新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

【サーフィン研究所年末特大号】ハマムラはバレル村_落語『チューブが怖い』_(2755文字)

138年前の古地図を発見した。

発行が1884年、

明治17年とある。

このあたりを抜き出して、

東北東のうねりを軸に、

この北西風に合うビーチか岬を探していると、

夷隅郡に南北に開けた砂浜を見つけた。

ここには濵村(はまむら)という地名が付いていた。

千葉縣上總國夷隅郡濱村

.

その南には、

およそ4つの鼻(岬)があり、

それを越すと、

南東を向いた浜がある。

ドラグラでは、

そのビーチのことをノース・ブバラカとして、

ここなどでみなさまにお伝えしている。

「あそこはノース・ブバラカでなく、

これからは『ハマムラ』としませんか?」

ドラグラ(ドラゴン・グライド・プロダクションズ)華厳さんが、

タキビ神にそう聞いていた。

やはり古来からの名前というのは重要なのだ。

話は変わって、

ドラグラにはラカ法王がいる。

のみならず、

サラリーマンと、

ハッピー・サーフ宗派の長という二刀流をされている。

法王が正月休みに入られると、

摂政瀧朗を連れて千葉までやって来られた。

上の画像には、

法王御料車である新型ラッコスタ151が、

無事にNAKISURFに到着したことが写っている。

(巻末リンクを参照ください)

法王と一緒にマンダラ・コーヒーの新作グジなどをいただきながら、

鹿島港の沖にあるブイ計測を見ると、

1.8mの北東うねりが、

13.3秒という周期だとあった。

けれど、

ほぼ単一のうねりしかなく、

風は終日北西ベースとなるとわかった。

けれど、

単一のうねりしかないのなら、

ビーチはクローズアウト(日本式に書くとダンパー)ではあるまいか。

履歴をさかのぼると、

日付が変わったころが、

2.84m13.5秒の最大計測値だった。

うねりはこれから折り返しというか、

弱まっていくという数値なので、

吉田リーフか、

華厳さんのおっしゃるところのハマムラではないかと推測してみた。

法王と瀧朗がさまざまを見た結果、

ハマムラに行くと、

ごらんのようなすばらしい波だった。

しかも無人なので、

すぐにパドルアウトすると、

次に瀧朗がパドルアウトしてきて、

ジマンの710ツインを奔らせた。

ちなみにこれは、

クリスチャン・フレッチャーがプロデュースしたボードで、

エリス・シェイプ(Mark Ellis)の、

バーシャムズ・グラスという純正サンクレメンテ製だ。

「七転び八起き」

そんなことわざ通りに法王が転んでいた。

「なきさん、

人生は不運と幸運の繰り返しです」

はい。

「たとえどんなに悪いことがあったとしても、

次は良いことがあると思えば前向きになれます。

何よりも”八”は末広がりです。

おめでたい数字なんですよ」

やはり法王は良いことを言う。

法王御用達の76シングルフィンがまぶしい。

「法王のご加護がありますように」

私たちがよく使う言葉だが、

法王にはご加護のお返しがあるのだろうか?

そんなことが気になった。

Maguyan on

Eric Christenson’s The Fonzer 7’2″

.

ツナくんはマグやんとなってずいぶんと時間が経つ。

こういう波質になると、

マグやんは、

「怖い怖い」

と言いながら波壁に張り付く。

まるで古典(落語)の

『まんじゅうこわい』

そのものだ。

.

『落語・波こわい』
私たちはそれぞれの嫌いなもの、
怖いものを言い合っていた。
「蛇」
「鮫」
などが出てきた。
すると、
「ぼ、ぼくは世の中に怖いものはありません」
マグやんはそう言い切った。

バリの山崎さんが
「本当?本当に怖いものはないの?」
と聞くと、
マグやんは下を向いて、
「あ”〜本当はあります」
と白状した。

「では、マグやんは何が怖いんですか?」
シギーGが聞くと、
小声で
「掘れた波です」
ボソリとつぶやきつつ、
「あ”〜家でご飯を作ろう」
今度はそう言って、
太東にあるエスポワール岬に帰ってしまった。

私たちは悪だくみをして、
「今度波が上がったら、
マグやんを掘れた波のところに誘おう」

そんなこともあって、
ハマムラにやってきたマグやんは、
「怖い怖い」と、
おどおどしながらも、

「こんな怖いものは乗って、
怖くなくしてしまおう」
とか、
「掘れ上がりすぎて、怖い」
などと言って波に乗った。

そこではじめて私たちは、
マグやんにだまされていたことに気付いた。
やがてマグやんが上がってきたので、
「マグやんの本当に怖いものは何かな?」
と法王がやさしく聞くと、

「海上がりの冷えた一番搾りが一番怖いです」
と言いました。
優しい法王はセブンイレブンまで歩いていきましたとさ。
.
お後がよろしいようで。

Bali Yamazaki on

Catch Surf® Special Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin + Vektor VMK (rear)

.

上記した落語に登場したバリのヤマザキさんもまた、

「怖い怖い」

と言いながらすばらしい波に乗っていた。

北東うねり由来の、

岬ウエッジで、

それは良波になったハマムラ。

大好きな法王とも一緒にサーフできたようで、

山崎さんはやけにうれしそうだった。

Nacky on

Catch Surf® Special Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin + Vektor VMK (rear)

.

バレル関係の縁起には、

ナッキーが最も真理に近づいているのかもしれない。

先日のジェフリーズでも、

数回バレル・メイクをし、

今日もすばらしい波に包まれていた。

これもナッキー。

けれど、

バレルインはかんたんだが、

バレル・アウトは難易度が高かった。

というのは、

ショアブレイクなので、

バレル(チューブ)がすぐに閉じてしまう。

さらには、

最小サイズに近いので、

内部が細く狭く、

なかなかくぐり抜けられないのだ。

Catch Surf® Special Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin + Vektor VMK (rear)

.

私ですら、

メイクしたのは3本だけで、

あとはつぶされてしまっていた。

けれど、

信じられないほどの美しい波も多く、

法王と一緒に、

ファミリーフレンズと一緒にすばらしい時間を過ごすことができた。

The One / 6’4″ x 19-5/8″ x 2-5/8″

Nakisurf Original Twin-Fins

.

これは2ラウンド目。

昨日はやたらと暖かな日で、

水温も温かく、

私たちは一日中この波に乗って過ごした。

たいていのバレルは、

こんな感じで終わってしまった。

それでもひさしぶりに美しい色をしたバレルに包まれ、

ちょっとした天国みたいな視界をたっぷりと楽しんだ日。

今年も明日でおしまいだ。

早いなぁ。

【巻末リンク:新型御料車ラッコスタ151】

【サーフィン研究所】フィンを替えると?_多様性のビール信者_新型サバット3838_(1215文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!