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【サーフィン研究所】春8番_ドライブ・マイ・カー_絶望から忍耐、そして希望_(685文字)

立春後に強い南系の風が強く吹くと、

『春一番』という。

春はこの風が吹いて暖かくなり、

その後キリリと冷えるということを繰り返しているのは、

低気圧が日本海側に通り始めた結果であり、

春になった証拠でもある。

The Sting 1973 / 6’3″

.

昨日もまさにそんな南風だった。

台風ではないが、

春一番のような南風を番号にすればいいのにと法王と話していた。

もしそうなると、

昨日の南風などは『春8番』で、

そろそろ春本番だとわかる。

法王とナッキーとで、

映画『ドライブ・マイ・カー』を観てきた。

もちろん内容は言えないけど、

私的に感動したシーンがいくつかあり、

無音シーンがその一つだ。

雪景色(悲しい過去)のなか、

赤いサーブ900が画面をゆっくりと斬っていく。

白(雪=幸薄い人生)と、

赤(車=運命)という対比のようだった。

「しかたがないの

生きていくほかないの

生きていきましょう

長い長い日々と

長い夜を生き抜きましょう」

このセリフが、

さきほどの無音対比シーンにグレービーソースのようにからまった。

賞には興味がないが、

濱口監督の世界感を感じた春風の日。

原作を読みたくなった。

【追記】

作中の戯曲

『ワーニャ伯父さんー田園生活の情景』に目を落とすと、

「絶望から忍耐、そして希望へ」

というアントン・チェーホフに共通する主題が、

しっかりと表現されていたことにうならされた。

【巻末リンク:村上春樹さんのファンがたくさんいた】

【サーフィン研究所特大号】博物館シリーズ_高知yoiyoとハルキニストたち_(2330文字)

【巻末リンク*2:こちらにも村上春樹さん】

【サーフィン研究所:文芸】古来同一なる重層バレルに潜む暴力性に力の勾配とイデオロギーの平行を知る_(1189文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!