うき世の闇にまがふかな 

懲りもせずうき世の闇にまがふかな
身を思はぬは心なりけり

という和歌を詠んだ西行。

この歌に今の俺を摺り合わせてみる。
そして868年後、その俺の心を見透かすように彼はもう一首したためていた。

まどひ来て悟り得べくもなかりつる
心を知るは心なりけり

これはどうして良いのかわからぬ、己の心を悟るのもまた己なのである、という意味と察する。

閑話。

神乃島の写真を整理していると、まるで天上界にいたかのような印象を受ける。
実際にはきれいだなあ、という俗な感想しか持たなかった。

なのに時間が経つと、刺すように痛いほどにそのメッセージが伝わってくる。

この写真、一つ目海岸から見る山並みは天の川に満たされていた。
これを見ると、何の心を知るべきだったのかは一目瞭然だった。

「うき世の闇にまがふかな 」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。HONUの片山です。
    たびたびお邪魔します。
    西行の話しが出ていたので不思議に思いました。
    私がこの島に移り住むきっかけとなったのは西行のこの句でした・・

    吉野山こずゑの花を見し日より心は身にも添はずなりけり

    今も夢とうつつの境を彷徨っています。

  2. かっくんさん、
    いつもありがとうございます。
    波はいかがですか?
    河口の波のクオリティの良さにも驚きました。
    そちらは本当に夢とうつつの境に近いと思います。
    早く戻りたいです。
    土井さんによろしくお伝えください。

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