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naki's blog

ナインティーンフィフティーンのThe Inarisは、コンダラ試練の道か、悦楽か!?_(1408文字、短編です)

無事に戻ってきた。

そんな波乗りはひさしぶりだ。

現在のブイ数値が

“17.4 feet @ 14.1 seconds”

そして本日の最大数値が、

19.4 feet @ 15 seconds/303°(WNW)

を叩きだした今回の高波警報西北西うねり群。

「ナインティーンフィフティーン」

という怪獣数値。

冬の嵐はすごい、海は半端ではない。

さて、イナリーズ。

いや、今日のは

『ザ・イナリーズ』と冠をつけようか。

theは世界にひとつしかないものだからね。

いつも思っていることが、

「波は高さではない」

ということ。

それがまた確かなものとなった。

たったオーバーヘッド、

たまにダブルちょいくらいの高さの波は、

三日月湾の12?15フィートサイズに匹敵するパワーを持ち、

さらには真横、

つまり岸と平行に流れるカレントによって、

「沈めコンダラ、試練の道を」

と巨人の星の主題歌(思い込んだら 試練の道を)

のようにサーファーを捕らえ込んだら離さない。

そんな恐ろしいイナリーズ。

でも俺は、

この日のために普段から生活しているようなこともあるので、

しっかりと見据えて、自分が前衛部隊だと思って進んできた。

朝から5ラップサーフしてきた。

流れが半端ではなく、

計ったら常時パドリングで逆らっていても

30分で2km流されていた。

つまり時速4km以上のカレント。

60秒で100回はパドル回転させていたのだろう。

上に「ラップ」と書いたが、

だいたい2km流れると一度岸まで上がり、

走&歩と混ぜながら上流まで戻っていく。

これをラップ単位としている。

5回なので、

つまり砂浜を10km走&歩した計算となるな。

セットが入るとインパクト位置を確かめ、

そこから少しでも距離をおけるように、

岸側に戻るように全力でパドルし、

爆撃のような波先着水後は、瞑想的にダックダイブし、

意識を閉じてただただ祈っていた。


「こんな状況を下敷きとして波に乗ってきた」

わけだが、それは過酷なのか、

または愉楽悦楽だったのかは読者に委ねたい。

究極の波乗り日には、こんな交換条件の時もある。

波を形容して波状攻撃と言うが、

まるで攻撃されているような気がしていた。

天まで切り立ったような強烈なセット波を目の前にすると、

堪忍

勘弁

容赦

謝罪

陳謝

そんな言葉を浮かばせ、

波底に沈んでいくのは、

人生をリセットするかのようだった。

今日のセッションを全て終えてみると、

関ヶ原や童貫決戦、

つまり合戦を終えた兵士が、

無傷でいたような高揚感を持ち続けている。

または武芸に通じるような達成感か。

波乗りは深い。

この気持ちを整理して、

次のコラムで書いてみようと思っている。

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「みなさんはこの波の写真をブログで見られて、

“良い波だ?”なんて思われるのでしょうが、

ぼくにとっては、とうとう今日で最後、お陀仏なのか、

と感じるほどモノスゴイ波です、はい」

という感想を持たれた早川さんは、

毎年ノースショア詣でを20年以上続けている方です。

でもわかります、そのお気持ち。

車内を整理していざいざ。

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奄美の勇生さん。

「半端じゃないです!

爆風と、カミナリが落ちたみたいな音がしました!」

と言いながらモノスゴイバレルと、

モノスゴイ墜落を見せてくれた。

あまり語ると薄くなるので、

本日はこれでおしまいとしますね。

お、もう二月ですね。

すばらしき月としましょう!

ALOHA O’E!!