新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

さようならコスタリカ、また来るねー!_(3028文字、中短編です)

こんにちは、

船木@コスタリカです。

IMG_1714

2月はじめのカリブ海は熱射と、

壮烈なる波と美しい時間だけに浸されていた。

これからロスアンジェルスに戻るので、

これはもはや回想記となるが、

2002年にはじめて来たときよりも遙かに、

そしてしっかりとした自分の歩幅で進ませることができて、

この7年半という膨大にも、

そして些細にも感じられる時間は無駄ではなかったのだ、

と自身を誉めた。

デビルズ・ダンジョンは今日も炎砲のようにブレイクし、

それはきっと明日も、明後日も、

冬の間は続くのだろう。

何日間の滞在で、これだけの波があるのだから、

北半球の冬の目的地としては最良なのかもしれない。

あっ、ひとつだけ書いておきたいことがあって、

ここまで来るには魔界都市サンホセを通らねばならず、

迷わずにエアポートから34号線のリモン方向に通り抜けられる旅人がもしいたら、

きっと国から表彰されることだろう。

そのくらい奇っ怪で、入り組んだ街が都市にはあった。

2010_Costa_V9722

下の写真はメキシコ大ちゃんの休暇先のカビータの町並みで、

ぞくぞくするほどコスタリカの沿岸片田舎風であります。

この街ではかなりの量のビールを飲んだ。

雑貨屋で一本、レストランで一本、

そしてマーケットで一本と鳥の瓶はあらゆる場所で、

空になり、そして倒れていった。

全部インペリアルビールということに俺の鳥への愛着というか、

依存が感じられた、

R0017547

ひとたび太陽が昇ると、

デビルズ・ダンジョンは金色の焔(ほのお)をたなびかせて、

海面に覆い被さっていた。

波が走っているようでもあり、

飛び跳ねているようでもあった。

この崇高なるブレイクのほとんどはこうして人に乗られることはもちろん、

触れられることなくその生涯を終える。

その何本かに俺は触れ、

そして滑らせていただいた。

そういえば一本目の波では見事に散らされたが、

それは慈悲あふれる波だったようで、

無傷でいられたことの不思議を今感じてもいる。

2010_Costa_V9736

“LA FE”(THE FAITH)=「信頼」

という少々重い意味名のレストランでは、

R0017572

アリーン(Aline)というフランス名のかわいい子と会った。

最初15才くらいかと思ったら、19才だという。

この後、他のお客さんから今宵のデートに誘われていたが、

やんわりと断って、

「約束はしないようにしているの」

と俺に言ってきた。

きっとそんなことがモットーの、

なかなかしっかりした子のようであります。

安心安心。

海賊が好きらしく、

「あなた海賊に似ているね」

と話しかけてくれて、

なおかつ背中にNAKISURFイーグルのようなタトゥーがあったので、

妙に親近感が沸き、一も二もなくNAKISURFステッカーセットを進呈した。

R0017575

これがそのタトゥーで、

遠く離れた地で、

体に彫り込まれた自分の好きな鳥のデザインを見るのはうれしいものだ。

R0017573

写真で見ると、髪の毛とかピアスとかがおしゃれです。

純朴な少女だと思っていたんだけどなあ。(笑)

R0017574

こちらは足の海賊だそうで、

これだけディテイルがしっかりしていると、

彫るのはさぞかし痛かったのだろうと推察する。

R0017546

この季節の太陽は朝の6時に上がり、5時半には沈んでいる。

そして海の前で、

しかもこの時間で摂氏33度という熱帯夜の序章がここにあった。

もし内陸だったらさらに暑いことだろう。

R0017746

人気手作りパン屋さん。

というか、パンはどこも手作りでした。

そんな流通はないからなあ。

R0017588

バギーが入った車庫。

この写真を見ていると、どこまでもがコスタリカなんだなあ、

とじっとりと感じてしまった。

衛星TV、コスタリカの観光用タオル、

そして後に見える大きな森林。

コスタリカライフがこのガレージから垣間見えますね。

R0017702

このスーパーマーケットで、

氷や果物、そしてヨーグルト。

チリの、コン・チャイ・トロのスパークリングがあって、

10ドル(約900円)もしたんだけど、買っちゃいました。

確かエルサルバドルでは5ドルだったような。

展示しているときにボトルに触れてみると、

体温より暖かく、

これじゃあ間違いなく味が変わってしまっているのだろう、

けれどコン・チャイ・トロを飲みたいしなあ、

と意識はあっちこっちを支持して、

結局は「珍しいから」と購入すると、

これがおいしいのなんのって!

大人の栄養なんだなあ、と満ちてしまった。

R0017750

もちろんインペリアルビールもぜひ!

R0017754

俺にとっては由緒正しき『タマラ・レストラン』も詣でてきました。

BEAMS写真集には、

この位置から撮った当時のタマラさんが写っているので、

お持ちの方は7年半の額の推移を確かめて’みてくださいね。

R0017613

ひどく気に入ったのが町外れにあるこの多国籍料理屋で、

このボヘミアンな内装もさることながら、

R0017626

このマレーシア風グリーンカレーには衝撃を受けるほどのおいしい味だった。

R0017635

辛みと甘みがここまで調和するのですね。

食材がいいのだろうか。

シェフの腕だったらヒロさんにはかなわないのだろうから、

やはり食材なんでしょうね。

このBD3-bとキャッチサーフの調和もすばらしかった。

硬いボード、柔らかいごゆるりボード。

ボードケース内のクッションにもなるし。

空港でのチェックインの際は

「ボディーボード」と地上職員に言い張って、

ボードの数に入れさせなかった。

R0017783

これは街入り口にある「カフェ・オーガニコ」、

つまり、オーガニックコーヒー屋さん。

R0017654

おいしいコーヒー(もちろんオーガニック)と、

こうして自家製オーガニックチョコを試食と言って食べさせていただいた。

R0017645

ここではパンケーキに恋い焦がれ、

ビル・グレンジャーのリコッタパンケーキ(bills、ビルズ)

なんて、パドル一漕ぎで追い抜いてしまうほどの崇高なる味だった。

なんといっても濃厚なバターと、滋味、いや野性味溢れるシロップ。

そして地元産のオーガニックフルーツは、

小さいときに食べた貴重なバナナの味を思い出させてくれるほどの鮮烈な香りを携えていた。

R0017653

こちらの唇マークのお店は、

国立公園入り口にある食堂兼お土産屋兼バー兼ネイルサロン兼ヘアサロンらしいのだが、

R0017656

ここでウエイターとして働くスイトラ少年がサーファーで、

「ボクね、いつもリーシュをしないで大きい波に入っているんだよ」

と自慢された。

「それはすごい、でもリーシュは持っているの?」

と聞くと首を横に振ったので、

俺の自慢のNAKISURFリーシュを贈呈してきた。

「これはね、デビルズ・ダンジョンでも切れなかったんだぞ」

と言うと、この笑顔がこぼれた。

でもこれで「彼の自慢の泳ぎ」が少し弱くなってしまうのだろうか。

そんなことが少し心配になった。(笑)

IMG_1829

『ピゾテ(El Pizote Lodge)』のディエゴにもお別れを言い、

IMG_1825

よく寝ているニャアにもアディオス(さようなら)!

R0017724

これにて2010年の最初のトリップは傷無く、

曇りなく、全て円満で終えることができました。

美しい記憶を留めておくために紀行文を書いておこうと思っています。

BLUE誌の林編集長、御誌にいかがでしょうか?

とここでアピールするが、きっと読んでくださっていないのでしょうね。(笑)

週刊朝日もいいなあ。

『天海の秘宝』の連載が終了してしまい、

少し気が抜けちゃいました。

と少し世俗が戻ってきました。

それでは今日もNAKISURFにお越しくださってありがとうございます。

回想編なので、文章が途切れてしまって申し訳なかったです。

明日からはカリフォルニア編ですよ。

どうぞよろしくお願いします。

今日、河を何本越えましたか?

河の向こうには何が待っているのでしょうね。

ありがとうございました。