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naki's blog

Imagine, Force, Mana, Hawai’i, Share./200回記念号

200回記念は何を書こうか、とラップトップに向かい、ヘッドフォンを付けるとiTunesからジャネット・ケイの歌うキラキラとした「イマジン」がかかった。


Imagine there’s no Heaven
It’s easy if you try
No hell below us
Above us only sky
Imagine all the people
Living for today

Imagine there’s no countries
It isn’t hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion too
Imagine all the people
Living life in peace

You may say that I’m a dreamer
But I’m not the only one
I hope someday you’ll join us
And the world will be as one

Imagine no possessions
I wonder if you can
No need for greed or hunger
A brotherhood of man
Imagine all the people
Sharing all the world

You may say that I’m a dreamer
But I’m not the only one
I hope someday you’ll join us
And the world will live as one

♪(船木訳)
イメージしてみて、天国はないんだよ
想像するだけでもしてみて
ここには地獄もない
この上には空だけがあるんだ
イメージしてみて、みんなが
今日を生きているんだって

イメージしてみて、国(境)は存在しないって
想像するだけだから簡単だよ
国ために人を殺したり自分で死ぬことはない
宗教もない
イメージしてみて、平和な人生を

イメージしてみて、財産を守ることはないって
できるかな
欲や飢えは必要ない
ここにいる人はみんなひとつの家族なんだ
イメージしてみて、みんなが
全世界を共有しているんだって

ぼくが夢を見てるって思うかな
でもぼくだけじゃない
いつか君たちも一緒になり
世界がひとつになってほしい


歌詞にすっぽりと満たされてしまった。もちろんジョン・レノンのオリジナル・バージョンもここに入っている。

「イマジン」は、宗教や人種の対立から起こる憎悪を無意味なものとし、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが平和を訴えて歌った曲である。
1971年にシングルカットされ、当時はその反戦意識を助長するものとし、放送禁止等の措置がおかれたという。
最近では??911以降、ラジオ等へのリスナーからのリクエストが増え、本当によく聞くようになった。

ちなみに「イマジン(Imagine)」は以前私が少し立ち上げようとしたブランド名であり、俺にとっては「夢」という意味の単語。

ここはオアフ島ワイキキ海岸、クイーンズというブレイクの前にあるスターバックスで、約束の時間より早く来て純城を待っている。
このワイキキ・クイーンズは思想サーフィングの祖ジェリー(・ロペス・板倉)さんがサーフィングを始めたところである。

彼の波乗り道が始まった場所で波乗りについて、しかも自身ブログの初200回目を書くのだから全身が痺れてしまう。

純はハワイ出身のプロサーファー。
ハリケーン・イオキで日本に行き、最大級の50フィートの波を乗って帰ってきた男である。

彼がサーファーとして日本に来た日(1989)に偶然鵠沼海岸で知り合い、以来18年間友好を暖めてきた。

カリフォルニアに越した時にも偶然会い、今はハワイでまた一緒の時間を過ごしている。

彼のすごさはやはりその「直感」であろう。
昨日はアイナハイナ東を彼が運転していて、幹線道路から住宅地に右折した直後、純が突然速度を落とした。

その1秒後、前の車がいきなり急ブレーキを踏んでUターンをした。
後ろの俺たちの車は一切見えていなかったであろう、それは乱暴で、危険な動きだった。
あのまま通常の速度でついていったら間違いなく事故を起こしていたはずだ。

こういうのを俺たちはフォース(Force=理力)と呼んでいる。
フォースにはダークサイド(暗黒面)もあって、今まで多くの友人たちがフォースを身につけながら、暗黒面に降りていったのを見ている。

ダークサイドから死ぬ寸前に復活したのはルーク・スカイウオーカーの父、アナキン・スカイウオーカーだが、これは映画スターウオーズに詳しく描かれているのでここでは書かない。

マット(・アーチボルド)は才能を持ちすぎて、酒で有能なフォースをこぼしていき、ある日気づいて暗黒面から脱出した。
5年の沈黙の後、地元サンクレメンテから離れたニューポートビーチでサーフボードを再び持った。
その3ヶ月後、ASP・WQSシリーズで当時WCTチャンピオンだったサニー・ガルシアを決勝で破った。
マンガみたいな話だが、事実である。

ここまで書いたところで純が来て、ポジティブな将来話をし、空港まで送ってもらい、ボードを取ってから闘牛ポイントに行ってきた。

この闘牛ポイントは上にも出てきたジェリーさんの第二の故郷で、彼の公表しない好きな波のひとつだと、彼と親しい友人から聞いた。

豊かな自然、先日の雨で緑に染まったコケエ山にはハワイイ(Hawai’i)で言い伝えられるところのマナ(Mana 大自然パワー)がたっぷり詰まっている。
上質な波、ハワイ諸島の特徴である西側の赤土を海にたっぷりと溶かしている。
この海が疲れているはずの体を癒してくれ、こうして「文章を書く」という力を与えてくれた。

写真もそうだが、文章を書くのはものすごくエネルギーを使い、ひどく疲れる。

文章には「言葉の霊」つまり、言霊が宿るという。俺はこの言霊を作品の中に宿らせるために様々な工夫をする。

目をつぶり、集中する。
気持ちよく波乗りをしてくる。
清めの焼酎を後ろにおいて、祈るように息を止めて一気に書く。

実際には息をしているのだが、書き終わると大きな波に乗った後のようにへとへとになる。
完成すると、読み返して、その連なる単語群をアジャストメントする。
ようやく終わりベッドに入るのだが、すると今日書いたさまざまな文落が浮かんできて眠れなくなる。
仕方がないので読書をすると、先人の書かれた表現に愕然とし、その深い世界を知り、怖くなりやがて夜が明ける、というブンガクスパイラルに陥っている。

大事なのは文学でなく「ブンガク」とカタカナにするところだ。
クマさんという愛称で知られる篠原勝之さんは自称ゲージツ家で、「俺の作品は芸術ではないよ」と言い切っている。
よって俺の作品も文学ではないのだ。

夕陽を背中に受けた波の斜面は日蔭となり、波頭が陽に透けている。

生きている海と、生かされている俺。

あふれるように沸いてくるパワーを受けとめていると、意識が遠くまで飛んで行き、宇宙の果てのどこかに届き、自分に跳ね返ってきた。
記憶は溶けだし、夕陽と海が融合した。

例えようのない陶酔感の中、この文章を書いている。
あふれる大自然の、奇跡的な力をみなさんにお分けできたら(share)幸いです。

この200回目のブログを書ける偶然に感謝します。
(了、11-22-2006)


22 thoughts on “Imagine, Force, Mana, Hawai’i, Share./200回記念号

  1. z33

    こうやって奥深いnaki’sワールドな文章ができあがってるんですね。
    毎日これだけ内容の濃いブログを更新してくれて読者としては頭の下がる思いです。
    ダブルゾロ目の11/22に200回とはnakiさんらしいですね。
    11-22。イイ夫婦の日です。

  2. peko

    いつも暖かい言葉の文章ありがとうございます。
    「サーフィンが好きなんだけど、なぜだろう?」っていう部分、うまく言葉に出来ない部分をいつも言葉で表現してくれるnakiさんに感謝してます。今後も素晴らしい文章期待しています。

  3. えみ

    200回!!すばらしい。大自然の力をいただき、フォースを身につけれるように日々精進です。

  4. markee.

    200回おめでとうございます!
    毎回、BLOG楽しみにしてます。
    偶然にも本日、AVISOペイントのプルメリアが届きました!!
    すばらしい内容で、うれしさいっぱいです!!
    まさにNAKI’Sたまて箱ですね。
    特にうれしかったのが、『2006naki cruise』!
    おかげさまで、Imagine聴くことが出来ました。
    後で、メイルします。

  5. 得♪

    イマジン♪最高です。
    ジャネット・ケイのも探そーっと!
    そしてブンガク、最高です。
    ブンガク道とでも言うのでしょうか?
    さて、
    ワイキキ・クイーンズは思想サーフィングの祖ジェリー(・ロペス・板倉)さんがサーフィングを始めたところ。ここ、ちょっと気になりますが、そういうふうにしておいてもいいかな、と。もし良かったら045号のジェリーさんのコラム、読んでみて!

  6. ふなき

    z33さん、
    そーです。
    ぞろ目は大好きで、師匠一平君は1111に式を挙げました。
    222回目には、私は何を書くのでしょうか?

    pekoさん、
    波乗りをしていると文字が浮かぶときがあります。
    光であったり、
    快とか、
    緩、
    烈、と色々な単語を組み合わせて、自分の好きなフィールドの話を書きます。
    でも本当の伝えたいことの1/1000程度しか書けていないのです。
    精進しますね。
    ありがとうございます。

  7. ふなき

    えみさん、
    フォースは一日にして成らず
    フォースの上にフォースを作るな
    一日一フォース
    ありがとうございます。

    markee.さん、
    無事に届きましたね。
    次は無事に花を咲かしてくれることですね。
    曲も今一番好きなのが詰まっています。
    my boyが感動する詩なので聴いてみてくださいね。
    いつもありがとうございます。

  8. ふなき

    得♪さん、
    御誌のジェリーさんのコラム、もちろん読んでいますよ。
    でも私はコヨーテ#12号に載っているジェリーさん自身説が信憑性が高いと思います。

    前略
    海岸に立って海を見渡すと、すぐ右にザ・ウオールがあり、その沖にはワイキキのサーフとして知られる、クイーンズとカヌーズの波がある。
    中略
    私は十歳、弟のピーターは八歳だった。
    中々略
    私は鮮やかな赤いのを、そして弟は青いのを、それぞれ選んだ。
    ノーズをかかえて砂の上にひきずり、私は波打ち際までいき、母親を待った。
    以下省略

    とあります。
    いかがですか?

  9. 得♪

    そーだったね、コヨーテにも書いてありましたね。
    ジェリーさん、2人いるんですね、きっと。

  10. チャンキン

    200回、スゴイですな。地道に作り上げた努力です!
    但し!野球で言えば200本安打目なのでまだまだ名球界には入れませんぞ。

    2000回目を達成した時には、僕の宝物「フェンダーテレキャスター」を贈呈します。

    ガンバレー!

  11. taka

    こんにちは ナキさんブログを読むと自分の心にぐっとくる事が多々あります。 感謝です! まとまったら、出版してみては? 

  12. むらっち

    『まずは自分の心の中から』そして、近しい人って、どんどん広がって行けばと思います。

     直感て大切ですよね。感じる物に素直に反応できる、柔軟な自分でいたいと思います!そうすれば、もっと直感が磨かれるのかなと。生かされている事に感謝して!
    そして、ふなきさんに辿り着けた運命に『ありかとうございます』

    ぞろ目、私も好きです。というか、時計を見ると『19:19』とか『22:22』とかなんですよね?不思議です。はい!!

  13. よし

    なんてコメントしていいのかわからないくらい
    なんだか胸いっぱいになりました。
    言霊ですね。
    魂に響きます。

  14. じーじ

    おめでとうございます。
    と言うことで!

    一部のファンから『ぜひ~!』を聞きたいと言う声が届いておりますので、ぜひ~!ブログで聞けるようにして頂けないでしょうか?

    宜しく御願致します。

  15. 船木

    得♪さん、
    将棋で言う王と玉なのでしょう。
    陰と陽。
    神様には学ばされることが多いです。

    チャンキンさん、
    ありがとうございます。
    2000回記念にはジミ・ヘンドリックスのオリジナル・レフト・ストラトキャスターで、長渕(チャンキン)さんが、ボブ・マーリーのカバー曲をベン・ハーパー風に演じてくれるってFM横浜のリリースにありました。
    ジミ・ヘンドリックスのファンサイトによると、
    「ジミの存命中にストラトキャスターを使用するギタリストはいなかったが、彼の死後にエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、リッチー・ブラックモアなどがストラトキャスターを使い始めた」

    ということですが、チャンキンさんのフェンダーテレキャスターは誰の影響ですか?

  16. ふなき

    takaさん、
    ♪笑点のテーマ♪
    出版話は多いのですが、話の中身が水物なのでいつも流れてしまいます。

    とまあ、こんな感じですが、バレルに入るようにタイミングを合わせたいと感じています。

    むらっちさん、
    ぞろ目王さんいらっしゃい!
    という企画です。
    サイコロを2つ一緒に振って、ぞろ目を何回連続で出せるか挑戦してください。
    私は11回連続の記録があります。

    それもフィジー未踏島ボードトリップの処女航海中、バックギャモントーナメント決勝で、ハワイのトリー・バロン相手に達成しました。
    勝負ももちろん圧勝し、キャビンの累計ビール代が無料となりました。

  17. 船木

    よしさん、
    今朝もそのまま夜明け前からイナリーズに行ってきました。
    写真の魂、「写霊」を焼き付けてきました。
    もうすぐブログで掲載します。

    じーじさん、
    最近「ぜひ?!」が大流行し、北は北海道から南はオーストラリアまで、浮き上がるような発声を楽しまれている方が多いと聞いております。

    さて、「ぜひ」の誕生秘話ですが、実は「一心伝ぜひ密教」というのがありまして、私は広報担当です。
    教祖さまはハワイ大学院生のトムくんでして、彼はぜひの真理に迫るべく、現在ハワイのノースショアのモクレアで隠棲に入っております。
    先ほど連絡を取りましたところ、電源が切れており、波乗りをしていると思われます。
    いつの日か教祖さまの実声で「ぜひ?ぜひ?」と携帯電話の着信音等を配信したいと考えております。
    すばらしい言葉なので、今後ともぜひお使い下さいませ。

  18. amedhio

    いつも素敵な写真と文章をありがとうございます。
    200回記念のトップに大好きなジャネット・ケイの「イマジン」が書かれていたので、うれしくなりました。
    これからもNAKIさんのブログを楽しみにしてます!

  19. クエスト#003

    200回目おめでとう御座います。

    自分にとってこの200回目の記事を読めるのは偶然ではなく必然に思えます。

    これからもNAKIブンガクで魅了し
    続けて下さい。

  20. ふなき

    amedhioさん、
    ジャネット・ケイ最高ですよね。
    ラスヴェガスで聞いて目覚めました。
    これからもよろしくお願いします。

    クエスト#003さん、
    ありがとうございます。
    これからもブンガクを攻めますのでよろしくお願いします。

  21. ふなき

    z33さん、
    Kaibutsuらしいです。
    まさか!?
    Dai-Majinというのもあったから安心できないです。
    Daisu-Kが一番しっくりきます。
    確率ですが、そんな驚異が隠されていたのですね。
    でもバックギャモンをやる方ならおわかりですが、モメンタム(勢い)がある時って、どんな数字でも出せる気がします。