI LOA,(とってもありがとう)
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