海の表面で俺たちは遊ぶ。
その表面の形がどうだとか、大きさを気にしていたが、
それはたった表面に過ぎなかったということに気づいた。
たかが表面、されど表面。
波のことを考えて生きているのはなかなか楽しいです。
さて、COLEの新作カーブボール。
メキシコでも乗り込みました。
この数年ミニボード一辺倒だったのに、
こんなショートボードスタイルに楽しく乗れるのは、
プレイングマンティスと、このカーブボールだけ。
基本というかどこまでもシンプル。
シングルコンケイブとラウンドテイル、
ロッカーとレイルだけの勝負ボード。
「シンプルイズベスト」
エキセントリックな造形力を持つコール。
その反極でもあるミニマルな創造力が形になりました。
これを食べものでいうと、素うどんみたいで、
だしとうどんの味だけでおいしさを表現したようなものです。
シングルダブルコンケイブのプレイングマンティスは、
どこを踏んでも速度がつけられて、
ターンも可能だという一般的な操作性ならば、
このカーブボールは玄人好み。
スタンスさえ決まってしまえばこれ以上ないほどターンが回る。
野球でいうところの硬式用木製バットの芯か、
チューニングされたエンジンのパワーバンドと例えたらいいのだろうか。
難しさが速度となって、
それがターンとなっていく。
ひさしぶりにトップを滑り抜けていくフローターをやってみたら、
横に押しつける重力のおもしろさを知った。
バイクで垂直に立った壁を走る感覚でしょうか。
とにかくスリリング。
昔は乗ることに夢中だったので、
どうなっているかを表現できなかったのだが、
最近はこうして何が、
どのようになっているかを感じられるようになったようだ。
□
コールに行くとAVISO王子ニックがいた。
彼は、彼の両親との約束で、
家業である不動産屋に転職したニック。
バブル後も優良物件は需要があるのだそうで、
なかなか忙しいという。
さて、
そのコールはこのカーブボールのシェイプに入ろうとしていて、
アウトラインを俯瞰していた。
「カーブボールのすばらしさは最小単位なんだよ。
シェイプラインをより突き詰めることによって、
全体の総合フォルムとしているのさ」
マジックボードを削りだしているから説得力がある。
リンタロウさんのオフィスで、
来年のインスピレーション会場のディスカッション。
サンタモニカのベーカーハンガーに戻れるといいですね。
□
日本の有名雑誌から取材が入り、
お得意のアジテーション(演説、扇動)をぶっているところ。
このジョージのファッションがいけていた。
アメリカカラーのウエストポーチ、伊達メガネ、
取材用にスターバックスのカップに何気なくビーターステッカーまで貼っていて、
サブリミナル効果だと言っていたが、あながち本気なのだろうな。
「さすがジョージ」
さらに尊敬する。
俺たちはジョージのことが大好きなので、
彼のこのヘタウマファッションが輝いて見えるのもまた真実。
今日もキャッチサーフはみんな楽しく仕事をしていた。
左から前出ジョージ、デザイナーのジョン、
マーケティングのクリス、Yクアッドゴリラ、
国際営業部長のジョエル、
そしてインハウス・プロライダーで卓球師範でもあるジョニー。
何人かから
「ビーターはネコですか?トラですか?」
と質問が来ていたので、本日聞いてきました。
クリスによると、
これはパンサーとタイガーの混血で、
「パンガー」という名前を付けたのだそうです。
かわいい。
すてきな日となりますように!
■